二夜連続

3週間放置しておりましたが、なんとか生きてます、という書き出しからする話題ではないのですが、渡哲也が逝去。

 

渡哲也といえば石原プロの社長であり「西部警察」大門部長刑事という立派な肩書きがある俳優。舘ひろしがマイナポイントのCMで存在感を出している一方での逝去の報道は驚きであると同時に「そうかあ」と思った。

 

自分の中での渡哲也は「マグロ」に尽きます。

 

「マグロ」は2007年の新春に放送されたSPドラマ。ドラマそのものは見なかったのだけど、このドラマの宣伝であるCMがテレ朝で鬼のように流れ、「マグロ、撮影快調!」とか「マグロ、二夜連続!」とか、短時間で強烈なインパクトを残した。ちょうどこの頃自分は高校時代の同級生たちと友人宅で麻雀を打つことがあり、何か牌を切るたびに「マグロ、〇〇」と言いながらバカ笑いしながらやっていたものです。本当にしょうもないことなのですが、記憶に残っているのは案外そんなもの。自分の記憶にそれ以外の渡哲也を思い出せと言われても、咄嗟に出てこない。

 

それでも、思い出す何かあるだけマシなのかもしれない。合掌。

 

 

まだ録画を1話しか見ていないんですけど「40万キロかなたの恋」がいろんな意味で面白かったです。どうやら今日最終回らしいんですけど知ったことではない。なんなら「捨ててよ、安達さん」もまだ見終わってないんだから。

 

詳しい設定とかストーリーとかは省きますけど、2点ばかり書いておきたい。ひとつは「吉岡里帆を声だけで起用するということを思いついたやつは変態だなあ」ということ。もうひとつは「宇宙モノは誰がどうやってもコントにしかならない」ということ。

 

吉岡里帆を起用するならどう考えたって「どんぎつね」的な使い方をしたいじゃないっすか。全人類の女性から嫌われていても吉岡里帆が嫌いなんて男はいないのですから。しかしその欲望を最強に抑えて声だけ。いや声が癒しでありエロいということは分かっているんだけど、それでもなお声だけの起用に踏み切ることの出来た人間は「それはもう変態でしかない」という結論にしかなりませんね。「贅沢な使い方」って言い方が出来るかもしれませんが、それは「使用済みパンティを煮出すためにミネラルウォーターを使う」くらいの贅沢な話ですから、いかにムダで変態かってことです。

 

そして宇宙が舞台なわけですが、これはテレ東クオリティだからというわけではなく、もう誰がどうやったって宇宙が舞台のドラマは安っぽいコントにしかなりません。みんな大好き映画「アルマゲドン」を見た自分は「宇宙コントみてえだな」と20年前に思ったわけですが、基本的にはあれ以降ずっと同じじゃないのだろうか。いや自分は映画を本当に見ないのでそれ以降の「宇宙に関わる映画」はもっともっとリアルになっているのかもしれないけど、20年前の全力を注ぎこんだ「アルマゲドン」も2020年のドラマの「40万キロかなたの恋」も、どちらも同程度にコントだったので、たぶん20年でこの差は埋まっていないんだろう。もう自分はそれでいいと思った。

 

なぜなら自分にとって「リアルな宇宙」に触れる機会などまるでなく、リアルな宇宙を描かれてもさっぱり分からないからだ。そしてそれは殆どの人間にとっても同じだろう。自分が最近宇宙に一番近づいた情報が「前澤社長が宇宙旅行の権利を買った」であり、そんなものにリアルな宇宙は全く必要ない。だからドラマを作る側は宇宙に関するリアルを追求できるくせに、あえて我々一般人に合わせて「ショボい宇宙」を演出しているのではないか、くらいに思っている。じゃないとあのコント感は説明できない。

 

一般人にとっての宇宙なんてコントくらいでちょうどいいんだろうな。

 

 

テレビ面白いよ。