時代が時代だ

市民団体「日本からパワハラを撲滅する会」は8月22日未明、コメディアンの萩本欽一氏(77)に対し、20日深夜にNHKで放送された「欽ちゃんのアドリブで笑」において、同番組出演者に対するパワハラがあったとの見解を示し、これを公表した。同団体はさらに萩本氏に対して今後同じようなパワハラが行われないように意見書を提出するとの考えを示した。


同団体によれば、出演番組である「欽ちゃんのアドリブで笑」において萩本氏が出演者に対して、萩本氏が突発的に思いついたことをやるように要求し、「大将」と呼ばれている萩本氏の芸能界の強大な立場から、出演者がその要求を断れないような状態に仕向けたとしている。また、萩本氏は出演者の演技や行動が気に入らないと、その都度萩本氏の指導が入り、その指導内容が出来るまで執拗に何度も同じことを繰り返すということをさせていたとも述べた。


同番組の出演者であり、パワハラの被害者とされる川島省吾氏(41)(芸名:劇団ひとり)は、同番組の終盤で、「くたばれクソジジイ」と叫び、パワハラの被害を訴えた。他にも番組内で澤部佑氏(32)も同じような被害を受けたことを示唆し、また田中美佐子氏(58)はかつて出演していた番組でも萩本氏からパワハラの被害に遭っていたことを告白し、長期にわたってパワハラの被害に遭っていたことが明らかになった。


同番組は「“視聴率100%男”欽ちゃんが、普段テレビを見ない“テレビ0%”の若者に、あの手この手でテレビの面白さを拡散」するために企図され、放送されたのだが、萩本氏がかつて得意としていた「演者を追い込んで追い込んで、その追い込まれた演者の思わぬ面白さを発揮させる」という手法は、現代の日本にとって、現代の若者からすれば紛うことなきパワハラにあたると感じられたようだ。面白さを伝えようとしたつもりが、実に皮肉な結果である。


団体の一連の発表を受け、萩本氏はコメントを発表した。コメントは以下の通りである。


「なんでそうなるの!」