微調整

高校生クイズ」2025見ました。

 

昨年度をベースとして、どろんこ○×、タイマンダッシュ、バラマキなどを散りばめ、青春要素を盛り込んだ「こういうのでいいんだよ」がちゃんと詰め込まれていた安心できる番組に。タイマンダッシュで男女の走る距離が変更されていたのは非常に良い。やはりそうあるべき、という微調整があったのもよい。

 

ただし昨年のことを踏襲しすぎて、「この先何が起こるんだろうか」というハラハラ感はあまりなかったように思える。あまりに昨年過ぎた。ベースはベースで構わないから、ここにもう一つ何か「昨年とはちょっと違うこと」が入るだけで視聴者も出場した高校生もハラハラ感があったんじゃないかと。津波注意報で日程がズレこんだアクシデントがあったので、もしかしたら他に何か用意していたことが出来なかった可能性はある。だからそんなに声高に言うことでもない。昨年の踏襲でも「知の甲子園」よりは百億倍マシなのだから。

 

あとはまあ、クイズの中身かなあ。〇×やタイマンダッシュあたりは本当に良くできていて文句なし。1回戦の勝ち抜け早押しや決勝の早押しはやはり「クイズのためのクイズ」であり、どうしても競技クイズ感があって自分はなじまない。もちろん「競技クイズ」という世界があり、そこで強い者が高校生クイズでも強いという図式はキレイで分かりやすいのだけど、これを続けている以上はもう先細っていくしかない。私立の名門を公立の名門が倒すのがジャイアントキリングなのだろうか。クイズなんかやったことないギャル3人組がメガネドヤ顔男子を出題ジャンルの偏りでもってなぎ倒していく理不尽さが起こすジャイキリのほうが面白くないか。「結局クイズ研究会じゃないと勝てない」なら、それはやっぱり数多の高校生が出ようと思わないんだよなあ。最後はクイズのための知識で構わないから、最後まではクイズのための知識ではない「何か」が介在していても、高校生クイズは、いや高校生クイズだからこそいいんじゃないかと。

 

でもまあ、今の「高校生クイズ」に参加しようと思うのはクイズノックに憧れをもって参加しているような高校生だろうから、ただクイズのためのクイズを答えてカッコよければいいのかもしれない。そこは時代だ。オッサンのノスタルジーよりは今の高校生に合わせて作ればいいんだろう。

 

今のテレビの中で出来る範疇で、ここ2年の「高校生クイズ」は頑張っているとは思う。次のステップは「これならクイズ研究会じゃなくても勝てるんじゃないか?青春のイベントとしてアリじゃないか?」ともう少し広い層にアピールすることよ。だからこそクイズのジャンルを幅広く、そしてクイズのための知識ではカバーしきれない「高校生の日常に即したクイズ」が欲しいよな。こんなこと贅沢な注文なのかもしれないけど、最悪の状況を脱した今だからこそ、こういうことこそ声高に言うべきだと思ってる。CANDY TUNEのメンバー多答クイズぐらいあったっていいだろう。今回も本当にアニメゲーム芸能問題少なかったよな。これらはジャンルとしてもう成り立たないんですかね。はあ。