ツナ女

映画「誰も守ってくれない」の宣伝で志田未来があらゆる番組に出まくっていました。まだ中学生(もう中学生ではない)で今年受験を控えている(はず)の志田だが、冬休みに前後して「本当に学校行ってるのか?」と思うくらいにたくさん出ていた。


あらゆる番組に出まくっていたにも関わらず、彼女が話す話題は唯一と言ってもいい。それは「ツナ缶」だ。彼女のツナ缶に対するこだわりは偏執的であり、「油のきり方」「基本的に調味料はつけない」などなど、食べ方にも強いこだわりがある。「世界中の食べ物の中でこれほどおいしい物を食べた事がない」とまで発言している。


しかし何度か彼女がツナ缶について喋るのを見ると気付かされてしまう。「志田未来は美味いもん食ったことないんだ」と。


いや別にツナ缶ばかり食っている人の食生活が貧しいとまでは言わないけども、少なくとも世の中にツナ缶より美味い食べ物はいくらでもあると自分は思う。もちろん人それぞれ好みはあるから、シーチキンがこの世で一番という価値観だって間違いとは言い切れない。それにしても、だ。


印象的だったのは「VVV6」での出来事。グルメランキング番組なのにことごとく「食べられない」を連発する志田。しかしそれは志田のイメージ先行による食わず嫌いだったり、前に食べたものがよっぽど酷かったらしいかであり、食べてみたら「美味しい」を連発するのだ。これはつまり「ツナ缶が美味しい」というよりは「ツナ缶以上に美味いものを食べてきていない」ということなんだと思う。


いくら演技が達者で凡百の一般人より稼いでいる身分だとはいえ、所詮はまだ中学生。ちゃんと美味いものを食べていないのだろう。あるいは親がちゃんとしたものを食べさせていないか、のどちらか。南明奈のように自分が偏食であることに多少なりとも自覚があればまだマシだけど、志田の場合は「ツナが美味しい」と思い込んでいるがゆえに他のものを食べようとしないという一番可哀相な状況にいるっぽい。食べないで不味いと思っているという偏食。


いやたとえツナ缶ばっか食っている偏食でも構わないんだけど、出る番組出る番組において「食わず嫌いによる偏食」ゆえのツナ缶の話題ばかりされても、そりゃあいい加減に飽きるし、それどころか「この子は可哀相な子だな」と思えてしまう。そして同時に映画の宣伝であるにも関わらず、殆どツナ缶の印象しか残らないというのもどうなんだ。


ま、中学生のうちは「それが可愛い」で済むのかもしれない。「美空ひばりの再来」と呼ばれている北海道出身の演歌歌手さくらまやが好きなものとして「落雁」を挙げているよりはいいような気はする。うーん。