天才

「ザ・ワイド」にて、いかりや長介の葬儀と告別式の様子が。

もはや旬は過ぎた(まあ、人の死に対して旬があるかどうか判断するのはいささか無礼ですが)話題ではあるが、ひとつだけ書いておきたいことがあったので、ご勘弁を。

いかりや氏の葬式には一般人も参列して、8時になったときには「8時だよ!」「全員集合!」みたいなやりとりもあったそうで、まあ誰がそんなコントみたいなことやったんかな、というくらいの感想しかないのだが、それは別に構わないのですよ。

今回、いかりや氏の捉え方は大きく「ドリフとしてのいかりや」と「俳優としてのいかりや」のふたつに分断されていたと言える。勿論TBSは前者に力を入れ(まあドラマの話題もあったけど)、後者はドラマに力を入れていたわけである。そりゃ素材が豊富にあるかないかの差なので、そこも別に問題にするような話ではない。

なんだか話が回りくどくなりそうなので、そろそろ本題を切り出そうかと思う。問題は、「踊る大捜査線」で共演した、ユースケサンタマリアのインタビューである。

ユースケサンタマリアが、「踊る」を代表して、というわけでもないがインタビューに真剣に答えていた。しかし、自分はそのインタビューを見て苦笑いをしてしまった。なぜか。

やっぱりウソくさい。

ご存知だとは思うが、ユースケサンタマリアという人間はタレントとして「適当な発言」でお馴染みである。もちろん、タレントとしてのユースケがつくウソってのは取り立てて悪意があるわけでなく、それでいてユースケそのものに魂がこもっていないというか、なんとなく「ウソにしか聞こえない」という特徴を持っている。

その「ウソにしか聞こえない」というユースケの最大の特徴が、やっぱりマジメに答えようとしているインタビューでもいかんなく発揮されてしまっていた。「自分の中だけですが、いかりやさんを『東京のおじいちゃん』だと思っていました」という発言をしていた。これ、普通に考えれば非常にいい発言なのですが、このコメントを発したのがユースケサンタマリアであるという事実でもうダメ。ただのウソにしか聞こえないのである。実際、ユースケはこういうウソをつくのが非常に多い。

もちろん、あの場でのユースケにウソはなかったと思いたい。ただ、普段が普段なので、ああいう場所でも完全に信用できないというか、させないという点で損(もしくは特)をしている。ユースケサンタマリアのウソ属性というのはいわゆる「天才」の部類なのである。ウソをつく天才ではなく、ウソに聞こえる天才ね。「あなたは何を言ってもウソに聞こえるわ」ってやつです。

白い巨塔特別編
イマイチ。このドラマの面白さはやはり人間関係とか政治にあるはずなのに、医療が全面に出ているのでは伊藤英明がどうだとかいう以前の問題。ああいうのは「BJによろしく」に任せとけばいい。もっと地方に飛ばされた佃とかの話のほうが見たかった。結局のところ、本編はきっちり作りこんであったのに特別編は突貫工事だったようで作り(脚本含め)が雑。