なお美とお犬様

「踊る!さんま御殿」見てたら川島“私の血はワインで出来ている”なお美が自分の犬について熱く語っている姿を見る。げんなり。

なお美が愛犬家であることはわりと知られている事実だとは思うが、ちょっと行き過ぎているところがなんとも言えずげんなりする。

自分は犬が嫌いではないが、近くによるとくしゃみが多発してしまうので愛犬家の気持ちがわからないのだが、愛犬家ってのはあそこまで凄まじいのでしょうか?自分の知り合いにも愛犬家の方はいます。ただ、あれほど酷くはないと思っているのであえてなお美のことを揶揄しますが、「あれが愛犬家としてはスタンダード」というのであれば申し訳ない。

まあ、自分の愛犬のことを家族のように可愛がるというのは分かる。それは愛着が湧くわけで、なんら不思議な感情だとは思わない。しかし、「家族」だからといって無闇に仕事場に連れてきてよろしいもんなのでしょうか?現在結婚して子どもがいる芸能人の方々はたくさんいるわけですが、その方々はみな職場に子どもを連れてきているのでしょうか?おそらくNOだと思います。しかし、なお美は何の臆面もなく「家族なんだからしょうがない」と申すわけです。おかしいですね。

更に、さんまがその愛犬のことを「犬」呼ばわりするとなお美は怒るのだ。「犬」言うな、「ワンちゃん」と呼べと。う〜ん。

これも「犬」と呼んでしまうことで、「お犬様」を獣扱いしているのがイヤだと申すわけで。これに共感する出演者もいたのだが、無類のカメ好きである俳優の酒井敏也なんかはそこまでではないと断言していた。まあカメと一緒にするのもいささか強引かもしれないが、愛着という点では似たようなもんだ。

しかし、さんまはそこでなお美が女性のことを「女」呼ばわりしたことに対して、「女」言うな、「イヤ〜ンちゃん」と呼べと切り返すのである。

勿論さんまがその場で思いついた話だが、それを聞いたなお美は「ふ〜ん」と半ば軽蔑のまなざしでさんまを見るわけである。「こいつ、滑稽だな」とでも思っていたのかもしれない。


だが、この滑稽だと思う感情は取り立てて不思議ではないと思う。だって、本当に滑稽だから。それがさんまが「女性」に対して使っていたとしたならば滑稽なのであり、同様になお美が「犬」に対して「ワンちゃん」と周りに強要するのも同様に滑稽なのだ。

そりゃ愛着が湧くから「ワンちゃん」と呼ぶ気持ちが分からないではないが、それを何の共感もない他人にまで押し付けるのは傲慢で滑稽な話なのである。それをなお美は独善的な判断で「ワンちゃん」を許容し、「イヤーンちゃん」を許容できないのである。

なおかつ、そうは言っておきながらなお美は自分の犬を家族ではなくやっぱり「犬」扱いしてるんだよな。だって、職場に普通「人間の」家族は連れてこないけども犬ならOKだと思ってるんでしょ、さっきの楽屋にお犬様っていう話は。分別のある大人なら、家族だと思っていれば尚更職場に「犬だとはいえ」身内なんぞ連れてこないだろうさ。それはやっぱり「犬」であることに甘えているだけではないのかいな。

想像するに、なお美が命のように大切にしているワインをそのお犬様が一気に何本も割ってしまったりしたら「このクソ犬が!家畜が!」と言って烈火の如く怒り出すのではないか。そんな気がする。