ちょっと話題としては遅くなりましたが、木下優樹菜が引退ですってね。
7月に入ってから「反省してるしこれからまたインスタ更新してくんで夜露死苦(意訳)」的な声明を発表したわけですが、1週間も経たずに事務所から三行半を突きつけられました。タピオカ騒動とは別件の不倫が問題とかそうでないとか言われていますが、正直よく分かりません。なんにせよ引退だそうです。ただの事務所解雇であり、フリーの芸能人としてやりゃあいいだけの話のような気もしますが、一応引退らしいです。ライセンスも何もないのに。
んでまあヤホーのコメントを見ると、そりゃあもう「そもそもファンじゃないし、引退しても構わない」とか「当然だ」くらいの話が並んでいるんですよね。世界の最底辺の集まりであるヤホーのコメントですが、見ていてオジサンは本当に悲しくなります。
木下優樹菜引退で騒ぐのって「いじめられっ子の遅すぎる復讐みたい」で、なんか切なくないっすか。
木下優樹菜の出自は本人も認めているようにヤンキーです。いいやただの素行不良です。「やんちゃエピソード」みたいなものを語るときに、ただの質の悪いイジメみたいなものがあったりして、自分のようなヤンキーとは縁遠い人間は「うげえ」と思うわけです。それがタピオカ騒動に繋がったりしているわけなので、批判そのものは仕方ないと思います。
しかしそんな木下優樹菜を支持する人間はけっこう「いた」わけです。現在進行形ではないのかもしれませんが。
「いた」の根拠になるものとして、インスタグラムのフォロワーの人数になるでしょうか。もう閉鎖されてしまったので確認のしようがありませんが、報道によれば500万人くらいいたようです。もちろんその500万という数の中でどれだけの数が「今(騒動が起こる前)でも熱心なファン」だったのかは分かりません。仮に半分くらいが「惰性でフォローしたまま」だとしても、250万人は支持していたことになります。えらい数です。
単に「木下優樹菜のママとしての存在に憧れている」だけであり「ヤンキー気質を支持している」わけではないのかもしれませんが、木下優樹菜という人間を支持するときに「ヤンキー気質は嫌いだがママとして好き」というのはちょっと想像が難しい。となれば、やはり木下優樹菜の「元ヤンだけど今母親として頑張っている」という佇まいを支持している人たちは多かったのではないか、と思います。
であればタピオカ騒動は「元ヤンの面目躍如」な事件でしかなく、ここまで騒動になったり自粛したり引退まで追い込まれたり、というのは実はよく分からない感じもあります。強固なヤンキー支持層が「それが優樹菜やん、素敵やん」と言えば騒動は騒動にならなかったのかもしれないのに、さすがにやはりこの世の中そうはいかないのでしょうか。
でも世の中は「こういうのが好き」な人たちが実に多いんですよ。そして世の中を動かしているのは「そういう人たち」でもあります。それを自分は過去に「EXILEか否か」と書きました。もう6年も前の話です。
日本にはなぜか「ちょっと悪いほうがカッコイイ」という謎の嗜好があります。本能的にそっちのほうが生命力が強く感じるのでしょうかね。「EXILE」という単語を用いてますが、EXILEが半グレ集団と言っているのではありません。「EXILEのような少しワルさだとかワイルドさだとかを感じさせるものに惹かれる人たちは一定量いて、そういう人たちが経済を回していたり、社会でも活躍していたりする」という話です。根拠はありません。自分がそう思っているだけです。80年代のヤンキー文化の延長線上にいるのがEXILEですわな。そして、世の中の多数派はEXILEなのです。世の中はEXILEで出来ています。別に本物のEXILEが好き嫌いに関わりなく、根っこにその思想があるかどうかです。自分の感覚だと7割くらいがEXILEです。
なので非EXILEの人間がいくらEXILE的なものをバカにしたところで、その立場が逆転することはありません。自分はそれを分かって「どうせバカにされてんだろうな」と思いながらバカにしますが、その認識がなくEXILE的なものに不平不満を垂れ流す「非EXILE正義人間」は、この歪んだ世の中大量に存在しています。自分も同じ側の人間なので気持ちは分かるが、そこにはいたくない。
木下優樹菜を否定したところで、非EXILE的人間の立場が変わることはないです。断言します。相変わらず世の中は「EXILE的なもの」が強く、モテます。いくら自分の正義を叫んだところで、非EXILE的な人間がモテる世の中は来ません。生きづらいままです。なのになんでそんなに木下優樹菜で盛り上がることが出来るのか不思議でならない。「やっぱりEXILE的な嗜好は間違っている」と世の中の価値観がひっくり返るとでも考えているのか?という疑念すら抱く。
木下優樹菜が引退に追い込まれようとも、非EXILEが大手を振る世の中にはならない。哀しいけどこれ真実なのよね。