ブログにでも書いとけよ

「スッキリ」でロフトが出したバレンタインの広告が「女性に対する偏見である」との抗議を受けて削除されたという話題。

 

実際に番組で広告が放送されていたので自分も見たわけだけども、特に問題があるようには思えなかった。女性の行動心理を割とシニカルに描いているだけのもので、それが何か差別的な意図がある、という話じゃあない。

 

しかしこういうのに引っかかる奴がいる。まあ思い当たる節があるんだろう。そこで抗議とかしちゃったりして、結果企業がビビってこんなことになる。不毛以外の何物でもない。

 

意見というものは多種多様であり、それをどう受け取るかは個人の自由である。だから自分はこの広告を見て「まあ女性ってこういうもんだよね」という意見を持っていても、他人からとやかく言われる筋合いはないと思っている。憲法で保障されている信条の自由だ。

 

それは広告を打つ側も同じである。どんな広告であれ出すのは自由だ。企業がこのような広告を出したからといって、自分の信条と相容れないとしても、それを理由にその意見を弾圧することは本来許されないのである。個人的にはすっとこどっこいな意見だとは思ったが、「LGBTは生産性がない」という意見も封殺されるべきではないだろう。意見は意見なのだから。

 

一方で出てきた広告に対して意見することは自由だ。だから今回の広告を「イヤだ」と思うのはもちろん自由だし、批判してもいい。しかしそれを直接相手に伝えて意見を封殺しようとするのはどうなんだ。傲慢じゃないか。

 

自分は田中義剛のあらゆる行動を批判する。しかし別に義剛の行動を規制したり封殺したいというわけではない。義剛は義剛らしく振舞ってくれていい。ただそれを唾棄するだけなのだ。自分が気に入らないからといって相手にそれを強要するのはやっぱり傲慢だと思う。

 

自分の気に食わないことは抗議して潰す、ということに快感を覚えているバカ(言ってしまった)が少なからず存在する。成功体験に味を占めているクズがいる。しかしそんなバカやクズがいるから世の中がつまらなくなる。意見があるのはいい。直接言うな。ブログにでも書いとけ。それが本当に共感を得る内容であれば、直接言わなくても相手には届く。今の時代相手に直接届けることが容易になったからこそ、「自分の意見なんてカスみたいなもの」くらいの認識は持ってほしい。カスみたいな意見ほど大手を振るう今は、バカに優しい世の中である。自分はバカに厳しくありたい。自分がバカであるという自戒も込めて、だが。