ザッツオールライト

「TVチャンピオン極〜KIWAMI〜」初回を見た。


「TVチャンピオン」とはリニューアルされた「2」を含め、2008年まで放送されていたテレビ東京の看板番組の一つである。現在も放送されている「元祖大食い王」はこの番組が発祥であるし、「さかなクン」を世に出したのもこの番組。以下挙げればその功績はきりがないが、個人的には田中義剛花畑牧場資金に寄与した罪深き番組だという認識(司会は義剛と松本明子だった)。


この度BSジャパン(テレ東のBS局)において新番組として復活することになった。BSでは1時間放送であるが、地上波でも30分の放送枠で土曜の午前中というなんとも中途半端な時間で放送されることに。初回は「カニむき王」という、これまた「TVチャンピオン」らしいテーマでちょっとだけワクワクしながら見た。


んで、感想は「いい感じに雑」である。


おそらくBSジャパン版を見ればまた感想も違うのだろうが、地上波30分バージョンはかなり雑。説明もそこそこに対決がいきなり始まる。選手紹介は対決の途中にインサートされ、しかも見せ場なく負けていった挑戦者は紹介すらない。30分故の苦肉の策なんだろうけど、さすがにちょっと「あの挑戦者は誰なんだ」という気持ちにさせられる。そこまで見たけりゃBS見ろつうことなんだね。


初回テーマであった「カニむき」はとってもいいのだけど、中身は実に雑。それぞれ各地方のカニむき名人を集めたもんだから、それぞれ得意なカニが違う。勝敗は「どれだけ多くのカニをむけたかをグラム数で競う」というもの。そりゃあ優勝したタラバガニむきの名人が有利だろうよ。単純にむき身がでかい。けどそこらへんの「競技の公平性」を問うのは野暮ってもんである。それが「TVチャンピオン」なのだ。面白ければ半分はOK。あと、カニむき名人たちのむきかたが結構雑だったのも面白い。観ていて普通に「えー、なんかもったいない」って思った。特にタカアシガニ


さらに雑なのは司会として投入されている超新塾アイクぬわら。流暢な英語(そりゃそうだ)といい声からナレーション業もこなすアイクであるが、この番組においては「開始」と「終了」のコールとともに、実況のアナウンサーが何か言うたびに「いい声の英語でなんか言う」というよく分からない役割。レポーターというわけでもなく、ただ英語で喋るだけの人。いるかいらないかで言えば間違いなくいらない。さて今後どう転がっていくのだろうか。


30分バージョンの雑編集に加え、ルールの雑さにアイクの雑さ。全てにおいて雑な感じが目立つけども、最近のテレビが妙にきっちりし過ぎなだけで、「TVチャンピオン」に関しては元々こんなもんだったような気がする。ということにしておきたい。ただ「KIWAMI」とか言うからちょっと拍子抜けしてしまうので、もう最初から「TVチャンピオン雑〜ZATSU〜」あたりにしておいたほうがいいんじゃないか。


個人的には中身は雑で全然構わないので、「誰が見るんだこんなもん」というテーマを連発してくれることを願う。