本当に犯人だけが悪いのか

半年くらい前に起こった幼児が海に投げ捨てられて死亡するという事件の犯人が逮捕されたらしい。犯罪者が捕まるのは非常にいいことだ。しっかしまあこの事件、どうもそれだけでは済まないようで。

そもそもこの幼児は殺される必然性が全くないのだ。それはこの幼児の父親が深夜1時にゲームセンターに遊びに行く際に子供を同乗させ後部座席に寝かせておいたというのだ。で、犯人が犯行に及んだ動機として「駐車場で仮眠をとっていた(容疑者はトラック運転手)のだが、子供の泣き声が聞こえうるさいと思って近づいてみたら子供が寄ってくるので頭にきて海に放り投げた」というものだ。

まあ、ご覧の通り、犯人もかなり身勝手な理由で幼児を殺しているのだから同情の余地は殆ど無い。懲役12年くらいが妥当であろう。それは別として、問題は「なぜ幼児がその場所にいなければならなかったのか?」ということだろう。本来ならいるべき場所ではないところに幼児がいた。しかも泣いていた。だから殺された。その原因を給付したのは誰か?それはこの幼児の父親に他ならない。

なぜこの幼児の父親が幼児をこの場所に連れてきていたのか?それは父親の友人とゲームセンターで卓球に興じるためである。つまり、父親の身勝手な行動のためである。「母親はいなかったのか?」という疑問に対しては「母親はちょうど友人に会うとかで家を空けていた。だからゲームセンターに幼児を連れてきていた」らしい。

んで、この父親、子供が殺されたことに関して何の臆面もなく記者会見まで開きやがった。あ、犯人が逮捕されたときも開いたようです。今朝のニュースでやってたよ。

はい、ズバリ結論から言いましょう。この父親も悪いだろ。

当たり前でしょ?こいつが家でおとなしく子供の面倒見てれば子供は死ぬことなんてなかったのだから。

おそらくこういうことなんだろう。妻が友人に会うとかで家を空けた。まあ若い夫婦だから妻も遊びたいさかりなのかもしれんが、子供を置いてまで1日家を空けるという神経もちと疑わしい。しかしまあ母親はこの事件に関しては責めるべきではないのか。で、父親もたまに妻がいなくなったから羽を伸ばせるとでも思ったんだろう。その気持ちが分からないではない。ただ、深夜の1時という部分があまりに非常識なだけだ。

そりゃ若い人にとっては深夜の1時なんて普通の行動範囲時間なのかもしれないけども、子供の深夜なんて時間は完全に睡眠時間だ。だから車に寝かせておいても安全だと思ったのかもしれないが、あまりに想像力がなさすぎる行動である。確かに駐車場から海に捨てられるというのは想像し難いけども、子供が起きてしまうことくらいは容易に想像がつく。子供が目覚めたとき、周りに親がいなければ泣き喚くのは当然だし、親を探そうと車から脱出するかもしれないことも考えられる。

このような過失が親のほうにも存在する。むしろ、親のほうに重大な過失があるような気がしてならない。悪いのは犯人に決まっているけども、だからといって、この父親には同情すべき点が見当たらないのも確かだ。

犯人はもちろん逮捕された男に決まってるんだけど、自分の感覚だと間接的に幼児を殺害したのは間違いなくあの父親だ。それだけは自信をもって言えよう。