「いいとも特大号」ものまね歌合戦2008

なぜかこのサイトは「いいとも特大号」のものまね歌合戦だけはちゃんとレビューするんです。というわけで今年もレビューしていきましょう。今年もおすピーは応援。なんかやれ。


オープニングアクト 渡辺直美
持ちネタ。数秒披露して終了。時間の関係なのだろうが、あまりに短すぎる。まあいいともで事あるごとに披露しているから、改めて見るようなもんでもない。


草ナギ剛/はるな愛松浦亜弥メドレー」
今年も一発目。モノマネのモノマネというのは正直他人が見ても一切面白くない代物なんだが、まあ余興ということで笑って誤魔化すしかないだろう。完成度も微妙もいいとこ。


チュートリアル里田まい/Perfumeかしゆか(福田) あ〜ちゃん(里田) のっち(徳井)>「ポリリズム
ポリリズムを歌い踊っている途中で徳井から徳井ダンスに変わっていき、最後は全員で徳井ダンスというネタ。徳井がのっちの再現として太腿まで露にしていたのもなかなかのもんだが、里田がブサイクメイクをしてあ〜ちゃんというのは軽く悪意があって笑う。なんなら髪型だけ変えて里田のままで良かったのでは?


石原良純青木さやか・マリエ・オリエンタルラジオ/鼠先輩(全員)「Choo Choo train
ネズミだけにチューチューつう単なるダジャレ。グダグダな感じで踊るのがいかにも「ものまね歌合戦」という感じで嫌いではないが、面白くはない。良純が鼠先輩ではなくチンピラがマネした五木ひろしみたいだったのはちょっと面白い。


久本雅美大島美幸南野陽子/髭男爵<ひぐち君(久本)・山田ルイ53世(大島)> 鳥居みゆき(南野)
毎年流行の芸人をネタにする久本は大島を従えて髭男爵。久本のひぐち君は元々が非常に似ているようだ。そして芸人のくせに山田ルイ53世のネタのトレース率が異様に低い大島。いまどき素人だってもっと上手くやるわ。


一方で南野陽子鳥居みゆきは結構な完成度。去年はにしおかすみこだったが今年は鳥居。鳥居みゆきも素顔は美人なのであるが、同じ美人の南野が鳥居メイクをすることで割と鳥居に似るということが、鳥居みゆきが美人であることを間接的に証明しているような気がした。南野は毎年期せずして頑張りを見せるので好感度高し。


DAIGO・千原ジュニア/EXILE(ATSUSHI)「Lovers Again」
DAIGOが歌手の実力を見せつけ、普通に甘い声で歌うのに対し、踊りも歌もかなりがっかりなところを見せ付けるというネタ。まあ予定調和な面白さではある。それよりもジュニアがサングラスして顔を少し隠したら骨格からして、普段「がっかり」と言って憚らない兄のせいじにそっくりなことのほうが面白い。


南明奈劇団ひとり/国産うなぎ(南)・産地不明のうなぎ(ひとり)「3年目の浮気」
うなぎのコスプレをした南とひとりのコント。産地不明といっておきながら完全に中国産のひとりうなぎが中国人でコントするというもの。単にひとりが自分の持ちネタを披露しているだけなのだが、案外南がしっかりとコントに対応していたのでしっかり見れるものに。「3年目の浮気」の替え歌もちゃんと考えられており、今回の中では上位の出来でしょう。少し南明奈を見直した。


タカアンドトシ/北島康介(タカ)・くいだおれ太郎(トシ)「この瞬間、きっと夢じゃない
北島康介のタカが全部北島三郎でボケる「サブちゃんか!」漫才。要するにいつものタカトシ。そりゃ一定程度に面白いわけだが、かといって特に印象に残るでもない。いいんだか悪いんだか。


ガレッジセール/石川遼(川田)・GReeeeNさん(ゴリ)「キセキ」
100m離れたら石川遼そっくりの川田が、全身緑の「GReeeeNさん」にホールインワンするまでボールをぶつけるが、最終的には尻に挟んでいたと思われるボールを落として「ホールインワン」というしょうもないオチ。毎年ガレッジに関しては「なんでこんなネタを…」というものを披露してくれる。決して面白いわけではないけれど、例年にもまして手抜き感の否めないほかの出演者の中において、その姿勢は買わざるを得ない。ということを毎年書いているが、今年も書く事になった。


香取慎吾/織田裕二「君の瞳に恋してる」
これは織田裕二のマネをする山本高広のマネ。草ナギ同様「モノマネのモノマネ」であり、何の面白みもない。今年は草ナギにしろ香取にしろスマスマでキャラコントをやらなかったからなのか、異様に完成度の低いモノマネのモノマネでげんなり。そりゃツアーが忙しかったんだろうが、それにしても酷い。香取はかつて織田と共演しているし、さらにはコントで織田の真似だってやってるんだから、いまさら山本のモノマネに乗っかる必要はないはずなんだけどなあ。


さまぁ〜ず柳原可奈子/ポニョ(三村・柳原)・宮崎駿(大竹)「崖の上のポニョ
大竹扮する宮崎がポニョにモノをぶつける、というのは以前たくさんの芸人が揃った「コント会議」という番組でやっていたネタ。これを今回そのまま持ってきたのだろう。確かに大竹の宮崎は似ているし、彼がやりたい放題やるのは面白かったんだけど、今回の尺だけでその面白さは全く伝わらず。柳原は全体的に損してる。


爆笑問題/ハリセンボン<近藤(田中)・箕輪(太田)>「2億4千万の瞳」
さすがの爆笑問題。太田による毎度お馴染みの白塗りメイクで今回は箕輪はるか。これまた劇似。田中の近藤春菜の似方はイマイチではあるが、そもそもツッコミは出来るし問題なし。ややウケの完成度かと思いきや、田中がせんとくんにそっくり返信したら、体型含めて全体的になんか似てるというミラクルをまたも発動。結果的に間違いなくはずさない爆笑問題はやっぱり素晴らしい。


中居正広/森進一「スシ食いねぇ!」
草ナギ香取同様に準備期間は物凄く短かったであろう中居が披露したのが、完成度の低すぎる森進一。しかもオチは斎藤舞子アナが出てきて「毎度!」のところを「舞子」と言わせて終了。グダグダが過ぎた。しかし自分としては完成度は低くても、中居のこの「攻めの姿勢」はやっぱり賞賛すべきだと感じる。毒にも薬にもならないしょうもないモノマネを披露するより、完成度は低すぎても「何かやるんだ」という意識が感じられるこのモノマネをどうして貶すことが出来ようか?


山口智充/ビヨンセ「Crazy Love」
ビヨンセというよか渡辺直美のモノマネなので、これも「モノマネのモノマネ」。しかし自分もモノマネをする一流芸人であるぐっさんはきちんとそこから大相撲のネタを挟んでくるなど、芸として見せることは忘れない。ただし完成度は高くないことは添えておく。毎年ぐっさんが余りある実力を周りに合わせてどう披露するか(ひとりだけ普通にマネをしてしまうと、逆に浮いてしまう)を迷いに迷っている感じが気の毒で仕方ない。だから今年ぐらいのヌルさが適切なのかもしれないが、この後登場した関根勤の丁度いい具合のヌルさと完成度を見せ付けられると、まだまだ修行が足りないかなとも。


関根勤/大槻教授・韮澤編集長「UFO」
さすが大御所。大槻教授が似ているかどうかはともかく(いや似てたけどさ)、あの二人の漫才みたいな掛け合いをきっちり漫才のように再現してモノマネをするというフォーマットが秀逸。しかも力みすぎてもおらず、丁度「ものまね歌合戦」の空気に馴染む完成度を誇っているのが素晴らしい。


毎年の如く、披露したネタをフォローして拾う時間がないのが悲しい。あとから生まれる笑いが全てスルーだから、やっても報われないと思うとそりゃ手抜きになるよなあと。せめてあと15分でも時間があればいいのに。


柴田理恵というアベレージヒッターが抜けたせいもあるのか、今年は昨年に輪をかけて低調だった気がします。中居のようにヘタでもすべってもいいから、とにかく「何かやってやる」という意気込みだけは持ってほしいと毎年叫んでいるような気がするけど、このままではどんどんグダグダの一途を辿りそうだなあ。


明石家サンタ」については翌日。