滝口の武士

アイドル滝口ミラが自身のブログにR−1ぐらんぷり用のネタの草稿を間違って掲載してしまったのだが、それが単なる芸能人に対する悪口ともいえるものだったからブログが炎上、閉鎖。


滝口ミラはフジがBSデジタルで放送している「アイドリング!」のメンバーである。らしい。何せ見たことがないから自分には「らしい」でしかない。だから彼女がどんな人物であるか全く知らないわけで、彼女に対する知識も思い入れも全くない。その上でこの騒動を考えてみる。といってもたいした考えでもないけど。


自分の伝え聞いた情報によると、どうやら彼女がR−1で披露するネタは今回間違ってブログに掲載してしまった芸能人のイジリネタがメインであるらしい。だからそのネタが未完成の段階で「ただの悪口」としてブログに掲載されてしまったのは不注意というか不運としか言いようがない。やはり芸能人のブログはが百害あって一利なしなのではないだろうか、という1日に自分の書いた文章をさりげなく強調してみる。


芸能人イジリのネタは特に珍しいわけではない。元祖エンタ芸人の波田陽区アメリカに行ったまま帰ってくる兆しのない長井秀和なんかもそうだ。彼らのネタも単に悪口に終始していることも珍しくないが、一応「ネタ」に昇華するために、それなりに練られているしまだ笑える(笑って済まされる)領域にあると思う。


では滝口の草稿段階のネタはどうだったかといえば、実はかなりよく出来ている。四字熟語の例として芸能人をイジるというものであり、ネタの中身は割愛するが毒舌であるものの的確なネタが多数含まれていた。だからこれが完成されたネタとして披露されていたならば、それなりに面白かったのではないかと推測される。但しあくまで「ネタは」だ。


問題なのは、扱われていたのがみな女性芸能人、しかも滝口と同世代(あるいはちょっと上)の女性タレントばかりであり、やはりネタであっても単なる悪口か僻みにしか受け取られかねないことだろう。もし仮に滝口がハリセンボン近藤のような面白フェイスの人であればこのネタも大爆笑の可能性があるけども、滝口はあくまでもアイドル。顔だってそれなりに可愛いわけだ。そんな女性が同じような女性タレントをイジる、というか殆ど悪口のようなネタを披露しても、それはなんだかやっぱり笑えないし笑いに転化することは難しい。そう自分は確信する。なぜなら、悪口の質感が妙にリアルだからだ。そこらの女子高生がファストフードで会話しているのと何ら変わらない。まあ滝口は女子高生だからそのままなんだが。


というわけで自分はこの騒動を「未完成のネタをブログに誤爆がいけなかった」という解釈ではなく、そもそも「滝口が同世代の女性芸能人をイジってネタにすることそのものに嫌悪を持たれること」に気付かせるいいタイミングだったんじゃないかと思うわけで。仮に未完成のネタがブログに誤爆されなかったとしても、あのネタを滝口が披露するということ自体が、引く。もちろんこれは彼女のことを何も知らないからそう思うのかもしれないわけで、「アイドリング!」の熱心な視聴者ならば全く違った解釈になるのかもしれないことは申し添えておく。