13年越しの検証

Numer0n」を見る。


フジテレビでは既に4回の放送を数えているが、北海道ではようやく初回がオンエア。いわゆる「数字当てゲーム」をよりゲーム性を強調した形になっている。正直地味すぎるのでゴールデンには向かないが、深夜に細々と放送するにはうってつけのコンテンツ。単純ながら戦略性が高い形式のゲームはフジの深夜が得意とするところ。「たほいや」「ヘキサゴン(初代)」あたりが思いつく。


さて自分はこの番組を見るにあたって、あるひとつの番組が思い出された。それは「古畑任三郎」だ。いわずもがな田村正和が主人公の警部補古畑任三郎を演じ、今でも頻繁に再放送される推理ドラマである。その第3シリーズの中で、古畑と津川雅彦演じる安斎がこの数字当てゲームをするシーンがあるのだ。自分はこの番組の内容を知って、すぐに古畑を思い出した。


そしてその劇中に、古畑が4つある数字のうち、3つをすぐに言い当てるというシーンがある。このとき古畑は「ウソの538という言葉があり、人間は適当な数字を思い浮かべるときこの3つの数字を選ぶ可能性が高い」なんてことを言うのだ。12年前このシーンを見た自分は「本当かいな。まあウソでも本当でも確かめようがないんだけども」と思いつつ鼻水を垂らしていたものだ。


そんなことが頭の片隅にあったので、今回この番組を見るにあたって「本当にウソの538で数字を選ぶのか」ということに注目してみた。以下は実際対戦にあたってプレイヤーが選んだ数字である。

予選第一試合
バカリズム 961
オリラジ中田 85


予選第二試合
眞鍋かをり 485
アンガールズ田中 2


予選第三試合
バカリズム 946
アンガールズ田中 94


予選第四試合
オリラジ中田 不明
眞鍋かをり 691


予選第五試合
バカリズム 0
眞鍋かをり 不明


予選第六試合
オリラジ中田 196(順不同)
アンガールズ田中 19


決勝
オリラジ中田 794
眞鍋かをり 053

と、以上のようになった。ゲームの性質上敗者はその対戦で使った数字を没収される、5から9までは2枚カードがあるなどの制約があるため、必ずしも自由に数字を選べるわけではないのだけども、とりあえずは置いておこう。そんなに厳密な検討をしたいわけではないのだ。


かなり大雑把な話にするが、0から9のうち3・5・8が選ばれるのは10分の3、つまり30%である。今回カウントされた38個のうち、5・3・8の数字が出てきたのは11個。つまり登場確率は11/38なので約29%。実に確率どおりであった。まあ今回の母数だけでは統計的にはどうにも言えないのだろうけども、とりあえず今回のゲームにおいてウソの538は有用であるかどうかは微妙である。


ただまあ第一試合で中田が、第二試合と決勝で眞鍋が5・3・8のうち2つの数字を選んでいることを考えれば、心理的にはあながち間違いとは言い切れないのかもしれない。あと第一試合でバカリズムが最初にコールした数字は835であったことも添えておきたい。偶然か、はたまた538のことを知っていたのかは定かではないが。


放送初回が半年も前なので、誰かほかに同じことやってるかもしれんね。まあいいや。