男はソレを我慢できない

・おせん

主人公は連ドラ初主演の蒼井優。連ドラが初主演とはいっても、映画で山のように主演をこなしている蒼井であるから、画面に全く違和感はない。むしろ今までなぜ連ドラ主演の話が回ってこなかったのか、と思うくらい。まあ映画の撮影で忙しかっただけなんだろうが。


もはや触れるのも面倒くさい漫画原作であり、おそらく今回の第1話も漫画に忠実に作られていたんだろうとは思うが原作を読んだことがないので定かではない。正直な感想を述べると、第1話はさほど面白いものでもなく、むしろ内メンバー演じる江崎のキャラが鬱陶しいもいいところであり、彼が一升庵(蒼井ことおせんが女将を務める料亭)を辞めようと思った心変わりも、はたまた店に戻ってこようという経緯も全てが薄っぺらく、こいつさえいなければもっとドラマも堪能できるだろうにとすら思ってしまった。いくらおせんと一升庵を取り巻く環境の特殊さとの対比を分かりやすく出すためだとはいえ、江崎がもうちょっとマトモじゃないと特殊さが逆に際立たないような気がした。どっちもそれなりに変では対比にならんだろ。


第1話の脚本を担当したのは大石静のようだが、どうにも大石にしては雑な脚本だなあと思えた。人間の描き方が上手い大石とは思えないような前述の江崎の雑さは原作のままなのだろうか。しかも公式サイトを見ても大石の名前はクレジットされておらず(第1話のスタッフロールに名前は連ねている)、今後も担当しているのかは不明。


とまあ、ドラマ全体の出来でいけば45点くらいなもんですが、蒼井優に関しては260点くらいあげてもいいんじゃないでしょうか。酔い潰れたたあとの寝起きの演技、これが最強。


おせんは酒好きという設定であり、常に酒を飲んでいる。だから酒に潰れて寝てしまったあとの朝なんてシーンもあるのだが、この時の寝起きの色っぽい表情が殺人レベルで素晴らしかった。寝起きで布団であんな表情されたら押し倒さないバカはいないんじゃないかと思えるくらいに色っぽい。これが見れただけでもドラマを見た価値があると言ってもいい。


自分は酔いつぶれた女性ならびに、酔ったまま寝て起きた女性というものが幻想だと思っている。なにせ見たことがないんだから。


こんな自分でも一緒に酒を飲んでくれる女性がごく僅かでありますが存在します。決して二次元ではありません。ただ、その女性たちがことごとく酒に強い(そして自分がさほど強くない)こともあり、「なんか私酔っ払っちゃった〜」と甘えた声で言ってくることもなければ、そんな女性を介抱したこともありません。むしろ介抱されるほうです。あと、おそらくは自分という変態の前でそういう姿を見せないようにしているんでしょう。つくづく信用されていません。


それゆえ、女性が酒を飲んだあとに色っぽい仕草をするというのは、自分にとってはっきりいって幻想でしかなかったわけです。それをよりによってドラマの中で蒼井優という自分のストライクゾーンど真ん中の女性が見せてくれたんだから、これはもう、正直ちょっと興奮しました。ちょっとしたAVより全然エロかったです。あのシーンだけリピート再生したいくらいです。