ズバリ聞くわよ

梅沢富美男のズバッと聞きます!」にものまね四天王が26年ぶりに揃い踏み。


基本的にこの一文だけで全てを理解できる人が読んでいると思うのですが、一応説明。「梅沢富美男のズバッと聞きます!」は水曜の22時にフジで放送されている番組。番組タイトルの通り梅沢富美男がMCとなり、ゲストに聞きたいことをズバっと聞くというもの。略称が「梅ズバッ!」らしいのだが、何やらみのもんた*1がするのだけども、そこらへんは気にならないらしい。


んでここに登場してきたのが、「ものまね四天王」である。「ものまね四天王」とはコロッケ、ビジー・フォー(グッチ裕三モト冬樹)、清水アキラ栗田貫一の4組を指す。フジで今も放送されている「ものまね王座決定戦」で特に強かった4組をこう呼んでいた。ものまね四天王の精神は「カラオケバトル」にて「U-18四天王」として継承されている。ウソである。ちなみに同日KBでも「U-18歌うま甲子園」が放送されていて自分は大いに興奮したが、それは今はどうでもよい。結衣ちゃん8冠半端ないって!(流行語)。


話を戻す。で、絶大なる人気を誇ったものまね四天王であるが、人気絶頂の26年前にコロッケが突然番組を降板。ものまね四天王としての活動はこれ以降見られなくなってしまった。コロッケはその後日テレの「ものまねバトル」を主戦場にものまね界を牽引することになる。


当時コロッケがあまりに突然に番組を降板したことから「四天王不仲説」が登場した。まあこの手の話はどこでも登場するわけで、半ばネタとして、そして半ば「まあそういうもんだろう」という理解のもと、今まで誰も触れてこなかった。そこに梅沢がズバっと斬り込むというわけだ。今更。


コロッケ降板の理由は「長尺のネタをやらせてもらえなかった」ことだった。ものまね王座は当時今よりシビアな対決形式を採っていたため、出演者の条件は同じ必要があり、コロッケだけ特別扱いは出来ないという返答。そこでコロッケが番組を去ることになったとのこと。確かに移籍先日テレのものまねバトルでは長尺のネタをやっているイメージがあるので、納得の理由と言える。


この話のあと四天王がそれぞれネタを披露し、「別にベタベタな仲ではないけど、仲は悪くない」という、これまたごくごく普通の結論が出て番組が終了。別にこんなもん梅沢じゃなくても斬り込めるような「時効」のネタだったのだが、久々に4組のネタがまとめて見られるという意味では30代以上の人間には価値ある時間だったように思う。


しかし改めてコロッケに対して「ズバっと聞く」ような内容ではなかった。どうせならコロッケには「次女(滝川光)、微妙じゃない?」と聞いてほしかった。そしてコロッケだけではなく、グッチ裕三には「今美味しいコロッケ屋さんは?」モト冬樹には「今はスズメは保護してませんか?」清水アキラには「三男(清水良太郎)は元気?」栗田貫一には「相変わらず嫁に暴言吐いてますか?」と聞くべきだったろう。こんなにズバっと聞くことがあるメンバーが揃っているのに、なんたる怠慢。


そんなことを漠然と思っていたら番組は終了。次回予告として「横山だいすけ、初めてのハワイ」「森公美子、涙の告白」である。モリクミはともかく、横山だいすけのハワイのどこらへんに富美男がズバッと聞く要素があるのか。今回の内容からも明らかなように確実に若者を相手にしていない番組構成は潔いけども、今月末にはもう終わりそうな迷走感があるのは嫌いじゃない。最後は富美男が終わる番組に対して「こんな番組長続きするわきゃねえんだよ!」とズバっと吠えて終わればいいだけの話。悪くも悪くもフジの番組よ。

*1:もちろん「朝ズバッ!」のこと

そらそうなるよ

中井りかっちゅう人が香ばしく暴れているそうですね。


昨年もファンに散々票を貢がせた挙句に結婚宣言とかふざけた奴もいましたけども、今年も選挙前に文春に男との同棲をすっぱ抜かれたわけですね。まあ同棲しようがSEXしようが構わないけども「バレるなよ」というのは毎度毎度言ってるわけで。


だからバレた際にはNEWSよろしく謹慎だのグループをクビだのしないと、法律に違反してようがそうでなかろうが、ああいう制度で成り立っているAKBグループのファンに対する示しがつかんだろうよ、とは常々思う。あの制度に組み込まれている以上、恋愛禁止を守ることは当然であるし、それがイヤならその制度に組み込まれなければいいのだ。少なくともAKBグループではご法度じゃないのか。


しかし昨年の結婚女が未だに芸能活動をヌケヌケとまんまと行っているわけだ。結果的にアイドルとしてより「炎上女」として延命している。これを「美味しい」と思うAKBグループの女が出てくるのは、これ必然だろう。だから今回中井りかも開き直っている。いくら支配人が謝ろうが何しようが、話題になって芸能生命が延長出来ればそれは「美味しい」んだもの。個人的な意見を言えば大嫌いだけども、そういう考えはアリだろうとは思う。もう一度言うが、大嫌いだけど。結婚女も、指原も、峯岸もみんな「ヌケヌケまんま」だ。


これはもうひとえに「やったほうが美味しい」というだけの話だ。オレオレ詐欺がなくならないのは、詐欺の量刑に対して儲けが莫大だからだ。詐欺で巻き上げた金を全額没収のうえ、同じ金額ぶんの稼ぎを帝愛グループの地下王国でペリカで稼ぐまで出れません、くらいの「詐欺なんかやる割に合わない」くらいの厳罰が出来ないとダメだろうよ。


それと同じように「アイドルで彼氏作るのは割に合わない」くらいの量刑を作ったほうが、これはもう双方にとって幸せなような気がする。アイドル活動と彼氏を両立するから双方不幸になるわけで、もう潔く「アイドルやる」か「彼氏作る」の二択にすりゃあいいの。これが守れなかったやつは漏れなくマジックミラー号でAV墜ちとかにすりゃあいいの。そうすりゃ彼氏発覚してガッツポーズする奴もいるし、そのくらいのリスクを背負ってまで恋愛するなら、そりゃあもう慎重にやるでしょうよ。


別にアイドルが恋愛するのは法律違反ではない。けど法律違反じゃなきゃ何やってもいいのか、という話である。アイドルとしてのモラルは、矜持はないのかと言いたい。「アイドルだって色々あるんだよ!」と叫んだらしいが、それはアイドルじゃなくて「オマエ」の話だろうが。年齢も性別も関係ないぞ。自分の仕事に矜持が持てないのはプロではない。プロの仕事をしてない奴を見るのは腹立たしい。今回の件、ただそれだけだと自分は思った。

欲しがるマツコ

「マツコ×テレ東」プロジェクトつうのがありましてですね。


マツコデラックスが事前に何も聞かされずテレ東が企画した番組をこなすというもの。自分も「まあ見れるものを見よう」と思って、そんなに真剣に見ようと思っていたわけではないのだが、結果的に全部録画して見てしまった。素人の愚痴を聞く「マツコ監禁」、素人にクイズを出題する「マツコがマネーをあげたいクイズ」、素人にマツコを貸し出す「レンタルマツコ!」、マツコが死んだという設定の「マツコ、昨日死んだってよ。」、そして最後に放送されたのが、これらの番組を総括した「テレ東に無理やりやらされちゃったのよ〜」だ。


正直どの番組もそこまで期待値を上げて見ていたわけではない。そしてその期待値を上回ることのない中身で、「まあ、こんなもんだろうか」と思っていたら、最後の最後で一番面白いのが出た。


それはマツコが「マツコがマネーをあげたいクイズ」に対して「一番置きに行っていた」と切り出した一連のやりとりである。この番組のプロデューサーは「ゴッドタン」でお馴染み佐久間宣行。マツコは「次のクールから特番ソフトにしようとしてる。イヤ〜な感じがした」と、はっきりと物足りなさを表明したのだ。「芸人さんの力でなんとなく物凄い才能があるんじゃないか。NHKとか出て偉そうにベラベラ喋りやがって*1それが一皮剥いたら何もかも全てに迎合したような内容の番組を作ってくる男」だと切り捨てた。今バラエティ業界で佐久間Pのことをここまでボロクソに貶すことが出来るのはマツコしかいない。


それに対して佐久間Pは「次のクールに特番ソフトを作れるような番組は悪くないじゃないですか?」と反論。するとマツコは「私がアンタと仕事しようと思ったとき、そんな番組を作ってほしくてこんなテスト番組をやりますか」とさらに反論。佐久間Pは「ボタンの掛け違いだ」と言うが、マツコは「ボタンの掛け違いとか言ってる奴一番嫌い」「一番の失望」とぶった切る。


マツコは「ゴッドタン」を作る佐久間Pだからこそ他の人より期待していた、と。しかし「なんであんな鬼畜プロデューサーになんとなくペロペロって書いた企画みたいな、そんなのなんで私にやるの?」と落胆を隠さなかった。


もちろんマツコが本気で佐久間Pを批判したとは思わない。そこらへんはテレビスターであるマツコの計算がある。しかし、言ってる中身そのものはマツコの本心が炸裂している。マツコほどのテレビ好きがテレビ好きに評価されている佐久間Pにやらされた仕事が「置きに行った番組」だったのだ。そりゃ失望する。


その「置きに行った感」は番組の内容だけではない。実際番組で100万円を獲得したのがミスターSASUKE山田勝己率いるSASUKE軍団だし、放送されずに今回の番組で流れるにとどまった挑戦者が有村架純の姉有村藍里だし、「バラエティにおける安パイ」をふんだんに起用している。マツコからすれば「番組全体から漂う置きに行った感」に堪えられなかったのだろう。


そんな怒りを全てカメラの前でぶちまけられてしまうのがテレ東であり、それを番組にするのもテレ東である。結果どの番組よりも今回の反省会がテレ東のアナーキーさを体現していた。マツコが番組の最後で「次テレ東とやりたい企画」として「(やるとしたら)これかな」と言ったのが全てだと思う。マツコは誰よりもテレ東のアナーキーさを欲しがっており、そしてこの番組にそれを見たのだと思う。全体的にはビミョーと言わざるを得なかったけども、最後に結論を見た気がしてちょっと面白かった。

*1:新春テレビ放談のこと

成金チーズ

1か月も更新をほったらかしにして、何の話題かと思えば、そう、義剛です。


坂上&指原のつぶれない店」という番組がある。タイトルの通り坂上忍指原莉乃が司会で「なぜこの店はつぶれないのか」という観点で様々な話題を取り上げる経済バラエティ番組。「がっちりマンデー」の派生番組だと思えば分かりやすい。


そんな番組に田中義剛が登場しました。


ハトヤは自称「田中義剛ウォッチャー」です。「よしたけ」と変換して「義剛」の字が最初に出るのはおそらく本人と自分だけでしょう。てなわけで、もはやこのページを覗いているような方に説明は不要のような気はしますが、「義剛が取り上げられる番組を見て、そして唾棄する」という性癖のもと、今回も例のごとく義剛ウォッチをした感想をお伝えしたいと思います。


今回の義剛、自分はとても心配になった。それは今回の義剛が「自分のような穿った見方をしていない、誰の目が見てもゲスい」ことである。もう、久々に見たこの感じ。生キャラメルバブル以来のゲス義剛であった。最近は「実は堅実に儲かってます」というスタイルのもと、シブく決めても自分からすればゲスさを隠しきれない義剛が楽しかったのに、もう今回は誰が見ても明らかにゲスい。以下番組の流れに沿って説明。


まずはVTRの初めはちょいと小洒落た店で、全く小洒落ていない服装の義剛が待ち構えている。そんでもって注文したのがラクレットチーズの料理。もはや先を見なくても分かる「このチーズ花畑牧場が作ってます」アピールタイム。ここ数年の義剛は「業務用で一儲け」「ローソンのスイーツで一儲け」という流れなので、当然にここに出てくるチーズも義剛産。義剛産と書くと途端に食欲が失せる感じがして自分は好きだ。自分はローソンでスイーツを買うときには生産者を見て避けるようにしているのは言うまでもない。


大型のウォッシュチーズであるラクレット花畑牧場が前から作っていることは当然知っていたのだが、ここにきて世間でとても流行っているらしく、まあ売れているらしい(自分はそっちの事実を知らない)。現在日本流通の90%が義剛産とのこと。これは食べてはいけないと思った。これにかこつけて義剛はラクレットチーズを食べるときには必要不可欠な、チーズを溶かすオーブンまで自分のところで作って売りつけようとしているらしい。しかもお店には無料で提供するのだという。スタジオ大絶賛。ゲスい笑いの止まらない義剛。戦慄する自分。最近のブームだった「謙虚ぶるけど実は自慢する義剛」がもうそこにはいない。ただただ金儲けと自慢が止まらない義剛。自分でなくても嫌悪感の対象じゃないのかこれは。


お次のVTRはタイに進出する義剛。タイの街で日経新聞をチェックするというこれまた義剛お得意の謎アピールを挟み、東京ドーム約100個ぶんの敷地の牧場に金を出しているという話。タイからアジア全域へ義剛産のチーズを売りつけようということらしい。確かに以前「ソロモン流」でも海外進出の話はしていたが、ここまでしっかりと海外に魔の手を伸ばしているとは思わなかった。


タイの花畑牧場工場で作ったチーズを挟んだチーズトーストが現地でとても売れているようだ。その名も「北海道チーズトースト」である。タイで公開された北海道が舞台の映画の影響もあって、確かに北海道にはタイからの観光客も増えている。それを便乗(と敢えて言いきってしまう)したネーミングであるところの「北海道チーズトースト」だ。自分だけでなくこれを見ていた道民の100%が顔をしかめた(断定)。まあ義剛が、花畑牧場が関わっているのだから「北海道」の看板に大きく偽りはないのだろうけども、こういうところが義剛の義剛たる所以であり、自分がストレートに嫌いなところである。今後自分が「義剛のどういうところが嫌いか」を端的に説明するときに「こういうところ」と説明したいと思う。


タイのまとめとして「タイで成功したらアジア獲れるよ」「オレは狙ってんの、アジアのチーズレジェンド」と、義剛名言集に追加されそうな言葉をドロップ。義剛のこの手の発言はいつものことであり、出てきたら「よ!キャラメルヤクザ!」と歌舞伎の大向う(掛け声)のごとく叫ぶのがよいです。マトモに相手にしてはいけません。前にも書きましたが、誰も義剛に興味がないから言っても覚えてないし本人も忘れるので。自分だけが淡々と記録しておきます。


最後はお馴染み「新製品と向き合う義剛」である。これおそらくだけど取材の条件として「必ず新製品のくだりを入れる」ってあるんじゃないだろうか。じゃないと毎回毎回「品質に厳しい義剛」とか「新製品のダメ出しをする義剛」とか見せられないもん。目新しくもないし。誰が得するのか、って考えたら義剛しかないんだもん。もしこれが取材の条件でなければ、今後の取材は絶対に新製品のくだりは扱わないでほしい。


それはともかく、今義剛が狙っている新チーズは「ブラータ」。VTRで「イタリアでは有名なチーズだけど、日本ではまだまだ誰も知らない幻のチーズ」と真剣な顔で語る。その真剣な語りにかぶせてくるMC指原の「大好き 大大大好き」のリアクション。指原としてはただ好物のチーズが出てきたことに対するリアクションだったのだろうが、義剛の「日本ではまだ知られていない」を軽く台無しにするナイスリアクションだった。指原が知っていたチーズを勝手に幻にするところが義剛イズム。


そして、そもそもその「ブラータ」だが、自分も知っている。いや、正確に言えば「数年前からずっと義剛が売り出そうとしている商品として見た事ある」だ。以前「ザ・ノンフィクション」の中でも語っている。その時は促音が入って「ブッラータ」のはずだったのだが、いつの間にか「ブラータ」呼ばわり。「ザ・ノンフィクション」が2015の話なので、もう既に3年売ろうとしてブレイクしてないっつうことだ。何が「これは今年流行るチーズ」「クリスマスシーズンあたりにはブレイクする」「わかるんです私には」だよ。ずっと売り出しあぐねているじゃねえかよ。


そんな事実はおくびにも出さず、義剛はこのブラータを「改めて」売り出す際に「誰も知らない名前では売れないから、名前を変える」と宣言。番組ではクイズの内容にもなっていたのだが、その変更した商品名は「生モッツァレラ」だった。出ました久々の「生」。スタジオでは「勝負の時は生ってつけます」とか言っていたけども、キャバクラあたりでも「勝負の時は生だから」とか言ってドン引きされている姿が目に浮かぶが、まあそれはいい。そもそも「ブッラータ」と呼ばれるチーズを「生モッツァレラ」という商品名で売り出していいものなのか自分にはよく分からない。チーズって厳しい呼称制度があったりするんじゃなかったっけかと「美味しんぼ」でかじった知識を思い出してもみたが、義剛がオッケーならばそれでいいんだろう。


また「個人的に買いたいものはない」「本当にやりたいことで楽しいことが仕事」「お金のことは考えない」とか言ってたけども、義剛の「本当にやりたいこと」は「金儲け」なのよ。金儲けで何かする、じゃなくて金儲けそのものが趣味になってるわけで、それが悪いことだとは全然思わないけども、それを「仕事が楽しいからやってる」みたいな言い方してしまうところが義剛ですわ。


義剛パートの最後には、経済学者の岸博幸から「(これだけ凄いアイディアに対して)全部自分で考えているか?」と質問。義剛は「ブレーンはいない。全部自分で感覚でやっている」と回答。これは義剛嘘ついてないと思う。ただし誤解があって、正しくは「義剛そのものが考え付いてやっているわけではなく、色々な情報を仕入れてはそれを悪気なくパクっている」だけである。義剛が「閃いて」いるわけではなく「閃いたと勘違いするくらいに情報を収集し、パクっている」のだ。なんか自分の経験と勘を頼りにやってるみたいなニュアンスを出していたので、そこは全力で否定したい。




とまあ、いつもの調子で義剛ウォッチを行ってみたけども、映像から伝わってくるのはこんな情報は些細なことに感じるくらいの義剛の「金儲かって仕方ない」という感じの不遜さ。久々に感じ悪かった。たとえ謙虚に謙虚にしても、内なる自慢が漏れてくるのがここ最近の義剛だったんだけども、今回は隠す気がなく自慢が自慢にしかなっていない。これは悪い義剛だ。もっとも「良い義剛って何?」って言われても困るんだけど。


今までは「自分が改めて嫌いだということを確認する」ことでこの文章を締めることが多かったんだけど、今回あまりに義剛が義剛すぎて、自分以外の人間にもストレートに嫌われやしないか少し不安にすらなってくる。自分が見たいのはこんな義剛じゃない。まあ義剛本人は知ったことではないだろうが。ネクスト義剛でお会いしましょう。

一座的な

ブラックペアン

TBS日曜劇場枠。海堂尊の小説が原作。


なんかもう面白い面白くない以前に「座組みが日曜劇場過ぎる」ことが気になってしまって素直に楽しめてない自分がいる。出演者の顔ぶれがみんな見た事ある。それは「今流行りの役者」という意味ではなくて「みんな日曜劇場でよく見る顔」という意味。劇団みたいな感じか。


特に竹内涼馬(「下町ロケット」「陸王」)、内村遥(「小さな巨人」「陸王」)、今野浩喜(「下町ロケット」)あたりの既視感が強い。他に役者いねえのかって思うくらいだ。もちろんいい役者は何度も使いたいのは分かるんだけど、さすがにちょっと考えろよとは思う。


そして「起用法の既視感」も強い。朝ドラヒロインを引っ張ってくる(「わろてんか葵わかな→「まれ」土屋太鳳「下町ロケット」、「べっぴんさん」芳根京子小さな巨人」)、フジ出身の女子アナにちょっかい出す(加藤綾子高島彩下町ロケット」)あたりもお家芸。そのうち「こんな芸人・落語家が役者として登場」枠も登場するんだろうな。


勝利の方程式的な感じで作っているんだろうけど、なんですかね。そりゃ似たようなドラマになりますわね。やっぱTBSだから水戸黄門イズムなんですかね。

正義のセ

日テレ水10。いわゆる「働く女性」枠。吉高由里子が新人検事。


リアリティ的なことはもう今更放っておくことにしても、どうしても検事ドラマの大ヒット作「HERO」の陰が見え隠れし過ぎてなんかキツい。吉高由里子が悪いわけではないんだけども、「なんかこのドラマは見た事あるなあ」と2話しか見てないけどそう思う。


唯一の見どころは吉高の妹役の広瀬アリス。「広瀬すずの姉」呼ばわりされることも減ってきたと思うが、やはりイメージとしては「姉」のアリスが「お姉ちゃん」と吉高を呼んでいるのが面白くて仕方ない。広瀬アリスの「姉」感は半端ない。てか広瀬アリス好きすぎて困る。相撲とって上手投げされたい。


両ドラマに共通するのは「面白いものを意識するあまり、今まで見たことあるドラマの踏襲が酷い」こと。それで面白いから大きな文句は出ないけども、一方で「このドラマじゃなくてもいいのでは?」と思わせる。贅沢な話なのだろうか。


春ドラマも大体始まったと思うのだけど、自分の見ているものはあまり「大当たり」感がないかなあ。まあこればっかしは好みの問題なので仕方ない。あ、「宮本から君へ」はとてもいい。でも原作の力が強すぎるからねえ。

ザッツオールライト

「TVチャンピオン極〜KIWAMI〜」初回を見た。


「TVチャンピオン」とはリニューアルされた「2」を含め、2008年まで放送されていたテレビ東京の看板番組の一つである。現在も放送されている「元祖大食い王」はこの番組が発祥であるし、「さかなクン」を世に出したのもこの番組。以下挙げればその功績はきりがないが、個人的には田中義剛花畑牧場資金に寄与した罪深き番組だという認識(司会は義剛と松本明子だった)。


この度BSジャパン(テレ東のBS局)において新番組として復活することになった。BSでは1時間放送であるが、地上波でも30分の放送枠で土曜の午前中というなんとも中途半端な時間で放送されることに。初回は「カニむき王」という、これまた「TVチャンピオン」らしいテーマでちょっとだけワクワクしながら見た。


んで、感想は「いい感じに雑」である。


おそらくBSジャパン版を見ればまた感想も違うのだろうが、地上波30分バージョンはかなり雑。説明もそこそこに対決がいきなり始まる。選手紹介は対決の途中にインサートされ、しかも見せ場なく負けていった挑戦者は紹介すらない。30分故の苦肉の策なんだろうけど、さすがにちょっと「あの挑戦者は誰なんだ」という気持ちにさせられる。そこまで見たけりゃBS見ろつうことなんだね。


初回テーマであった「カニむき」はとってもいいのだけど、中身は実に雑。それぞれ各地方のカニむき名人を集めたもんだから、それぞれ得意なカニが違う。勝敗は「どれだけ多くのカニをむけたかをグラム数で競う」というもの。そりゃあ優勝したタラバガニむきの名人が有利だろうよ。単純にむき身がでかい。けどそこらへんの「競技の公平性」を問うのは野暮ってもんである。それが「TVチャンピオン」なのだ。面白ければ半分はOK。あと、カニむき名人たちのむきかたが結構雑だったのも面白い。観ていて普通に「えー、なんかもったいない」って思った。特にタカアシガニ


さらに雑なのは司会として投入されている超新塾アイクぬわら。流暢な英語(そりゃそうだ)といい声からナレーション業もこなすアイクであるが、この番組においては「開始」と「終了」のコールとともに、実況のアナウンサーが何か言うたびに「いい声の英語でなんか言う」というよく分からない役割。レポーターというわけでもなく、ただ英語で喋るだけの人。いるかいらないかで言えば間違いなくいらない。さて今後どう転がっていくのだろうか。


30分バージョンの雑編集に加え、ルールの雑さにアイクの雑さ。全てにおいて雑な感じが目立つけども、最近のテレビが妙にきっちりし過ぎなだけで、「TVチャンピオン」に関しては元々こんなもんだったような気がする。ということにしておきたい。ただ「KIWAMI」とか言うからちょっと拍子抜けしてしまうので、もう最初から「TVチャンピオン雑〜ZATSU〜」あたりにしておいたほうがいいんじゃないか。


個人的には中身は雑で全然構わないので、「誰が見るんだこんなもん」というテーマを連発してくれることを願う。

ラヂオの時間

日高晤郎が死去。


北海道ではもちろん、北海道以外でも「9時間のラジオの生放送を30年以上続ける男」として有名だった日高晤郎爆笑問題のラジオでもアルピーのラジオでも話題にされたことがある「ウィークエンドバラエティ日高晤郎ショー」。彼の歯に衣着せぬ言動に好き嫌いがはっきり分かれる人物ではあったが、その偉大さは誰もが知るところ。あの世でも軽快に毒づいてほしいものである。


自分は晤郎リスナーではなかったので、「今年の『皆のシュー』(北海道のセブンイレブン限定で5月頃に販売される日高晤郎ショータイアップのシュークリーム)は発売されないのかなぁ…」くらいな感慨なのだけども、STVラジオ(日高晤郎ショーの放送局)にとっては大きすぎる損失であることは間違いない。


しかしそんな巨星を失ったSTVラジオであるが、4月からとんでもないオバケ番組が始まっている。その名も「洋二と明石の無口な二人」。パーソナリティー木村洋二明石英一郎


2度の長期療養を経て、不死鳥のごとく復帰を果たしたSTVの看板アナウンサー木村洋二大泉洋と組んだ番組「1×8いこうよ!」は北海道ローカルながら日本各地でも放送されており、全国での知名度もある。その相手をするのがSTVの2年後輩にあたる明石英一郎アナウンサー。このブログにも何度となく登場しているが、自分のラジオの神様は伊集院光でも爆笑問題でもなく明石英一郎。「うまいっしょクラブ」「アタックヤング」を聴いて自分は育ったのだ。また、北海道出身の30代以上の人間であれば「明石・洋二のん!?」を知らない人は殆どいないのではないか。STVが誇る名コンビである。この二人が定年退職が見えてきた今ラジオでコンビ復活である。しかも、月〜金の昼12時から15分の帯で。


3月まで明石アナは「それ行け!オッサン大作戦」というオッサンのオッサンによるオッサンのための番組を放送していた。こちらの最終回がアナウンスされ、自分を含めた全道のオッサンどもは涙したのだけども、「無口な二人」が始まることを知り興奮したのも自分だけではあるまい。それくらい道内のオッサン(オバサンも)にはこの二人の共演は「奇跡」なのだ。そしてこの二人を知っている人ならもう当然に知っていることだが、この二人は全く無口ではない。



月曜、火曜と放送されたものを聴いたのだけども、もう15分ただ脈絡なく喋っているだけなのになぜこんなに面白いのか。月曜はスマホの話。火曜は白菜をクリームシチューに入れる入れないの話。平日昼間12時の時間帯なんて完全に主婦やご老人向けの時間帯なのだけど、全くそういう感じではない。こういう挑戦的な番組が放送されるなら、STVはまだまだ大丈夫だ。興味がある方は是非radikoプレミアムで聴いてみてほしい。


晤郎が亡くなり、洋二明石が復帰する。北海道のラジオもまだまだ目が離せない。