老けるよそりゃ

これ書いちゃうと多くの人を敵に回しそうな気がするんだけど、ここ最近どうしても気になってることだから書かずにはいられない。


Mr.children桜井和寿の歌唱時のアップが正視に耐えない。


ミスチルことMr.childrenは日本を代表するバンドのひとつであり、数多くのヒット曲を持ち今でも第一線で活躍している。今年はNHKの北京五輪のテーマソングに「GIFT」が起用されたこともあり、年末の紅白歌合戦に初出場を果たしている。


今週は彼らの最新アルバム「SUPERMARKET FANTASY」の発売もあって、ありとあらゆる音楽番組に出演しまくっている。自分が見ただけでも「MUSIC LOVERS」「SONGS」「FNS歌謡祭」など。12日には伊集院光との対談が組まれた「僕らの音楽」の放送があるし、さらに年末の音楽番組はどれも出ずっぱりであろう。


そんなわけで桜井が歌う場面というのはこれまでも、そして今後も「これでもか」と言わんばかりに登場するわけだが、ここ最近のミスチルを見るにつけ、今までミスチルを歌番組で見たときには感じなかった「あれ?」という違和感を見る度に植え付けられる。


それがおそらく、桜井の正視に耐えないアップの歪んだ表情のせいである。キツい。


どの曲でも歪んだ表情を見せはするが、前述のようにNHKの五輪テーマソングにもなった「GIFT」にはその歪みっぷりが顕著になる。声を絞り出して歌うときに顔全体がシワで歪んだと思ったらその次には目を思いっきり見開いている。これが断続的に繰り返されるわけで、見ているほうとしては「あれ桜井ってこんなに醜く歌う人だっけ?」と首を傾げたくもなる。


自分は熱心なミスチルのファンではないが、人並みに好きではあるし、彼らが出演している歌番組もそれなりに見てきたつもりだ。だから桜井の歌唱の仕方がここ数年で劇的に気持ち悪くなったわけではないことは理解出来る。10年前から同じような歌い方はしていた。ただ、10年前は同じ歌い方をしても、本来は変である表情も若さがカバーしていたのだが、もう30代後半である今の桜井には、カバーしきれないキツさが表出してきたように思える。端的に言えば、老けた。


桜井は男前というわけではないが、タレ目で人受けのよい顔をしているために、若い時から歌っている表情をアップで映されることが多かった。桜井に限らずイケメンの歌手(あるいは美人の歌手)は顔のアップが流れる場合が多い。「かっこいい人間がかっこよく歌うのはたまらなくかっこいい」というアホみたいな理由であるが、事実かっこいい人間がかっこよく歌うことほど絵になり視聴者を惹き付けるものはないのだから仕方ない。


歌番組を作っているほうにはその頃のイメージが色濃く残っているわけで「桜井をアップにしときゃ間違いない」という思惑があるのは想像に難くないだろう。ドラムの鈴木はインパクトは強いがやや暑苦しく、ギターの田原、ベースの中川ともに地味すぎるミスチルにおいては自然と桜井を映す時間が長くなるというのもだ。


しかし今の桜井は顔面をアップにしていい歌い方をしていない。個人的には小さい子どもが見たら泣き出すレベルだと思っている。さいわい自分が見ているテレビはまだバリバリのアナログ放送であるがあれをハイビジョンの高画質で見た日にはやっぱり多少の鳥肌くらいは立つんじゃないだろうか。


何も「桜井を映すな」なんて大それたことを言いたいわけじゃない。「せめてアップの時間をもう少し減らして引きの映像を多用したらどうですか」と言いたいだけだ。同じ事務所の後輩であるレミオロメンだって、ボーカルの藤巻がお世辞にもカッコイイとは言えないフェイスであり、歌番組で桜井ほどにバストアップの画がないことを考えれば何も無理な注文じゃない。


そりゃ今でも桜井の人気ってのは絶大であろうし、彼のことを「かっこいい」と思っている人もたくさんいる。全然否定はしない。けど歳月というのは確実に流れているわけで、いつまでも人間は同じでいられるわけがなく、どこかで変えていかなければいけない部分もあるということ。それがミスチルにとっては「桜井のアップ多用禁止」つうことなんじゃないかと。


TOKIOの長瀬も半ズボンを履かなくなった。松浦亜弥もヘソを出さなくなった。桜井の顔が老けつつあることを認め、アップを減らすことなんて大したことじゃない。このまま歪んだ顔を映し続けることのほうがいろんな意味で問題だ。