だれかおしえちゃくれないか

今年の「27時間テレビ」は千鳥とかまいたち、ダイアンの「鬼レンチャン」ベースなので本当に久々に少し楽しみなのです。

 

今世の中で最も悪意に満ち溢れた最高に面白い番組が「鬼レンチャン」です。体力系もそれなりに面白いがやはりカラオケが至高。やっていることは「音程を外さずにサビを10回連続で歌いきることが出来るか」という、「炎のチャレンジャー」よろしくな中身である。「炎のチャレンジャー」分からん人は検索してください。この番組も最初はそういう趣も強かった。


しかしやっているのがウンナンではなく千鳥とかまいたちとなれば、一筋縄でいくわけがない。VTRを見ながら悪意でしかない茶々が入ってきて、本筋と関係ないところで大暴れしていく。いやもうこの茶々が本筋だ。たとえば「HOME」の楽曲で知られる紅白歌手木山裕策がこの番組では「細魚(ほそぎょ)」と呼ばれ、歌マネの新星松浦航大が本人のあずかり知らぬところで「ほい航大」と呼ばれる。理由は各自調べていただきたいのだが、調べたところで本当にしょうもない。そのしょうもなさ実に心地よい。こういうばかばかしさにこそ時間を費やしたいのだ自分は。

 

そんな悪意あふれる番組にじゃあなんで出演者は出たがるのか。コロナ禍で仕事がなくなった最中に、この番組きっかけで一気に営業が増えたMr.シャチホコをして「鬼レンチャンドリーム」と言わしめるほどに影響力があるからだ。だから千鳥とかまいたちにいかに悪意をもってイジられようとも、そのリターンが大きすぎる。完全なるギブアンドテイクの関係。一部の熱烈ファンを除いては誰も損していない。


何にせよこの「鬼レンチャン」をベースとした徹頭徹尾くだらない番組が一日中展開されるのだと思うと、久々にワクワクする。

 

はずだった。


しかし先日こんな報道が。どうも「27時間テレビ」の復活と同時に、さんまと中居のラブメイト10も復活させるらしいのだ。「ヤングタウン」でさんま自身が語った話なので間違いはないのだろう。

 

はっきり言いたい。67歳(放送時には68歳になっている)のおじいちゃん(と敢えて書かせてもらう)が自分の好みの女性について語るコーナー、さすがにもうよくないか。

 

もちろんこのコーナーが一時代を築いたことは間違いない。27時間テレビといえばこのコーナーであり、たけしが扮する色々なキャラクターによる暴走、みたいな時代があったことを否定するつもりはない。しかし2023年の今、67歳となった明石家さんまが好みの女性・気になった女性をベスト10形式で発表するという企画。冷静に考えて、いや冷静にならなくてもどうかしている。コンプライアンス的な話ではない。明石家さんまが大スターであるといえども、67歳のおじいちゃんの女性の好みのランキング発表を、そのくらいの視聴者は心待ちにしているのだろうか。

 

少なくとも自分はしていない。むしろ「ちょっと見るに堪えない」くらいまで思う。テレビ大好きでかつてこのコーナーも楽しく見ていた自分ですら、「今まだそれやるの?」と思っているのに、テレビ見なくなっている自分より年下の人たちが、このコーナー見てテレビにワクワクする?あんまり使いたくない言葉ではあるが、Z世代がワクワクしてこのコーナー見ている光景なんぞ全く思い浮かばないのよ。何をどう頑張っても、若者の発想ではないのよ。


これは最近フジテレビで復活した「オールナイトフジコ」に関しても言えると思うのだけど、フジテレビの「あの頃よもう一度」的なノリは、今の若者ではなくて「あの頃の若者」、つまり今のオッサンにしか向いてない気がするんだ。中に「そういうオッサン」しか残ってないんだろうなフジは。テレビの未来のため、というよりは完全なるオッサンたちの「あの頃はよかったよな」的な懐古が優先。「あの頃のテレビの勢いが戻れば若者もテレビに戻ってくるだろう」的な考えだとしたら、何か根本的に違う気がするんだ。

 


「あちこちオードリー」でオリエンタルラジオ中田は「いまだにBIG3がテレビに出続けているのはおかしいんじゃないか」と言い放った。言葉だけ捉えればものすごい批判をしているように感じるが、番組を見た限りでは「自分たちが見ていたテレビに出ていた人がいまだにテレビに出続けている現状を考えると、そこにいては勝負にならないと思った」という意味であり、大物批判が目的ではなかった。この文言は様々な捉え方があると思うのだが*1、「こんな状況でも新しいものに変わろうとしないテレビ業界の危機感のなさ」と捉えるならば、今回の「ラブメイト10」の復活は、中田の言葉を象徴している出来事だとも言える。

 

未だにさんまにラブメイト10の話がきてしまうのも「どうかしている」し、それを「どうかしている」と思わず、さんまに打診するテレビマンもやっぱり「どうかしている」んだと思う。あの頃の勢いを思い出すためにも、あの頃の企画をオマージュして現代なりに新しく勢いのあることを何かやろう、じゃなくて単にオッサンによるあの頃の「勢いのある27時間テレビ」懐古じゃん。そりゃオリラジ中田も絶望するというもんだ。まるで次に矛先が向いていない。ラブメイト10というコンテンツそのものは否定しない。けどもうさんまではなくないか。さんまじゃないとこの企画がダメだというなら、もうこの企画じゃないのよ。さんまにやらせたいのは勢いのあった頃の懐古か、作り手側の悲しいエゴでしかないのよ。それ以外の理由があるなら教えてくれ。マジで。

 

深夜枠だからこそやりたい放題、もっと無茶苦茶が出来る若手に振ってもいいはずだ。
番組全体をたけしが仕切り、懐古に振り切れているならまだしも、今年は千鳥かまいたちダイアンとリニューアルを図ると言っているのだ。そこに何が悲しくておじいさんのラブメイト。こんなに残念なことがあるか。今回の27時間テレビは誰に向けて作るつもりなのか。もう自分より上の世代にしかテレビ作らないのか。そういう覚悟の番組か。


結局フジテレビは何がしたいんだろう。それとも自分の感覚がおかしいのか。所詮テレビ批評家気取りだからな。それにしたって誰か教えてはくれないか。

 

*1:自分も手放しでこの発言に賛同しているわけではなく、結果としてオリラジはそこの土俵から下りたんだなとは思っている

スキップ・ビート

どうも、前回の更新でももクロセルフカバーアルバム収録曲10曲予想をやったハトヤ(ファンクラブ加入年数10年)です。これを書いている時点で9曲まで収録曲が発表されているのですが、なんと1曲もまだ当たってません。狙いこそ悪くないのですが、悉く裏に裏に入っていきます。選ばれている曲が「そんなの予想つかないよ」ではなく、「まあこれは妥当か」という曲目ばかりなのもまた怖い。全曲外したとなればこれはもうモノノフ引退です。そんな内心ザワザワしている自分が、今そのこと以上ザワザワしているCMがユニクロのCMですね。

 

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綾瀬はるかユニクロの製品であるブラトップを着てホームパーティーやってるCMです。綾瀬のナイスバディを合法的にいやらしい目で見ることができるという、この世の至福を詰め込んだようなCMですが、そんなのんきなことを言っていていいのかと思うのですね。これは危ないです。

 

 

綾瀬がCM中で行っているホームパーティーは何の集まりなのか。これが気になる。

 

 

CMで行われているパーティーの99%は「なんだかよく分からない集まり」なのは自分でもわかっているのですが、このホームパーティーはそれらに輪をかけて謎です。まず集まった女性が全員ブラトップで集まっていますから「ブラトップ縛りの集まり」であることは疑いようがありません。これで「申し合わせしなかったけどたまたま全員がブラトップ着てきた」なんてことを言ってきた日にはユニクロの前に街宣車が並ぶのも時間の問題なのですが、さすがにそんなことは言わないだろう。そもそもそういうコンセプトでCM作ってるもんね。CM中にもあるようにブラトップは「締め付けない」わけですけども、ブラトップ縛りという締め付けはあるじゃないか、と。怖いのはそこじゃない。

 

これがね、綾瀬はるかと同年代の女性が集まってホームパーティーやってたら自分としては何も違和感はなかったと思うのです。しかしね、綾瀬はるかは言うてももう38歳なのです。3月末に38歳になったばかりです。いくら綾瀬はるかが見た目若くてキレイでナイスバディであるとはいえ、38歳なのですよ。それが一緒にパーティーを行っている女性たちは、まあおそらく20代。となれば綾瀬と同年代の女性ではありません。

 

では綾瀬が行っているホームパーティーは「綾瀬(先輩)と後輩女子」の集まりにでもなるのだろうか。確かに綾瀬はCM中で「パクチーとってきて」と若者女子に指示を出している。これはパーティーの主催者であれば自然な流れでもあるんだが、となると綾瀬を慕う後輩女子が綾瀬家でパーティー。んまあ分からんではない。

 

しかし、ここで引っかかるのは「これはブラトップパーティーである」ということ。後輩女子が先輩の家でパーティーやるのにノリノリなのはおそらく「あること」だろう(自分は女子でもなければそんな経験もないので本当に「あること」は分からないけども)。だが、そこに「じゃあこのパーティーはブラトップ縛りね」と綾瀬先輩のお達しが出たとする。こんなにノリノリで騒げるか?

 

自分が後輩なら「なんかあの先輩、自分が美人でスタイルいいからって私たちにもブラトップ縛り強要してきたんだけど、マジウザくない?」って100%言う。確かに出てくる後輩女子も皆スタイルが良いのだけども、相手は天下の綾瀬はるか。そんな綾瀬パイセンが無邪気にそんなパーティーを仕掛けてきたら、そりゃあイヤミの一つも言いたくなる。少なくともあんなに皆楽しそうにパーティーなんかできない。綾瀬のいないところで皿の一枚でもわざと割るってもんである。にもかかわらず、このCMは終始楽しい雰囲気が流れている。おかしい。何かがおかしい。

 

この謎を解決してくれたのが、BGMの存在だ。

 

本当は影で罵詈雑言が飛び交っていてもおかしくはない「ナイスバディ先輩のブラトップ共用ホームパーティー」がなぜかしら楽しく見える空間に仕上がっているのはなぜか。それはもうひとえにBGMが軽快すぎるからだ。ここんところのユニクロ桑田佳祐の曲が使われている。今回の使用曲は桑田のソロデビューシングルでもある「悲しい気持ち(JUST A MAN IN LOVE)」である。

 

悲しい気持ち、だと?

 

自分はこの悲痛なメッセージを見逃すところだったのだ。そう、軽快なミュージックも楽しそうなパーティーも全てはまやかし。全ては「悲しい気持ち」なのだ。先ほどから述べているように、謎のブラトップホームパーティーに参加させられている後輩女どもは言うまでもなく「なんでこんな集まりに出なきゃいけないんだ」という「悲しい気持ち」を抱えている。しかしおくびにも出さない、出せないところが余計に悲しい。

 

では綾瀬はるかはどうか。パーティーを主催している側に悲しいことなんてない。果たして本当にそうだろうか。CMの企画とはいえ、もう40も目の前に迫っているのに若者に混じって乳をアピールした服を着させられ、偽物の若さを演出させられているのだ。これが悲しくないなんてことはあるだろうか。いや、絶対に「悲しい気持ち」だろうよ。CMの設定ではなく、本当に「悲しい気持ち」なのは、綾瀬はるかなのだ。

 

自分は最初このCMを見たときに「おねえちゃんたちがブラトップではしゃいでいる姿を見せられて、何が悲しい気持ちになるもんか!」と一人盛り上がっていたわけですが、いやいや、よく考えれば全てが悲しい。ポップな曲調に乗せて「悲しい気持ち」を表現する桑田佳祐は紛れもなく天才。

 

そして自分は最初から最後まで何を言ってるんだろうか。でもこういうことが書きたくてブログをいまだに続けている。

 

10曲

自分のアイドル絶対神ももいろクローバーZなのです。何があっても裏切ることはできないし、信用しています。しかし最近佐久間宜行Pが手掛けるアイドル「ラフ×ラフ」に少し気持ちを持っていかれてんじゃないの疑惑が自分の中に存在していまして、これじゃいかんなと思うわけです。まあ他人から見れば至極どうでもいい話ですが。

 

ももクロちゃんは4人になってからややしばらく経つわけですが、昔の曲をセルフリメイクしてちょっとずつ発表しています。その理由としては、自分勝手に事務所を独立した某緑だった人がいるのですが、そちらに印税が入るのを防ぐためなのか、はたまた関係をスパっと断ち切るためなのか、無印(ももいろクローバー時代を指す)やZ時代(5人の時代を指す)のバージョンとは別物として4人ver.の楽曲を「ZZver.」として発表しています。現在ももクロちゃんがメディアで流す曲は、現在の4人になってからの曲以前のものは全てが「ZZver.」である。それはもう頑なに。つまり、昔の曲は早いところ「ZZver.」にしてもらわないと、メディアで流れることがないのです。

 

というわけでそんな「ZZ ver.」を収録するデジタルアルバム「ZZ's」の第三弾が来月発表される。そこには10曲収録されるようだが、企画として「10曲全部当ててみろや」というキャンペーンが行われている。最近現場にもとんとご無沙汰で、ラフラフ浮気疑惑がある自分としては、ここに真剣に向き合うことでももクロちゃんへの帰依を確かめておきたい。ファンクラブ10年入会している時点で帰依もクソもないとは思いつつも、ここは真剣だ。

 

というわけで自分が選んだ10曲(既に予想は投票済み)を、理由とともに書いておきたい。興味のない人は読む必要なし!

①シングル曲から選ぶ

前述したように、「ZZver.」の最大の目的は「過去の曲がメディアで流せるようになること」なのであり、流す機会も多いであろうシングル曲はなるべく早めに揃えておきたいところ。まだZZver.になっていないシングル曲(後述「ももクリ」曲除く)は以下の12曲。

2 ももいろパンチ
5 未来へススメ!
7 ピンキージョーンズ
13 ミライボウル
14 D'の純情
20 労働讃歌
23 Z女戦争
42 泣いてもいいんだよ
48 夢の浮世に咲いてみな
51 青春賦
74 ザ・ゴールデン・ヒストリー
81 BLAST!

(曲前の数字は公式サイトのリストのナンバリングのもの)

初期曲から有安脱退の直前曲まで、割と年代としては幅広い。さすがにシングル曲のみ10曲ということは考えにくいので、ここから自分は4曲チョイスしてみた。

 

ミライボウル」「労働讃歌」「夢の浮世に咲いてみな」「BLAST!

 

まず「ミライボウル」であるが、ここは固い気がする。発表されている「ZZ'sⅢ」のジャケットには確実に6文字の曲名が存在しているし、配信で出されたヒント「しーちゃん(玉井)が棒読みのセリフ入りの曲」までくれば、ミライボウルしかないだろう。これ外したら相当カッチョ悪い。

 

そして「労働讃歌」はライブの定番曲。「働こう 働こう」のサビでおなじみ。個人的に大好きな曲でもあるし、ここは個人的に外せない。「夢の浮世に咲いてみな」はKISSとのコラボ曲。世界的アーティストとのコラボ曲が流せないのはやはり問題があるだろう。最近のライブでもちょいちょいやっているし、ここも固いと思っている。そして「BLAST!」は4人になる前の最後のシングル。めちゃめちゃカッコいい曲なのだけど、冒頭が有安パートなので、いかんせんメディアでは流れない。今はリーダー夏菜子ちゃんが冒頭を歌っており、そのバージョンが聴けるだけでもZZver.にする価値がある。いろいろ迷いはしたが、シングルはこの4曲でいかがだろうか。本当は今すぐにでも全部ZZver.にしてもらいたいくらいだ。

 

②ももクリ曲から選ぶ

ももクロちゃんの冬のライブといえば「ももいろクリスマス」、通称「ももクリ」。ももクリの際には冬曲が1曲ドロップされるのが恒例。この冬曲だけを集めたアルバムも存在している。前作「ZZ'sⅡ」では冬曲の中でも屈指の名曲「白い風」が選ばれており、今回も1曲は確実に選ばれるだろう。というわけで自分がチョイスしたのは2曲。

 

「きみゆき」「今宵、ライブの下で」

 

「きみゆき」は初年度の「ももクリ」で発表された曲。モノノフの馴染みも深く、そして夏菜子ちゃんのサビがエモい。今の歌唱力表現力で再録されたver.が聴きたくなるってものである。そして「今宵、ライブの下で」は「ライブの空間が演者と観客、そして観客同士の距離を縮める」というぼっちの自分にも刺さる曲。歌われる機会も多く、そろそろZZver.になってもおかしくない。これまたももクリ曲の名曲「空のカーテン」と迷いに迷ったが、今回はこちらで。

 

③アルバム曲から選ぶ

5人時代までに発売されたアルバムは4枚。この中からも当然選ばれる。自分がチョイスしたのはこの2曲。

 

「Neo STARGATE」「桃色空」

 

「Neo STARGATE」は2枚目のアルバム「5th DIMENSION」のリード曲。国立競技場でのパフォーマンスが印象的ではあったが、2022の夏、ライブが直前で中止になったのを受けて行われた配信ライブで披露されたのも非常に印象深い。元々夏ライブでやる予定だったのだろうが、当時の歌唱力、表現力の拙さから完全に脱皮し、まさに「次元上昇」を経た完璧な姿での披露は、見ているこちらの度肝を抜いた。他の曲の予想が外れだとしても、この曲だけは絶対に入ってほしい。そう思わせる1曲。

 

そして「桃色空」は4thアルバム「白金の夜明け」に収録されている人気曲。10周年記念のベストアルバムの人気曲投票でも上位に入った曲。Kinki Kids堂本剛が作詞作曲をしていることでも有名。もとより人気が高い曲であることと、これも有安パートが多い曲であることから、そろそろ払拭しておきたいところ。夕暮れに映える曲であり、野外ライブになる「ももクロ春の一大事」ではよく歌われる。今年も4月に行われるわけで、その前にZZver.を発表したいのではないかという勘繰りもある。

 

④死に曲を復活させる

そもそも5人向けに書かれていた曲はなかなか4人では歌いづらい。そんな曲を見事に復活させたのが前作に収録された「モノクロデッサン」である。5人のメンバーの色をモチーフに歌われた曲で、4人になったらさすがに歌わない、歌えないのではないかというモノノフたちのモヤモヤを吹き飛ばすZZver.には快哉を叫ばずにはいられなかった。今回もそんな曲があるはずだ、との推察から選んだ曲は

 

「5 The POWER」

 

である。タイトルの通り「5人のちから」が合わさっての曲であり、4人になって以降歌われていなかったのだが、昨年11月に行われたファンクラブイベントにて、リクエスト1位の曲として披露された。披露されたということは、そのアレンジが済んでいるということでもあり、ここは一発収録されるしかないと思っている。同じラップ曲では「堂々平和宣言」や「もっ黒ニナル果て」があり、どちらも捨てがたいのだが、今回は「5 The POWER」を推したいと思う。

 

⑤そろそろ出すだろ、の曲

「あの空へ向かって」

ももクロの創始の曲であり、アンセム。4人になった直後の10周年東京ドーム公演でも最後を締めた、まさに「特別な曲」なのである。早々にZZver.が発表されていても不思議じゃなかったのだけど、今の今まで音源化は果たされていない(ライブとしては収録されているけども)。そろそろ出ないとウソだろ、の思いを込めての10曲目。

 

というわけで以上10曲。もちろん当たっていれば嬉しいし、外れていたところで何の問題もない。てか自分が早いとこ聞きたい10曲を選んだに過ぎないわけで、何が出てきてもそりゃあワクワクするってもんです。

 

 

面白い面白い面白いみーんな面白い

気づいたら3月ですよ。もう2023年3月とかヤバいですね。タモリ倶楽部終わっちゃうよ。

 

タモリ倶楽部」終了のニュースは衝撃だったけども、タモさんももう77。「いいとも!」が終わったのももう9年も前の話。「いいとも!」と「タモリ倶楽部」が同時期に始まっていることを考えれば、ずいぶん長く続いたもんだなあと思う。

 

今後「タモリ倶楽部」がサブタイトルとして掲げていた「FOR THE SOPHISTICATED PEOPLE」、洗練された人々に向けてのテレビ番組はもう登場しないのかもしれないだろなあ、という一抹の寂しさはある。どうでもいい話ではあるが、「SOPHISTICATED」という単語を使う機会はタモリ倶楽部を語るときと、SPEEDの曲「Sophisticated Girl」を歌うときくらいだろう。歌ったことないけど。

 

そんな去り行く「タモリ倶楽部」を思いつつ、仕事でヘロヘロな自分が今日書くのは「ラフ×ラフ」の話です。アイドル興味のない人は解散していいですよー。

 

「ラフ×ラフ」とは元テレ東のテレビプロデューサー佐久間宜行が手掛けるアイドルグループ。なぜバラエティ番組のプロデューサーである佐久間氏がアイドルを手掛けているのか、経緯をざっくり説明してみる。

 

元々佐久間Pがテレ東で担当していた「青春高校3年C組」という番組があり、その番組に参加している女の子が集まって「3年C組アイドル部」という部活(学校がコンセプトの番組だったので)を結成。実際にCDデビューもした。しかし番組終了に伴いアイドルとしての活動は終了する。

 

しかしアイドル活動を諦めることができない出演者の中の5名が、佐久間Pに直談判して「自分たちをプロデュースしてほしい」と直談判。実際に歌唱やパフォーマンスを見るも、そこに本気度を見いだせない佐久間Pは「アイドルプロデュースはやるけども、全員オーディションから参加してこいや」と、アイドルオーディションを開催。そしてオーディションに合格したのはそのうちの2名と、新規にオーディションに参加し合格した7名の計9名。これが「ラフ×ラフ」である。一連の経過はラフ×ラフの公式YouTubeに全て残されている(これを書いてる時点では)。

 

自分はこのオーディションを逐一追いかけていた。平日夕方の時間帯は追いかけられていなかったけども、深夜に格下げになり北海道でも放送された「青春高校3年C組」の最後の1年間はそれなりに楽しく見ていたので、その出演者たちがどのようになっていくのか、というドキュメントとして単純に楽しめたし、またオーディションの最終審査には「模擬バラエティ審査」があり、そこでの振る舞いが想像以上に「できた」人たちで、少し興味が沸いたからだ。

 

昨年冬くらいから少しづつデビューに向けての様子が更新されていき、そして3/9に配信曲でデビュー、お披露目イベントが池袋で開催される。めでたいことである。

 

デビュー間もないアイドルを下支えするのは、なんといっても「金払いのいい客」である。現場に足しげく通い、惜しみない声援を贈り、グッズや握手券に対して湯水のように金を注ぎ込み、そしてアイドル本人や運営側に名前や顔を覚えられ「太客(トップヲタ)」としての地位を確立する人たちが確実にいる。申し訳ないが自分にはそこまでの情熱も時間も金銭もない。

 

何しろ自分には「ももいろクローバーZ」という絶対神が存在しているし、出自はモーヲタだし、今更新規でアイドルを応援することが許された立場ではないのだ。時間も金もないオッサンができることといえば、PCの画面をただまあなんとなく眺めてニヤニヤしながら、感想をブログに書きなぐるくらいである。キモくても近づかないから許してほしい。

 

というわけで9人のメンバーに対する個人的感想を書きなぐっておきますので、興味のある方はご覧ください。興味のない方は三谷幸喜の「Beginner」でも見といてください。最終的に三谷幸喜が歌ってくれるくらいのアイドルにはなってほしいです。

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・名前(読み 呼称 メンバーカラー)

 

齋藤有紗(さいとうありさ ありさ パープル)

齋藤有紗|Member|rough×laugh

ラフ×ラフのリーダー。21歳。「青春高校3年C組」の生き残り組のひとり。3C時代はお世辞にも目立った存在ではなかったのだけども、オーディションでバラエティ番組を手掛ける佐久間Pに対してオリジナルのフリップネタを披露し、しかもそこそこちゃんと面白いという秘められた才能を爆発させ強烈なインパクトを与える。いまいち本気度が見えなかった3C組の中で、明確に「何かしてやろう、変わってやろう」の意図を持っていたことが合格に繋がりリーダーにも指名された。ラフ×ラフのアイドルとしての指針を示した存在だとも言える。現時点でのアイドルとしての資質は未知な部分が多いけども、大喜利ではいかんなく実力を見せつけるバラエティ適性は○。黙っていれば首長美人。

 

佐々木楓菜(ささきふうな ふーちゃん ホワイト)

佐々木楓菜|Member|rough×laugh

オーディション組。17歳。佐久間Pが合格発表のときに「周りに応援したい気持ちにさせる」という評をしていたが、まさにその通り。自分のカラーが現時点で強く出ているわけではないがメンバーカラーのホワイトが示すように、まだ何色にも染められていない無垢さを持っている。CreepyNuts風に言えば「のびしろしかないわ」。バラエティ適性は他のメンバーに比べればまだまだだろうが、アイドルとしては十分な素質。可愛がられ属性はファンがつきやすそう。

 

高梨結(たかなしゆい ゆい グリーン)

⾼梨 結|Member|rough×laugh

オーディション組。21歳。思春期のときに抱いたコンプレックスを解消すべく自分磨きに邁進。その努力と情熱でオーディション合格を勝ちとる。ラフ×ラフの広報を自任し、ラジオにおいては進行を、YouTubeで行っているバラエティ番組対策シミュレーションでは言葉に詰まったメンバーのアシストに入るなど、いち早く自分の立ち位置を確立した有能な人材。RPGのパーティでは間違いなく回復補助役であり、そこにいることでパーティの安定感が増す存在。根強い固定ファンがつくタイプ。役割が「安定」なのでしばらくは見られないだろうが、そのうちはっちゃける姿も見たい。

 

永松波留(ながまつはる はるるん エメラルドグリーン)

永松波留|Member|rough×laugh

オーディション組。16歳。福岡出身。オーディションでは歌声と人柄を高く評価されての合格。地方出身ということもあるのか、また若さゆえなのか、オーディション時から現在に至るまで驚くべきスピードで垢抜けていくそのポテンシャルの高さに期待をせずにいられない存在。数年後えげつないくらいのスターになっている可能性があるロマン砲。ひとつだけ難があるとすれば、メンバーカラーはどうにかならなかったのかエメラルドグリーン。高梨のグリーン、ファンカラーの黄緑と合わせて緑渋滞しすぎ。そして個人的に緑にはいささかの抵抗感が…

 

夏目涼風(なつめりょうか りょーか パステルブルー)

夏目涼風|Member|rough×laugh

オーディション組。17歳。陽のオーラを持っている正統派。いわゆる「高校生組」(佐々木・永松・夏目・林・藤崎)はまだまだ未完成の部分が多いけども、夏目に関しては既に自分のスタイルが出来上がっており、レベル上げをしなくても最初からパーティに加えても戦える即戦力感。事実先日出演した「ありえへん∞世界」ではきっちり仕事をこなしていたように見えた。時にバラエティ過ぎるラフ×ラフにおいて、アイドルとして立ち位置を守ってくれそうな存在。攻撃も守備もできる器用さも見える。

 

林未梨(はやしみり みりりん レッド)

林未梨|Member|rough×laugh

オーディション組。16歳。ラフ×ラフオーディション最大の収穫だと勝手に言い切ってしまう。ビジュアル、度胸、大喜利、どれをとっても一級品。よくもまあこんな逸材がいままで見つかってなかったなあと思えるくらいに強い。バラエティの能力においてはおそらくラフ×ラフ最強。歌唱やダンスといったアイドル能力は逆に不安が残るが、そんな不安を吹き飛ばすくらいに強い大喜利。現役最強大喜利アイドルの渋谷凪咲を脅かす存在だと思う。林が見つかっただけでもラフ×ラフの存在意義がある。

 

日比野芽奈(ひびのめいな めーな ピンク)

日比野芽奈|Member|rough×laugh

「青春高校3年C組」生き残り組。21歳。芸歴既に10年以上。ラフ×ラフでただ一人wikipediaの個人ページがある。「3C」時代にはドラマ「あなた犯人じゃありません」で主演も務めており、ひとりだけ経験値が他のメンバーの10倍くらいある。最初に佐久間Pに助けを求めた張本人でもある。知名度、実績ともにグループ随一なのにも関わらず、日比野に圧倒的に欠けているのが「自信」(と友達)。自分のやることなすことに自信が持てず、くよくよするし、すぐ泣く。佐久間Pはオーディション合格発表時に「(何度も泣く姿を見ているので次は)嬉し涙にしてあげたい」と語っていたのが印象的。普通に考えればリーダーになのだろうが(3Cでは学級委員長というポジションを与えられていたし)、そこをあえて背負いすぎることのない立ち位置に置いた佐久間Pの優しさよ。もちろんラフ×ラフは9人の物語ではあるのだが、日比野個人の再起というストーリーを背負っている。オッサンが一番感情移入しやすいのが日比野。千鳥ノブの後ろ盾があり、アルピー平子にtwitterをフォローされているのも日比野。

 

藤崎未来(ふじさきみく みくちゃん ブルー)

藤崎未来|Member|rough×laugh

オーディション組。17歳。合格発表時はリモートで事態が呑み込めていなかったのが印象的。運動神経の良さもさることながら、高校生にして大喜利スキルに長け、答えを真顔で発表するというツボも心得ている。そして何より大喜利の答えが鋭角気味に入ってきて面白い。大喜利に関しては林藤崎斎藤が3トップ。ラフ×ラフのラフは「Rough(粗削り)」と「Laugh(笑い)」の意味なのだけども、この名前を体現した存在が藤崎じゃないのかなと。「ゴッドタン」でAKB役として登場したときには髪型が違って最初気づかなかったことは謝っておきたい。

 

吉村萌南(よしむらもなみ もなみん オレンジ)

吉村萌南|Member|rough×laugh

オーディション組。20歳。過去に「ラストアイドル」のオーディションを途中で辞退していたが、夢を諦めきれずに再びオーディションへ。3次審査のときは短期留学中でカナダから受けていたのが印象的。おっとり垂れ目で背も小さいので非常に覚えやすい。「もなみんビーム」という集団芸の持ちネタ(ビームを発するとメンバーがとろーんとする、というもの)があるが、イマイチ使いこなせていない気がする。オーディションの時はもう少し快活な感じがしたのだが、もなみんビームに自分のキャラまで吞まれている気がしてならない。とにかく早めにもなみんビームの処遇だけは決めたほうがいいと思う。これだけ本当に書きたかった。あと百人一首や国旗の暗記などの特技があり、学力系の仕事もこなせそうなことも添えておく。

 

 

というわけで9人。興味を持った方はイベントに足を運んであげてください。自分は札幌で仕事してます。誰に頼まれたわけでもなく、こんな文章書くくらいには応援してます。あと、もうちょっと通常のブログの更新はしたいと思ってます。

 

最初からちゃんとやってよ

ドラマ「Get Ready!」を初回から4話まで一気に見たのですが、まあまあ疲れました。

 

仮面の闇医者集団が大金の報酬と引き換えに患者を治していく、という簡単にいえばブラックジャック的な話なのだけど、回を重ねるごとに多少見やすくなってきたというか、裏を返せば初回があまりに酷くて脱落した人も多そうだな、と思う。昨年の「DCU」といい、日曜劇場は1月期に主力メンバーが全員休暇でも取るのか、と思うくらいの酷さだった。そのスタートからすれば4話はだいぶマシ、という感想です。

 

主演の妻夫木聡はTBSに何か借金でもあるんじゃないか、というくらいにブラックジャック然としている(特に髪型)し、藤原竜也はもうずっとSKYだし(ちゃんとSKYのCM入るし)、松下奈緒は「ガイアの夜明け」で小芝居やらなくなったくせに、このドラマでは妙に小芝居じみているし、ツッコミどころを挙げればきりがない。

 

中でも一番自分がダメだったのは、堤幸彦演出が全面に出ている部分。これに関しては昔からのファンがいて、その手法を喜ぶ人がいるのだろうから、一概に悪いと言えない部分があるんだけど、自分に合わない。あんまり気にしている人がいないかもしれないけど、基本薬剤臭い医者がケーキを作り、そしてその高級ケーキを女子高生(當間あみ)が一口めで豪快にかぶりつく。これが嫌い。堤幸彦は女性が豪快に食べものを食らうのが好きなのだろうが(「SPEC」の戸田恵梨香とか)、ああいうケーキをああいう風に食うことに、ケーキへのリスペクトを感じないのだね。これはもう個人的感情。

 

その他今までの堤幸彦作品を見てきた人ならよだれを垂らして「待ってました!」的な演出が多々ある(はず)わけだが、個人的には「もうそういう時代じゃねえよなあ」と思えてしまう。そういう演出で一時代を作ってきたひとだから、そりゃやるんだけど、なんか逆に古臭く思えてしまって。

 

でもそこらへんのフラストレーションが回を重ねるごとに少しずつ薄まっていき(決して消えたわけではない)、話も少しシリアス加減になってきたかなと。なんかこういうドラマ最近も見たような気がする、と思っていたのですが「初恋の悪魔」でした。

 

昨年日テレで放送された「初恋の悪魔」。脚本が坂元裕二。ドラマの入りがコメディチックで、これまた自分が苦手な感じだったのだけど、回を追うごとにシリアスの要素が入ってきて、最後は全然雰囲気の違うドラマに。これっておそらく「最初のドラマ雰囲気はフェイクであり、視聴者の予想を裏切るような展開」を意図しているんだと思うんだけど、自分としては「最初からそれじゃダメなのか」とは思ってしまうんだよな。

 

前フリがあっての展開、というのは分かる。それこそ「城塚翡翠」はそういうドラマだったし。しかし前段として「これじゃあ見る気もなくなる」という前フリはドラマにとって損しているような気しかしない。変化球のドラマも楽しいけど、ストレートに「こういうことやるんじゃあ」って見せてほしいんだけど。

 

もちろんドラマ作っている側はそのつもりなのかもしれないけど、それにしちゃあスベり気味じゃないか、というのは言い過ぎなんだろうな。

 

 

今期の見ているドラマでは「ブラッシュアップライフ」が頭3つくらい抜けていて、手堅い「罠の戦争」とその他大勢、つう感じです。まだ「リバーサルオーケストラ」見れてない。「どうする家康」は毎回毎回「見るのどうする」という感じで、そろそろ諦めそうです。

 

 

0点

「テレビ千鳥」って本当にくだらなくて面白いのですけど、好きな企画のひとつとして「一周だけバイキング」というのがあります。

 

様々な誘惑にかられるバイキング(今やビュッフェと呼ぶほうが正しいのだろうが)において、いかにスマートに盛り付けて自分の食べたいものを食べることができるか、という企画。バイキングに一家言ある博多華丸が審査員となり、様々な芸能人のバイキングの様を見るというもの。本当に分かりやすく性格や嗜好が出て見ているだけでも面白い。

 

バイキングは目先の欲望にとらわれてしまうと、その後に登場するさらなる欲望との折り合いがつかなくなり、皿やお盆がてんこ盛りになってしまい非常にみっともない。しかしデキる大人はそんなへまは犯さずに、見事な配膳ができる。だってもう、自分もそこそこいい年なんだもの。

 

自分には驕りしかなかった。

 

本日、柄にもなくランチビュッフェに行ったのですよ。友人と昼飯を食べることになり、「ホテルのランチバイキングでも優雅に決め込もう」という話になり、はせ参じたわけです。そもそも外食をする機会が少なく、はたまた他人との付き合いも少ない自分に自発的にホテルのランチビュッフェに行くなんて機会などないわけで、さすがにランチビュッフェ童貞ではないのだけど、実に十数年ぶりのランチビュッフェ。冷静でいられるはずがない。

 

席に案内され、そこから「もう好きなもの食べればいいじゃん」というホテル側からの無言の圧力。そこには「お前みたいなもんはどうせ皿でもてんこ盛りにするんだろ」という軽蔑すら感じる。完全にただの被害妄想だ。ははーん、さては自分が「テレビ千鳥」の「一周だけバイキング」を食い入るように見ていることも知らないな?(知るわけがない)。

 

番組の企画では「一周だけ」だから、そこに様子見は存在しない。しかし自分はプライベートの久々のランチビュッフェ。もうそれは余裕たっぷりに「見」(けん)から入ってやろうじゃないの。そして見事な配膳とバランスを決め込み「お主、なかなかやるではないか」とホテル従業員から一目置かれる。そんな未来はすぐ目の前に。

 

 

 

 

そんな意識で一周したのち、自分のお盆の上に乗っていたのはカレーとステーキと白飯だった。席に戻って茫然自失。紛れもない0点である。今日び小学生でもこんな腕白ダサ配膳しない。久々のビュッフェに抑えきれない食欲と興奮が自分の判断を狂わせ、気が付いたらカレーをもりもりよそっていた。ビュッフェでのカレーは敗北への片道切符。安西先生に言われるまでもなく試合終了だ。でも自分の理性を押さえて本能がこう囁いていた。

 

「ホテルのカレーは、美味いよ」

 

カレーは敗北の味がした。そして美味かった。ならいいじゃないかとは思う。

 

その後友人と自分は、ひたすら食べたいものをバカみたいに食べ続け、あっさりと満腹。ビュッフェにおける最下層の人間であることを痛感させられる。なぜ優雅に余裕をもって会話と食事を楽しむことができないのか。ただ食べ続けていた。自分の右斜め前にはサラダをこじゃれた感じで配膳し、会話を楽しむ2人組のマダムがいた。自分はあそこまでの余裕は持てなくても、せめて自分の年齢相応のスマートさでもってビュッフェを制するはずだったのに。何故だ。何故こうなった。自分の目の前には腕白に盛り付けられたサラダの山。食べたことないロマネスコ、そして食べたことあるブロッコリーを、よく分からないドレッシングでいただく。ロマネスコブロッコリーもほぼ同じ。そしてドレッシングが美味いのかどうかも分からない。自分は何を食べているのか。

 

そんな自分を尻目に、完全にビュッフェを制している中年がいた。見た目は現在朝ドラ「舞い上がれ!」にも出ている古館寛治のようなオジサン。自分は心の中でずっと「古館師匠」と呼んでいた。古館師匠は一人でビュッフェを楽しんでいる。他に何をするわけでもなく、ただひたすら食事を楽しんでいる。

 

古館師匠は一人でよく食べる。まるで全て計算しているかのように、お盆に皿を複数枚セットしては、隈なく歩いて様々なものをテーブルにもってきては、キレイに平らげる。決してスマートな配膳ではなかったが、無駄と隙、そしてためらいがない。自分のようなビュッフェほぼ童貞の自分にはない貫禄がそこにある。羨ましい。羨ましいのか?

 

自分がコーヒーマシンの使い方が分からずに苦戦していると(ただタッチパネルを操作するだけなのだけど、そもそもタッチパネル式だということに気づいていなかった)、隣のマシンでさも当然のようにマシンを操作する古館師匠。手にはたくさん盛り付けられた皿とお盆。一度の行動で最大限の配膳を済ます師匠。自分も1時間前まではこういう振る舞いができると思っていました。完全なる驕り。

 

古館師匠は余すところなくビュッフェを堪能していた。自分たちのほうが先に出てしまったので、最終的にどう締めたのかまでは把握できなかったが、自分たちが出る直前まではデザートのジェラート8種を何度かに分けて食べまくっていた。さすがである。

 

というわけで久々のホテルビュッフェは紛れもない0点という大敗北で幕を閉じた。反省である。テレビ見ることにかまけすぎて、ビュッフェで最初にカレーを取ってしまう人間になっていた。今年の目標が遅ればせながら決まった。ちゃんとブログ更新もして、ホテルビュッフェで恥ずかしくない人間になることだ。たぶんどちらも果たされない。

 

一応今年最初の更新なのに、もうテレビとか全然関係ないのな。「鬼レンチャン」の感想とか書けよ。遅れましたけど今年もお暇な方はお付き合いください。

 

皆目見当違い

スナック感覚で「M-1グランプリ2022」の感想を敗者復活から。

 

敗者復活戦

シンクロニシティ

そういうお店のような感じ。

 

ママタルト

良さは出てたと思うけど、視聴者の評価が低い。まーごめ。

 

からし蓮根

完成されている。されているからこそ伸びしろがどうだ。

 

THIS IS パン

吉田さんもっとできる。

 

オズワルド

貫禄が違う。

 

令和ロマン

ドラえもんというもはや手垢しかない素材でここまでやれるの凄い。でもそうならばドラえもんじゃなくてもやれるはずだから、別のネタですごいのが見たいと思ってしまった。

 

ストレッチーズ

「ツギクル芸人グランプリ」での優勝ネタ。仕上がってるけど個人的にはあんまりピンとこない。

 

カゲヤマ

こういう戦い方ができるのは素敵なことです。

 

ビスケットブラザーズ

さすがKOC王者。勢いある。

 

ななまがり

つかみ大好き。来年は決勝で見たいけど、どうなんだろう。

 

ダンビラムーチョ

森山直太朗の曲はただ気持ちよく歌うだけで漫才になる、という着想が最高。

 

ハイツ友の会

見たことあるようなないような菊人形の話を延々しているだけの面白さ。

 

ケビンス

身体能力がすごいのよ。

 

ヤーレンズ

出井アフタートゥモロー。

 

ミキ

THE MANZAI」でも思ったけど、こんなにうるさくなくていいのに。もうそういうフェーズじゃなくないか。

 

かもめんたる

この漫才と並行して「かりそめ天国」でファイヤーダンスショーをやらされている岩崎う大という奇人。

 

マユリカ

昨年と比べると比較的おとなしめ。

 

 

決勝

 

カベポスター

大声大会。キレイに振って、そして落としてとお手本のような漫才。トップバッターなのがもったいないというだけ。実力あるう。

 

真空ジェシカ

シルバー人材センター。人材智則、派遣のニューウェーブで死ぬかと思った。戒名の歌を作る「かいみょん」とか、見たことない角度からのボケを大量生産してくる凄さ。正統派漫才の面白さじゃあないんだろうけど、こんなもん笑わないわけがないよなあ。ただただ面白いだけ。

 

オズワルド

明晰夢。話の進め方から散りばめた伏線の回収の仕方から、やれることは全部ぶちこんでいる感じ。しかし去年の1本目が良すぎたこともあり、自分たちを超えるのが最大のハードルという難しさ。

 

ロングコートダディ

ラソン笑い飯を彷彿とさせるようなWボケとは言わないまでも互いに次々にボケを繰り広げていく強さ。いろんなパターンが出尽くしたと思ったあとで「太っている人に抜かされる」という激シンプルなボケが最大の重さで入ってくるという構成の巧みさ。そりゃあ負けたらファンが発狂するわい。

 

さや香

免許返納。最初に決勝に出たときの音楽ネタ、昨年敗者復活の完全に力業だった漫才とは打って変わって、完全なるしゃべくり漫才でなおかつ過去最高の面白さ。免許返納で話が一本通っていながら、いろんな方向にボケが繰り広げられてきて、その全てが面白いように決まる。ファーストラウンド1位も納得のネタ。思わず笑ってしまう。

 

男性ブランコ

音符運搬。まず設定だけで面白く、そして平井の演技で本当に音符が運搬されているように見えるし、その音符に何度もやられる浦井の倒れ方の見事さ。コント師としての強さを漫才でもいかんなく発揮している。この先もまだまだ面白くなりそうな本当に楽しみなコンビ。

 

ダイヤモンド

ない言葉。審査員の点数は低くて、最初見たときはそんなもんかなあと思ったのだけど、改めて見返してみるとしっかり面白くて、何かどこかでひとつ掛け違いがあったのかなあと思えてしまう。そりゃ決勝残ってるんだもんつまらないわけがない。やはり漫才も水物なのだなあと感じる。

 

ヨネダ2000

餅つき。THE Wとはまた違うこれだけ凄い(そしてともすれば完全にクレイジーな)ネタを量産している強さ。しかもまだ若い。若いのにDA PUMP「if…」の面白さを完全に理解しているところがまたにくい。

 

キュウ

関係ない言葉。M-1向きではないとされるスローテンポで独特な間をもつコンビ。ヨネダ2000の出番後だったという不運。去年の敗者復活1番手とか、出番順に左右される難しさよ。

 

ウエストランド

あるなしクイズ。の名を借りた井口悪口ショー。今までの井口の何かを全て詰め込んだような「共感しうる悪口」はこれはもう芸でしかないのよ。傷つけない笑いなんて屁でもないのだよ、というその姿勢には潔さと痛快さが残る。一言で言うなら「やってやったな」だ。

 

最終決戦

ウエストランド

引き続きあるなしクイズの名を借りた井口悪口ショー。出番順の妙で2本連続ネタを披露したことが大きくプラスにはたらいた。M-1のアナザーストーリーがウザいまで言い切るその姿勢。しびれるのよ。

 

ロングコートダディ

タイムマシン。分かっていても笑ってしまうこの強さ。ダーツの旅のテーマソングに「てやんでえ」を混ぜ込むのとか、隙あらば笑いをねじ込んでくる感じ。

 

さや香

男女の友情。これも全然悪くない出来だったけども、1本目に比べれば若干見劣りするのかな、くらいの印象。

 

ネタ終了直後から苦悶の表情を浮かべる審査員たち。そりゃあ悩む。こうなればあとは好みの問題であり、どこに転んでも何ら不思議じゃない状況で、最後に笑ったのは6票獲得したウエストランド。数字で見れば圧勝なのだけど、本当に僅かな差であることは審査員も言ってる通り。しかし、そのほんの僅かな差でもってウエストランドに入れたくなる何か気迫のようなものを多くの審査員が感じたってことではないだろうか。

 

ここ数年のお題目のように言われてきた「人を傷つけない笑い」。今年のR-1王者お見送り芸人しんいちもそうであるが、その揺り戻しってことは確実にあるのだろう。自分はこういう性格なのでどうしても「人を傷つける笑い」に惹かれてしまうのだけど、元来はどっちが正しいとかではなく、表裏一体の関係でしかないということだ。

 

そんなことは百も承知なはずの現役の芸人審査員がそれでもウエストランドを評価したということは、あの漫才の中に、このご時世のもやもやや鬱憤を吹き飛ばす痛快さを感じずにはいられなかった、ということなのだろう。自分はどのコンビが優勝しても「いやあ素晴らしい」と思ったはずなのだが、ウエストランドが優勝することで、その次元とは何かひとつ違った「自分も頑張らねば!」という勇気をもらった気がする。やってやれないことはない。えらく陳腐ではあるが、そんなことを思わずにいられなかった。

 

こんな芸風であるからこそ、今後(というか現在進行形で)批判はつきまとうのだろう。しかしその全てが井口のガソリンになり、さらに立場を強力にしていくはずだ。こんなに頼もしいことはない。

 

アナザーストーリー、ウザいけど見ちゃう。また来年。