売れないCDは誰のせい

CD不況だ。

先日、浜崎あゆみのシングル曲「H」がミリオンをようやっと達成したとかでニュースになっていたが、個人的には3曲も新曲をぶち込んだらそりゃあミリオンくらい行くだろ、浜崎、くらいな感想なんですが、そのくらい今年はミリオンセラーが出ていない。

上半期にロングセラーとなった元ちとせの「ワダツミの木」や、4週連続で1位になった平井堅の「大きな古時計」ですら100万枚には到達していない。自分にとってはこれらの曲のほうが浜崎あゆみの曲よりも確実に耳に馴染んでいるのに、売上でいけば逆転してしまうのだから、所詮ヒットチャートは「CDの売上計上ランキング」でしかないのだと再認識。

さて、その原因は何だろうか。いろいろな理由が考えられる。CDに費やすお金が携帯料金に流れたとか、コピーが氾濫してCDを買う必要がなくなってきただとか、その他色々あるんだろうけど、たぶん最大の理由は単純に魅力的な楽曲が少ないということだと単純に思う。

やっぱり聴きたいCDは買うもの。いくら簡単にコピーが出来るようになっても、やっぱり手元に欲しいCDってのはあるわけじゃないですか。昔だってレンタル以下CDを買わなくてもいい環境は整っていたわけだし、レコード会社が言うほどの大袈裟な理由にはならないと思うのだが、どうもそういう話ではなくなっている。

何の話かといえば、勿論コピーコントロールCDのことである。確かに著作権は守られる必要があるし、これ以上コピーを氾濫させちゃいけないという気持ちが分からないわけではない。しかし、どうも最近の風潮でいけば「コピーさえ防げばまたCDの売上が回復する」とかいう妙なポジティブシンキングに基づいているとしか思えないのだ。

なんで「楽曲そのものに魅力を感じない」という最大の欠陥に気づかないのだろうか。買いたい曲ならば、コピーせずに買う。これって自分だけですかね。


カバー曲ってのが流行ってますが、あれは昔の楽曲が良かったのを証明しているのと同時に、今の楽曲がダメじゃんということも証明しているような気がしてならないのです。どうせカバーじゃ原曲には勝てないし、最初から敗北宣言を出しているようなものだと。CDが売れないのは消費者のせいじゃなく、製作者のせいではないのか。