SMAPがドラマに氾濫する

SMAPといえば当世きってのアイドルであり、もはや当世ではなく歴史に残るグループとなってしまったわけである。歴史には森くんの名は刻まれるのだろうか。ドリフでいけば荒井注扱いなのかは気になるが、今回はどうでもいい。

さて、1月から始まる新ドラマであるがなぜかSMAP全員が主役になるという事態が起こっている。とんでもないことだ。

キムタクは月9「プライド」、中居はTBS日曜に「砂の器」、香取はNHK大河「新選組!」(本来は「新撰組」だと思うんだけど、今回の表記は「新選組」のほうのようで)、草ナギは去年の大ヒットドラマの続編シリーズとも言うべき「僕と彼女と彼女の生きる道」、そして稲垣メンバーは「ほんとにあった怖い話」と、見事に5人が5人とも主演である。

SMAPクラスになれば、さすがに全員ドラマの主演を張ったことがあるのだが、同じクールに全員が主演というのは初である。しかしまあこれだけSMAPで埋め尽くされたにも関わらず、まだジャニーズが主演を張るドラマ(TOKIO長瀬の「彼女が死んじゃった」)まである。ジャニーズの影響力かく恐るべし、といったとこか。

しかしまあ、SMAPの役者としてのグレードはいかほどのもんかといえば、それ程でもないと思っている。以前にも書いたが、やっぱりキムタクはキムタクでしかないし(いい意味でも悪い意味でも)、中居はなぜか「シリアス」な路線に需要があるし(自分は中居のシリアスな演技なんて見たくはないのだが)、草ナギはやっぱりそういう役しか回ってこないし、香取はすっかり三谷グループであり、それぞれ「幅の広い」役者ではなく、ピンポイント需要のような気がする。役の幅が決して広いとは言えず、そのスター性が助けている部分も多いと思う。

さて、一人触れなかったメンバーがいるのだが。メンバーといえば、そう稲垣メンバーである。

今回の「5人同時主演」であるが、どうもひっかかる部分がある。それが稲垣メンバーの登用だ。「ほんとにあった怖い話」の主演という扱いになっているが、実のところストーリーテラーの役割であり、主演とは言いがたい。オムニバスドラマだから当たり前といえば当たり前なのだけど。

でまあ、何が言いたいのか結論から言えば「稲垣メンバー、無理矢理押し込まれたんじゃねえの?」ということである。

どうも、他の4人は前々からドラマに主演することが決まっていたようだ。だが唯一稲垣メンバーだけがドラマからあぶれ仕事が無かったのである。そんな稲垣メンバーを事務所の力か、それとも誰かの圧力なのか、無理矢理「ストーリーテラー」の枠に押し込んだような気がしてならないのだ。だって、別にストーリーテラーなんていなくたっていいんだから。

まあ、元々この「ほんとにあった怖い話」が始まる枠はフジの土曜7時という「サタスマ」枠だったため(もうみんな慎吾ママとか忘れてるような気もするが、それをやってた枠でした)、スマップゆかりの枠でもあったから、なんとか稲垣メンバーを押し込むことができたんじゃねえか、という推測も立つ。

結局稲垣メンバーが押し込まれた事により、スマップはなんとかスマップとしての「5人同時主演」の体裁を保ったような感じである。敢えて稲垣メンバーだけ干しておくというのも可能だったのかもしれないが、そこは磐石スマップ王国、ジャニーズ帝国ということだろう。ぬかりはなかったか。


ちなみに、この時間自分は「爆笑問題のバク天!」を見るので、稲垣メンバーに会うことはないでしょう。

SMAP氾濫の今クールのドラマであるが、見るのは引き続いて「白い巨塔」と、期待の「新選組!」くらいかな。そんなに影響ない。