缶コーヒージョージアのCMが新しくなった。米倉涼子と佐藤江梨子と矢田亜希子がスーツ着てラップみたいなのを歌って踊っているというCMに変わった。基本的に「サラリーマンの味方」みたいなスタンスは変わっていないが、全員女。まあ米倉は男っぽいけども。
このCM、注意しないで見ていたら何のCMだか気づかない。缶コーヒーの宣伝ではあるけども、ジョージアのCMであることに気づくまで時間がかかる。なんとなく前作までの「明日があるさ」のイメージが払拭できないからだ。
ジョージアのCMといえば吉本芸人が長いこと「明日があるさ」というキャンペーンを繰り広げていた。途中から曲こそ和田アキ子の「tomorrow」つう曲に変わりはしたものの、吉本芸人が出演する一連のCMであることには変わりがない。曲が変わったときにメインキャラだった浜田が会社を立ち上げたという変化はあったものの、あまり視聴者の印象としては変わらない。
で、浜田が会社を立ち上げた以降のシリーズはボブサップが出たり、中川家が兄弟ケンカしてたり、吉岡美穂と乙葉がケンカしていたあたりまでは記憶にあるのだけども、それ以降の記憶がなく、いきなり今放送されている新シリーズに変わったという印象がある。
しかし、このCMシリーズ、実は急に尻つぼみに終わって新しいCMになったわけでなく、ちゃんと完結していたようだ。「らしい」というのも、昨日「広告批評」を読んで初めて知った事実である。
どうやら、このシリーズを締めくくるCMはこんな感じだったようだ。
浜田、タクシーを捕まえる。
タクシーの運転手(松本)「どちらまで行かれます?」
浜田「明日まで、やな」
NA(杉本哲太)「日本全国の浜田社長が、日本を幸せにするのかもしれません」
(アッコの曲)「トゥモロー トゥモロー 明日がある〜 明日があるさ〜」
え、実際見ていないので、広告批評の記事を参照して適当に書いてみた。まあ、大筋で間違いはないはずである。
これでシリーズ完結、ということのようだが、このCM、実は不穏な空気が漂ってないだろうか。
どうやら、このCMを見る限り、浜田社長は会社を潰したのではないか、という疑念が湧きあがってくる。いや、ナレーションの言葉を考える限りは、浜田の言葉は未来を象徴するかのような明るい終わり方なのだろうけども、これ、タクシーの運転手からしてみればタクシー乗せた客が「明日まで」なんて言った日には「お客さん、本当に金持ってんのか?」と即聞き返すでしょう。タクシーの運転手にしてみれば乗せたくない客であるのは間違いない。
つまりは、こういうことではないか。この不景気のあおりを受けて、独立をしてみたものの会社(=CM)の評判も芳しくなく、倒産(=打ち切り)が決定した。社員は社長の元を去り、残されたのは自分だけ。そこで、途方にくれた社長が途方に暮れ、タクシーで崖でも行って自殺しようとする際にぼやいた一言が「明日まで、やな」である。
もともと映画の不良債権を受けて独立という形でCMも再スタートしてみたものの、たいした好感度も人気もあがらず、CM自体をやめましょうという運びになったんだな。そんでまあ、会社をそのままにしておくのも格好がつかないので、考えた挙句出された結論が「成功とも失敗とも取れるような結末」にしたわけですね。
自分が導き出した結論は「CM打ち切り(会社倒産)」なわけだが、調子のいいときはみなにもてはやされ、悪くなったら即ポイ捨てという構造自体が、まさに現代の日本を象徴しているというか、そのままというか。日本のサラリーマンを元気付けるという名目で始まったこのシリーズも、最後は日本のサラリーマンの現状を皮肉る形で終わったのだから、なんともやるせない結果ではないか。
ま、そもそも長者番付の常連である浜田がサラリーマンの代表つう話もねえだろ、と言われてしまえばそれまでか。
以下雑記
・阪神優勝マジック4ということで
眞鍋かをりがファン名乗りをあげました。今年のキーワードは「巨乳と阪神」か。よくわからんな。MEGUMIは六甲おろしを出しました。
・タトゥーが12月に東京ドームでコンサートやるらしいぞ
客が全員ドタキャンつうのはどうだろうか。あ、チケット代がもったいないな。司会は福沢アナとタモリ希望。