毒舌とかそういうんじゃない不快さ


以前にも書いたような気がするのだが、細木数子が嫌いだ。

自分は細木数子がデカい顔してテレビで占いらしきことをやっているのが一向に理解できない。以前に占いなんてのはハッタリと口の巧さだと書いたのだが、細木はまさにそれである。実績だぁ?そんなん自分には関係ない。

まあ、占い師が占いやって金もらってるぶんには何の問題もないわけですよ。それは商売なんだから。占い師を信じる人は信じればいいさ。けど、それを大々的にテレビで放送するとか全く理解できない。我々は細木の占った芸能人の未来なりなんなりをテレビで知ることで何か面白かったりためになったりするのだろうか?そこがわからない。

それはきっと自分はマゾじゃないからなんだと思う。別に性癖をひけらかすのが目的とかじゃなくて、日本人の魂に宿る「M体質」を細木はうま〜くくすぐるのが得意なんだろう、きっと。

細木の占う未来って大体「悪いこと」のほうが多くないですか?いや、全部見ているわけではないから、ごく稀に超ハッピー(m.c.A.T並に。解りづらい例えなんでわかる人だけ笑って)な人もいるのかもしれないですが、自分が見てたりするときは大体悪い。

要するに、視聴者は「細木が芸能人に対していわれもない誹謗を受ける」という構図が楽しいんじゃないかと思われる。しかも、おそらく自分は細木側に立っていたぶるのが目的ではなく、芸能人側にたっていたぶられる為に見ているんだろう。あの番組見ている人は絶対にMだ。うわ、断言しちゃった。そうじゃないとあの番組に惹かれる理由ってのが自分にはわからない。「いじめて細木先生」ってなもんですよ。安いAVのタイトルみたいだ。

今日も冒頭30分くらい茶の間でかかっていたので見てしまったが、これまた酷い。鶴見辰吾の嫁さんには「リンパが危ない」みたいな話するし、親は1年以内に自殺するかもとかぬかしやがった。占い師の職権濫用である。

奥さんのリンパの話はよくわからんが、おそらくそのくらいの年齢になったら誰だってリンパのあたりにガタがくるんじゃないかとか、そういう類のもんだと思われる。占いでリンパが危ないとか言われた日には、財前教授の立場がない。医療過誤裁判もへったくれもない。もしくは細木のコネクションに担当の医者がいるのか。こっちのほうが有力な感じもする。

だが、もっと悪質なのは親の自殺ほのめかし。1年以内に思いつめて自殺するかもしれんけど、他人ではなく自分(鶴見)の口から気遣った言葉をかけてやれば大丈夫だとさ。ザッツ悪質。だって、声かけたくらいで自殺を止めれると思うならば、絶対に声くらいかけると思いませんか?少なくとも自分はそう思う。裏の心理として、もし声をかけないで死んだらどうしようという懸念がでるわな。だったらウソだとは思えど、やっぱり声くらいかけておこうと思うもん。そんでもって1年後、もし死ななかったら細木は「ほら、私のアドバイスのおかげで自殺をくいとめることが出来た」と言い張ることが出来る。

つまり、あの発言は鶴見が「母親に声をかけざるを得ない状況」に追い込んだだけである。鶴見の親が自殺する可能性なんてのは普通に考えれば限りなくゼロに近いわけで、裏を返すと、「声をかけたから」というファクターがあるにせよないにせよ、細木の発言は限りなく100%当たるのである。これって一種のトリックですわ。

ボブサップに対しても「あと1年半(2年だったかな)で今の仕事が出来なくなる」だってさ。ボブサップも20代後半であるし、元々故障を抱えてNFLの選手をやめたくらいであるから古傷もあろう。しかも格闘家であれば尚更選手寿命は短い。なもんで、選手寿命が1年半だとか言うことなんて、自分にだって出来る。なんら衝撃の発言でもない。ごくごく簡単に導き出される一般論じゃないですか。

更に、吉岡美穂の「私のラッキーカラーは?」という質問に対して激怒。「そんなのがあるのなら、日本人みんな幸せだ」だってさ。そりゃそうだ。

だが、これもなんかキナ臭い。事実ラッキーカラーなんて概念は自分もウソだと思う。ただ、細木の場合は「自分の占いに信憑性がなくなるから否定した」んじゃないかと自分は思っている。よくテレビの占いなどで「今日のラッキーカラー」なんてのが発表されるわけですが、あれは胡散臭いとは思っても所詮は「今日」のラッキーカラー。当たらなくても大した話ではない。ただ、吉岡が細木に聞いたのは「私の(人生における)ラッキーカラー」であったからアウトであると。

細木の占いの殆どはトリックである。それゆえに、トリックの効かないようなものに対しては拒絶だ。それこそラッキーカラーなんて不確定な要素に関して、細木は手の施しようがない。もし仮に吉岡に対し「あなたのラッキーカラーは黒」とでも適当ぬかして、その後吉岡が黒ばっか着て交通事故にでもあった日には、自分の信用も落ちるってもんだ。つまりは、不確定要素に対して責任の持ちようがない。

そんなわけだから、細木はラッキーカラーとか絶対に言わない。言いたくても言えない。だって、ラッキーカラーなんぞ言っても細木は一切特しないから。


自分は細木の「トリックあり言い切り悪口」が大嫌いなので、このような見方しか出来ない。これを読んでくださった方には細木ファンもおられるだろうが、自分はこういう見方であるから、気分を悪くされたならば仕方がない。その場合は、細木センセイに「このサイトは今後どうなるか」っていうより「このサイトの悪口を自分の不利にならずに言うにはどうしたらいいか」という話をするためにお金でも貢いどけばいいんじゃないの。


自分は占い全否定ではないが、肯定しうる部分ってのは少ないと思っております。細木の占いが本物だとしてもトリックだったとしても、それを商売にしていることになんら文句があるわけではない。ただ、でかい顔してテレビに出てこないでくれ、ということだけです。