2時間ドラマでもないのに


TBSの新ドラマ「ホームドラマ!」が初回二時間の放送。

いやね、この文章書いている時点ではまだ放送してるんだけど見てないです。そんなに興味がない。堂本の剛さんは正直しんどいのであまりドラマ見る気になりません。ユースケサンタマリアは最近ホリのモノマネでお腹いっぱいですし。

いつものように話がそれたが、別にドラマが面白いとかつまらんとかいう話をするつもりではないんです。


1クールの一時間ドラマが初回に2時間ぶっ通しで放送するとは、これ如何に。

通常、1クールドラマが始まるときは話題作でせいぜい70分、かなり力が入っていても90分が限界である。それを今回の「ホームドラマ!」は初回120分の放送である。これにはちょっと驚いた。

なぜ通常60分のドラマが120分の放送をしないのだろうか。理由は簡単、120分あれば2話ぶんになるからである。制作側の都合ってのもあるが、11回やるドラマを12回にすれば1話分事足りるわけで、わざわざ120分の放送をする必要は全くないのである。勿論ドラマの人気が上がってきて、最終回に120分という場合はある。それは2話分がどうだとかいう話ではなく、単純に2時間やったほうが盛り上がるだけの話で、スケジュールうんぬんの話ではなかろう。

しかし、初回から120分はやはり話が違ってくる。ドラマ本体にとっても非常にリスクが大きいからである。連ドラに限らずに、制作側が最も重視するのは視聴率であるが、ドラマの場合は最初の放送にどれだけ食いついたかで2回目以降の視聴率に大きな影響をもたらす。まあ本当はドラマそのものの実力がその後の数字を左右するわけだが、初回の食いつきがそのまま数字を残す場合もあるので、やはりドラマにとって初回ほど気合の入る回はないだろう。

で、気合が入りすぎた結果が120分なのだろうか。それはちょっと考えにくい。前述したように、ドラマの初回が大事であるのは「次回以降にどれだけの視聴者を捕まえておくことが出来るか」である。連続ドラマという性質上、初回を見逃したドラマを途中から参加するのは結構大変なのである。自分にも、初回を見てしまったからなんとなく最後まで見てしまったというドラマもあれば、初回を見逃してしまったので面白そうだったけど結局見なかったというドラマもある。

つまり、初回を見てもらうことがドラマにとって何より大事であるのに、初回から2時間もやってしまったら、今日見れなかった視聴者は今後このドラマに食いつくのだろうか。

それは単純に「初回を見逃した」という点に限らず、「初回で2時間もやってしまったゆえ、物語がわりと進んでいる」という弊害も生み出す。もし2話からでも見ようとする人がいれば、なるべく物語が進んでないほうがドラマに入りやすいわけであるが、2時間の放送があったドラマは、2時間分のドラマについての情報が詰まっているわけで、要するに2話ぶん丸々見逃したのと同じことになるのではないだろうか。途中参加の人間にとって2話分のブランクは大きいだろう。


初回から2時間も放送するということは、待ち望んでいたファンやちゃんと初回から見た人にとっては充実した2時間であろうが、今回見れなかった人や、今後ドラマを見る人にとっては置いていかれた時間が他のドラマの倍であるがゆえ、途中参加がとっつきにくいということだ。今回「ホームドラマ!」がどのような意図で2時間まとめての放送を決めたのかしらないが、連ドラにとってあまりにリスクが大きすぎるのではないか。まあ、TBSだってバカじゃないので、それを覚悟の上で上回る何かを掴んでいるから放送に踏み切ったのであろう。もし単純に堂本剛主演だから2時間派手にぶちあげちゃいますかとかいう感覚であったのなら、あまりにお粗末としか言えないのだが。