年末のタモリ二態

タモリは普段なら「笑っていいとも!」で何の苦労もなく確認することが出ている。そりゃそうだ。司会なんだから。お昼はタモリの時間だ。
しかし、お昼とはいえ年に一度しか出演しない番組がある。そう、「徹子の部屋」である。タモリフリーク、もしくは「徹子の部屋」フリークならご存知ではあると思うが、タモリは必ずその年の最後の「徹子の部屋」に出演することになっている。少なくとも自分が「徹子の部屋」を意識して見るようになってからはこのしきたりは変化していない。

でまあ例年に違うことなく今年もタモリは本日の「徹子の部屋」に出演したわけだ。

前半はタモリ黒柳徹子を自宅に招いて食事をご馳走した話。まあタモリが料理好きなのは割と知られている話であるが、二人の会話だけを聞いていても相当にタモリの料理はおいしそうだ。だって、食材にこだわり持ってるんで素材からして違うもの。金に糸目つけてないもの。そりゃ美味いわな。

だがトーク内容とは裏腹に黒柳が番組用に自ら撮った写真の写真映りが見事に最悪。タモリ自らも番組中で「酷い」を連発していたが、本当に酷かった。黒柳は「来る途中の店で接写が出来るインスタントカメラを購入したが、あまり接写が良くなかった」と言い訳をしていたが、そういう問題ではない。デジカメくらい買いなさい。金がないわけでもないんだし、デジカメのいいやつくらい買ってもユニセフ親善大使として全く問題ないから。そんな金あるならユニセフのほうに貢献しろとか誰も言い出さないから、デジカメくらい買ってくれ。マジで。

そんなわけで番組の半分以上を「料理が美味い」と「黒柳の写真が酷い」の2点突破で進んだわけである。そして番組も終盤に差し掛かってようやくタモリが年に一度本気の「芸」を見せる貴重な瞬間がやってくるわけである。今年も黒柳の思いつきリクエストで「世界各国語で料理教室」というネタを披露していた。タモリが披露した国は「ドイツ」「メキシコ」「イタリア」「ロシア」と、どれも抱腹絶倒モノのインチキ外国語。やはりタモリの本気は凄い。自分は大学でロシア語をかじったのだが、本当にロシア語っぽく聞こえるんだわ、これがまた。

そしてこれからタモリが本調子に差しかかろうとした瞬間、

♪ル〜ルル ルルル ル〜ルル ルルル ラ〜ラ〜ラ〜ラ〜ラ〜〜

もう終わりですか?

あまりに最初の黒柳お食事トークが長すぎて肝心のタモリ芸が殆ど見ることが出来なかった。しょんぼりである。タモリが滅多に出さない本気を不完全燃焼で終わらせてどうするんだ。なんともやりきれないエンディングであった。


そして夜、今度は「ミュージックステーション」の特番が生放送で4時間もやってたわけですよ。ここでは通称「夜のタモリ」こと殆どやる気のないタモリを堪能することが出来るのである。

9時ちょっと前にSMAPが登場したわけだが(なぜこの時間にSMAPが!と一瞬狼狽したのだが、よくよく考えると日テレの裏番組の映画「模倣犯」の主演が中居でやんの)、その時のトークで草ナギが今年の感想を語っており、「今年は映画もやりましたし、シングルも200万枚売れましたし・・・」みたいな話をしていたわけです。タモリも適当に「ほぉ〜」とか相槌を打っているわけですよ。

で、SMAPが歌のスタンバイに入っている最中に、竹内アナが「このSMAPのシングル『世界にひとつだけの花』は今年唯一のダブルミリオンなんですよ」とタモリに話し掛ける。するとタモリのリアクション「本当に!それは凄いなぁ」と真剣に驚いていたわけです。

完全に草ナギの話はスルーしていたわけで。

本当に「夜のタモリ」はやる気がないんだなぁ、としみじみ思った次第です。


そういうわけで今日は「本気のタモリ」と「やる気のないタモリ」の両方を一気に体感したわけですが、タモリについてこんなに真剣に語っている自分は大丈夫なのかとこれまた真剣に悩んでみたりするわけです。でも、もっと真剣にタモリについて語れる方がいれば大歓迎、ウェルカムです。