一応大学生でありまだ20代なのだが、自分の記憶力が著しく落ちていることを実感するときがたまにある。
人の名前がまず覚えられない。どちらかといえば、自分は一度見たことがあればなかなか忘れない顔をしているので（あまりいい意味ではないほうのインパクトがあるもんで）、自分が覚えずとも相手が覚えてくれているので今までそんなに不便した思いはないのだが、それでも相手の名前がわからなくてきまずい思いをしたことが何度かある。
大学受験の時にも頑張ったが、英単語が全然覚えられない。そりゃ記憶というものは訓練でなんとかなるものであるから、暗記の勉強をさぼったと言われればそれまでなのかもしれないが、人並みに覚えることすら出来なかった。長期記憶はまだ安定しているほうだが、短期記憶になるとてんでダメなのだ。
そんな自分が今記憶という点で最も苦しんでいるのがＮＨＫ教育で放送されている「ピタゴラスイッチ」の「アルゴリズム体操」である。
「ピタゴラスイッチ」とは、「バザールでござーる」や「だんご３兄弟」を生み出した佐藤雅彦というクリエイターがいるのだが、彼と彼が大学で教えているゼミの人たちが制作に関わっている教育番組である。この番組は子どもが見ても面白いのだろうが、大人が見てもじゅうぶんに楽しむ事が出来る「大人の教育番組」と言っても過言ではない。
この番組の面白さは実際にＮＨＫ教育の水曜朝10時半から見てもらうのが一番である。自分が言葉で説明するより、その面白さがストレートに実感できるからだ。別に文章力のなさを棚にあげているわけではない。
番組には色々なコーナーがあるのだがその中に、お笑い芸人「いつもここから」がメインとなっている「アルゴリズム体操」というものがある。アルゴリズムとは「計算や問題を解決するための手順・方式」（三省堂提供「デイリー新語辞典」より）のことだが、この体操を簡単に説明すれば「ひとつの動きだけでは単独の動きでしかないが、もうひとつの動きを組み合わせることによって動きとして関連性が出てくる体操」のことである。まあこの体操も言葉で説明すると小難しく聞こえるのだが、実際に見てもらえればその面白さが分かるのだ。
で、今自分はこの「アルゴリズム体操」がなかなか覚えられなくて苦悩している。はっきりいって、そんなに難しい動きではない。だって、本来ならば小学生が見ている番組であるし、見た感じでもそう難しい印象を与える動きでもないのだ。しかし、記憶力が弱っている自分には、この単純な動きですらマトモに覚えることも動くこともできないのだ。
その理由として「記憶力が弱っている」が最大の原因であるのは言うまでもないのだが、この理由を後押しするのは「同じ動きだが２パターンある」という部分なのだ。先ほども説明したが、「単独ではなく組み合わせることによって関連性のある動きになる」というこの体操、同じようなことをやるのだが実はワンテンポずれた動きをする人も必要なのである。この２パターンあるどちらかの動きをマスターすれば一応体操としてはＯＫなのだが、どうしても自分には両者の動きがごっちゃになってしまい、結果的にちゃんと体操が出来ていないということになってしまう。その間違いがなかなか修正できず、未だにちゃんとした体操をすることができていない。
放送では回にもよるが、ちゃんと２パターンのうち片方だけを「練習用」として流してくれるのだが、それでも自分はちゃんと覚えることができない。はっきり言って小学生以下の飲み込みだ。自分でも少しイヤになるくらいだが、これまた自分の記憶力の悪さを呪うばかりである。
もちろん今週の放送も2日にあったわけだが、今回もちゃんとした体操をすることができずに放送を終えてしまった。実はわりと人気番組である「ピタゴラスイッチ」であるから来年度も放送されるはずなのだが、もし今年度で放送が終わってしまったら後悔しても後悔しきれない。
自分はいつになったらちゃんと「アルゴリズム体操」を踊ることができるのだろうか。実は「体操」だけではなくそれよりも少し難しい「アルゴリズム行進」というのもある。こちらもまだ完璧にしたことがない。
結局、自分の記憶力と番組の終了とどちらが先なのかという問題である。ただ、自分は今の段階になって「あ、ビデオに録画すれば何度でも練習できるじゃん」ということに気付いた。しかし、ビデオに録画せず放送のＶＴＲだけで覚えるのが美学ってもんだ。子どもたちもそうやって覚えているに違いない。仮にも子どもたちより長く生きている自分がその点でズルをするわけにはいかないのだ。
ま、自分の体操うんぬんはともかく、「ピタゴラスイッチ」は一度は見ておいたほうがいい番組のひとつであると思う。まあ始まったのが2年前だし、自分が推薦するまでもなく結構話題になっている教育番組だから見たことある方もいるとは思うのだが。一緒にアルゴリズム体操（もしくは行進）をやってくれる人、大歓迎です。あと佐藤雅彦研究室の方も大歓迎です。
以前取り上げた平井理央のフジテレビ入社の件ですが
本日のスポニチで取り上げられてます。
自分であのネタを書いておきながらどこか信用していない部分もあったもんで
これで正式にフジのアナウンサーかと思うとやはり感慨もひとしお。
