春の人事

わたくしハトヤも世を忍ぶ仮の姿ではサラリーマンですから(悪魔ギャグ)、この季節になると人事異動に怯えて過ごすわけです。ブログの更新をサボるのもこのせいです。幸いここ数年は人事異動に怯えることなく過ごしていまして、今年も諸事情で異動はないだろうな、と思っていましたが案の定ありませんでした。

 

しかしテレビで言うところの人事異動、つまりは番組改編の時期はヒヤヒヤします。自分の好きな番組が終わりやしないか、という恐怖ですよね。割と早めに発表されていましたが「サワコの朝」が終わってしまうのはちょっと寂しいです。「WBS」が10時台に上がってくる関係で「ガイアの夜明け」や「カンブリア宮殿」が遅い時間に移動するのは歓迎。基本録画なので何の関係もありませんが、放送時間が遅くなることによって小池栄子の露出が上がるはずなので。そんなことはない。

 

本日3月1日、テレビ業界でとんでもない人事の発表がありました。

 

そう、村井美樹サンミュージック移籍。

 

村井さんといえば最近では「バスVS鉄道乗継対決旅」で鬼軍曹としてお馴染み。村井軍曹である。その村井軍曹が、あろうことか宿敵にしてバス旅レジェンドの太川陽介と同じ事務所に所属になります。これを呉越同舟といわずになんという。「ただのご縁があっての移籍」と言うなかれ。

 

対決旅の魅力はちょっと前に書いたのだけども、なんといっても最大の魅力は「二人がガチで勝負している」ところでしょう。しかし二人が同じ事務所になってしまえば、そこの部分で「事務所で談合しているのではないか?」という余計な疑念を自分だけ抱きかねない。

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もちろんそんな心配は全くないのだが、ひとつ考えられる懸念がある。両リーダーがサンミュージック所属になったことで、今後サンミュージック所属タレントがブッキングされることは必至。とりあえず三拍子あたりが謎にキャスティングされて「なんで?」となってほしい。あるいはYes!アキトだよな。

 

 

というのは冗談であり(いや冗談でもないんだけど)、テレビ的にもラジオ的にもお笑い的にも大きい人事ニュースが。テレ東の佐久間宣行プロデューサーが3月末で退社予定であるとの報道が。

 

他局ニッポン放送でラジオ番組のパーソナリティを務め、抱えている仕事は順調であり、実力的にもテレ東を退社しフリーになってもたぶん生活に困ることはないであろう佐久間Pであるが、常々「テレ東のサラリーマンであること」を前面に出していたことを考えると、この報道には「マジか?」となった。いわば代名詞的な肩書きを捨てることになるのだ。その肩書き(とサラリーマンとしての保障)を捨ててでも「次のステップ」に進むことを決断したのなら、特段驚くことではないのだろうし、その決断の理由は水曜のANN0で語られるのだろう。リスナーこと「乗組員」は待つしかない。

 

テレ東のサラリーマンという制約がなくなり、活躍できる場所が増えるとともに「サラリーマンである」という佐久間Pにとっては「強み」だった肩書きもなくなる。いちラジオリスナーとしては楽しみでもあるんだけど、立場は違えど同じサラリーマンである自分には「サラリーマンがやっているラジオじゃなくなるんだなあ」という一抹の寂しさもある。売れっ子辣腕プロデューサーがその裏側を語るラジオ、という側面は間違いなくあるが、その一方で「サラリーマンとしての佇まい」も感じるラジオでもあった。芸人のラジオでもタレントのラジオでもない、そして同じサラリーマンではあるがアナウンサーのラジオでもない「特殊性」が一部(あくまで要素の一部)失われるのは、素直に惜しい。

 

それと同時に「サラリーマンの自分、このままでいいのか」と身につまされる部分が出てくる。もちろん自分なんかはただのクソサラリーマンではあるけど、「あと10年で死ぬとしたら、こんなことやってる場合じゃないのにな」と日々思う。かといってサラリーマンじゃなくなった途端10年も経たずに野垂れ死にする可能性もある、てかそっちのほうが可能性として高いわけで、無鉄砲に辞めてどうにかなる齢でもない。

 

才能のない人間は会社にしがみつくしかないのかね。しがみつくのは会社よりもテレビでありたい。まあそんなこと言っても何にもならないので、とりあえず自分はサラリーマンとしてあと少しだけ頑張る。そして死ぬ。誰の記憶にも残らずに。