伊藤沙莉、俺にもくれよ!

ドラマ「その『おこだわり』、私にもくれよ!!」はフェイクドキュメンタリーということを抜きにしても問題作でしたねえ。


いや別にドラマの中の出来事とはいえ、松岡茉優さんが最後にモー娘。'16に入って踊るとかはどうでもいいんです。いやどうでもいいと言ったら失礼極まりないんですけど、松岡さんのフィクションではない娘。愛だとか芸能スキルからしたら、「んなもんドラマの中とはいえ出来るに決まってるじゃねえか」という結論にしかならないんですもん。良い言い方をすれば期待通りに踊ってくれたし、悪い言い方をすれば「予定調和」ですよね。自分はあんまりカタルシスを感じなかったのです。


それに比べたらこのドラマ通じて最大の衝撃は、このドラマの中で松岡の相方として登場した伊藤沙莉(さいり、と読む)が3話で見せたキスシーン。劇中でも松岡が同じような反応をしたのだけど、たぶんテレビの前でドラマを見ていた全員が「え?何これ?」と思わせるに充分な衝撃だったわけですよ。なんというか、あんなエロいキスなかなか見ることできない。これが最終回でも良かったくらい。久々にテレビ見て動揺したもの。


なぜこんなに動揺したのか。それは普段の(ドラマの)伊藤からは「性の匂い」がしないとこですよね。「ああ、この子そういうことするんだ」と思いましたよね。ドラマなんだけど。背も小さいし声も低いし、マスコットキャラ的なかわいさはあるんだけど、そこに性的要素はない。エロではないじゃないっすか。ミッキーマウスやキティちゃんがエロいというのと同じ。「そんなの聞いてない」ってことですよね。それがいきなり性の部分を目の当たりにしてしまったから動揺する。キスくらい大した話じゃねえだろ童貞、と思われるかもしれないけど、あのキスシーンのエロさは「エロいってなんだろう」という本質を突いている気がしましたよ。女優怖い。


このドラマは3話以降「伊藤のキスシーンを超える衝撃はあるのか?」をテーマに自分は見ていたわけだけど、残念ながら3話の最大瞬間風速を超えることはなかった。だからドラマの感想としては「んまあ、悪くはなかったかなあ」という感じ。けれどあのシーンだけはテレビ史に残る名作だったと記しておきたい。あまりの衝撃で見終わった後すぐ録画を消してしまったんだけど、少し後悔している。


伊藤沙莉に関しては今もってエロさを感じることはない。けれども見る角度によっては紗倉まなに見えることがあるので、自分の中で潜在的なエロを感じているのかもしれない。なんだこの締めは。