「しゃべくり007」を見る。
日テレ月曜22時の枠は裏に「SMAP×SMAP」という超強力な番組がいるため、スマスマ開始以来ずーっと苦戦を強いられてきた。番組が始まってはすぐにテコ入れ、迷走、打ち切りという悪循環を繰り返してきたが、10月から始まった「しゃべくり007」はなかなかの健闘。平均して１０％そこそこをたたき出しており、まだスマスマに及びはしないがとりあえずの合格点ではあろう。
くりぃむしちゅー、ネプチューン、チュートリアルという３組が揃ってＭＣ陣として顔を並べているだけでも充分に豪華ではあるが、この枠に放送時間を移動してからはゲストもそれなりに豪華。普通に面白い番組に仕上がっていると思う。
番組の紹介はそこそこに本題。今回は藤原紀香がゲストとして登場し、出演者がオススメの商品をプレゼンするという企画。各人色々なものを紹介していたが、ネプチューンの名倉が紹介したのは「野菜だけで出来ているケーキ」であった。枝豆のプリンは見ているだけでもなかなか美味しそうだった。
ただ、そんなことはどうでもいい。気になったのは、「名倉が野菜だけで出来たケーキを紹介する」という行為である。おそらく10年前の名倉なら絶対にこんなもの紹介しない。そう、こｎ名倉の紹介には確実に名倉の嫁であるところの渡辺満里奈の影響を色濃く受けている。いや、「影響を色濃く受けている」程度の表現では物足りないだろう。きっと「渡辺満里奈の嗜好の支配下にある」くらい言ってもいいんじゃないだろうか。
渡辺満里奈といえば、「台湾」「ピラティス」といった、同年代の女性が食いつきそうなものを見つけてくるのに長けている、というよりむしろ同年代の女性が食いつくものを率先して流行らせることを本業にしているような人物だった。ここに「名倉の嫁」という要素が加わったせいで今では少し形を潜めている感はあるが、元々は「同年代の女性のいかした趣味啓蒙」が本業。そりゃタモリも「なんで売れてんの」とテレフォンショッキングに出演するたびに尋ねたくもなる。
出産を機に、テレビ出演はレギュラーの「たけしの誰でもピカソ」以外ではあまり見かけることはない。同年代女性へのいかした趣味啓蒙業もあまり見かけなくなった。そこにきて今回の名倉の「野菜だけで出来たケーキ」の紹介だ。出演していたのは名倉だったかもしれないが、あそこには間違いなく名倉の体に憑依した渡辺満里奈の魂がそこにいた。
名倉としては結婚して満里奈と同じ生活を共有しているわけだから、別に満里奈のライフスタイルに啓蒙されたという意識はないのかもしれない。しかし傍から見ている我々としては、野菜だけで出来たケーキを紹介する名倉からは名倉ではなく満里奈の魂しか感じることはできない。知らないうちに名倉は満里奈化していたのだ。自分が動かずとも満里奈は同年代女性へのいかした趣味啓蒙を続けているのである。恐るべし。
あとこれはどうでもいい話であるが、その後に出てきた南明奈と高田延彦によるギリギリ質問のコーナー。南にギリギリの質問をする高田。「カジュアル」という言葉の使われ方が番組ではピックアップされていたが、自分が気になったのは「007のメンバーとカジュアルにコーラのまわし飲みをするなら誰？」という質問。
質問内容がどうこうではなく、南明奈が「水は飲めないけどコーラは飲める」という偏食を知っていて高田がこういう質問をしたのかが気になる。おそらくは偶然だろうけども、もし高田が南の偏食を知っていてこういう質問をしたのであれば、意外にやるなあと思った次第。
