好きじゃないけど

「まっちゃんねる」が面白かったです。

 

土曜の2時間枠で松本人志が自分の実験的企画を用意。大喜利が苦手な芸人を摘発して追い込む「大喜利警察」、漫才×ファッションで争う「コーデ寄席」、そして自身がAmazonPrimeで企画しシーズン8まで配信されている人気コンテンツ「ドキュメンタル」の女性タレント版「女子メンタル」。前2つも面白かったが、やはりコンテンツとして確立されている「女子メンタル」が頭8つくらい抜けて面白かった。

 

参加者は朝日奈央ファーストサマーウイカゆきぽよ峯岸みなみ、松野明美浜口京子金田朋子(公式HP掲載順というかコピペ)の8人。1人勝ち残ることはなかったけども、審議の結果峯岸みなみが優勝。坊主謝罪、剛力ダンス、ガチャピンと自身の持ちうる武器を全て活用したアグレッシブな攻撃姿勢、そして終了時間間際の朝日の面白マスクによる怒涛の攻撃に耐えきったのが勝因だろう。

 

これを見てバカほど笑ったわけですが、同時に「ああ、峯岸みなみは好きじゃないけど面白いなあ」と思いました。あんまり出てくる感覚じゃないと思います。

 

「好きな芸人」「嫌いな芸人」みたいなランキングがあって、その芸人を挙げる理由として「好き」のほうは「面白い」が前提になっている。一方で嫌いのほうは「(個人的に)面白くない」が前提になっています。あんまり「面白くないけど好き」あるいは「面白いけど嫌い」って言われ方はしません。自然と「面白い」と「好き」が相関関係になっているような気がします。そりゃあ「面白くないのに好き」ってのはあまり意味が分からないですから。

 

しかし一方で「嫌いだけど面白い」っていう評価はもっとあっていいんじゃないかと思うんですよね。例えば炎上芸人としてお馴染みのとろサーモン久保田は好感度低めで割と「嫌いな芸人」にランクインしますが、だからといって面白くないっていう評価はちょっと違う気がします。好き嫌いはあれどM-1王者ですからね。にも関わらず「人間的には好きじゃないけど面白い」って、芸人同士では言ってるのかもしれませんが、世間の声で耳にすることはあんまりない。嫌いだと思っている人で笑うのはなんか違うという感覚があるのかもしれません。

 

で、話を戻すのですが、自分は峯岸みなみという人間は全然好きじゃないんですよね。坊主謝罪のときの印象が強く、自分勝手な人間だなあというイメージが強いからです。かなり前の話になるので今は全然違うのかもしれませんが、そのイメージを更新するような話題もないし、そもそも興味もないのですからそれは仕方ない。

nageyarism.hatenablog.com

だから坊主謝罪をネタにして笑いを取りにいくことなど「反省してねえなあ」とか思えて笑えないような気もするのですが、普通に面白いですよね。自分がAKBに対して何の思い入れもないからこそ、のような気もしますけど、ということはAKBに思い入れのない人たちにはストレートに面白いつうことですから、それは正解だということです。むしろここまでネタとしてぶん回してくることに潔さすら感じる。ただかといって好きになるわけではないんですよね。

 

この感情は何に似ているかと考えたら、たぶんキングコング西野に対するものと同じです。オンラインサロンとか発言とか生き様とか、自分の考えと相容れる部分が少なく、とてもじゃないけど「好き」と公言するのが憚られるのが西野さんという人間です。しかし年に1度必ず呼ばれる「ゴッドタン」で劇団ひとりに肛門を近づけられ悶絶したり、シャツをビリビリに破かれたりして、ちゃんと「芸人」をする西野さんには「笑いに対する信頼」がありますよね。好きじゃないけど笑いの部分を否定することはできません。

 

芸人の評価として「嫌いだけど面白い」はアリなのですが、一応現役アイドルでありタレントである峯岸にとって「嫌いだけど面白い」という評価はプラスなのかマイナスなのかは微妙なところです。芸人は「面白い」が重要ですが、アイドルは「好き」のほうが重要ですから。

 

峯岸の話はこれくらいにして、あとは「女子メンタル」で思ったことを羅列しておきます。

 

金田朋子が思った以上に策士。「伯山カレンの反省だ!」で共演し伝授されたザコシの誇張ものまねをぶっ込んできたのは別の意味で笑った。

 

朝日奈央バカリズムの教えを感じる戦い方。

 

ファーストサマーウイカの「はたけ写真」によるフリオチは教科書のような完成度。ちゃんと研究している。笑わせ方が真面目。

 

ゆきぽよはしたたか。

 

・松野明美浜口京子は思った通り。

 

 

評判がよければ第2弾がありそうだけど、どうなのでしょうね。自分は「どっちでもいい」かな。無駄に期待値があがると反動があるからなあ。