男汁

官僚たちの夏
城山三郎の小説を原作にしたTBSのドラマ。佐藤浩市主演。昭和の高度経済成長を舞台にしたドラマであり、当時の官僚といえば言わずもがなオッサンばかり。というわけでこのドラマもオッサン祭である。フッキーが通産省初の女性官僚として登場しますが、その他はみなオッサン。イケメンパラダイスならぬオッサンパラダイスである。イケメン流行の昨今のドラマ界の逆を突いているが、それで問題ない。


最近オッサンドラマに欠かせなくなった高橋克実とともに名前だけはそっくりな高橋克典が出ているのはちと狙い過ぎかもしれない。意図的なのか知らんけど新聞のテレビ欄に二人の名前を揃えて表示するのはやりすぎ。あと北大路欣也は同じ枠で放送していた「華麗なる一族」を意識しすぎだ。制作側も、本人も。


しかしまあオッサンが出ているドラマは例外なく暑苦しく、そして熱い。好きか嫌いかと尋ねられれば当然「好物ですな」と答えるより他無く、おそらく今後も見続けてしまうのだろう。それが日本の産業だろうが株だろうが、はたまたビックリマンシールだろうが己のプライドと信念を賭しているオッサンは熱くて、そして面白いのである。