守備職人かよ

「TVチャンピオン極」でラーメン王選手権。

 

有名ラーメン店がオリンピックで外国人が多数集まる東京を代表するような新しいラーメン作りで勝負。まあ出場者とか結果とかにはさほど興味はないのです。だって食べないし。

 

ただ番組を眺めて思ったことは「やっぱり現代のラーメン屋は平成のヤンキー文化だなあ」ということ。基本的にラーメンは好きな食べ物だし、たまに無性に食べたくなるときもあるのだけど、ラーメン好きを名乗るとあの世界に片足を突っ込むのかと思うとやっぱり躊躇する。あくまで個人の感想。

 

別にラーメン業界の悪口を言いたいのではない。最近の「TVチャンピオン極」が守りに入りまくっていることが気になる。日ハムで喩えるならば、3回くらいから飯山を内野に投入するような感じ。ハムファンだけ笑ってほしい。

 

年末年始を挟んで放送された「極」(一応断っておくと地上波のほう)は「寿司職人選手権」「ケーキ職人選手権」「パン職人選手権」ときて、スペシャルの「ログハウス職人選手権」を挟み、「ラーメン職人選手権」である。ログハウス職人を除けば、かつての「TVチャンピオン」時代から何度も放送されている、いわば鉄板企画である。

 

いやもちろん鉄板企画をやるな、というわけではない。鉄板は鉄板でやりゃあいいんです。しかしこんなに連続で立て続けにやられると「守りに入りすぎてるんじゃないのか?」と思えてくる。

 

その兆候は地上波バージョンでは顕著だ。それは「大目付アイクぬわらが殆ど置物扱い」ということ。選手権に同行し、競技の開始や終了を告げる役割。競技中の実況の感想を述べたりするんだけど、簡単にいえば「にぎやかし」だ。そして大雑把にいえば「いてもいなくてもいい人」でもある。

 

「いてもいなくてもいい人」がいるからには、そこに積極的に役割を与える必要がある。それが番組のアクセントとなるわけだが、番組側は堅実に番組を作っていくうちに気づいてしまったんだろう。ただ邪魔くさいことに。

 

1時間の放送時間があるBS版はいざ知らず、地上波の放送時間はたった30分。内容によっては予選も端折らなければいけないことがあるのだ。そりゃあアイクの出番は殆どカットされる。けど、その無駄に、この番組の味があるんじゃないのか。そのつもりでキャスティングしたんじゃないのか。

 

真面目な鉄板企画をやればやるほど、内容をしっかり伝える必要が出てくるわけで、アイクの出番は削られていく。つまり鉄板企画をやればやるほど、この番組が当初想定していた味が薄まっていくということでもあるのだ。もう一度言うけども鉄板は鉄板で大事な企画。けども、せっかく自らアイクを起用しているのだから、それが生きるバカ選手権をちゃんと挟み込んでいくべきだと思うんだが。

 

ちなみに自分のベスト1は「ココイチ王選手権」。決勝がカオスすぎてかなり笑った。うっかり見ることが出来る環境にある人は是非見てほしい。それはともかく、「極」はもっとアホな企画をやってくれ。