4時間じゃ物足りない

フジテレビの50周年特番第2夜のバラエティ編が物凄く面白かった。


金曜に放送された第1夜の音楽編はみのもんたを司会に「そこそこ懐かしい」程度でしかなかった。集まったゲストもミュージシャンではなくそこそこ使い勝手のいいタレントばかりで、あまり豪華という感じもしなかった。そもそも音楽番組にみのって全然関係ない。


でもバラエティは気合の入り方がまるで違う。さんまが司会で現在放送されているフジのバラエティ番組の主要出演者が勢揃いの生放送。これだけでも豪華だが、加えてVTRの豪華さと、現在の番組のルーツとされている人たちの出演によってさらに凄さが増す。完全に本気だった。


ひとくちに「バラエティ」と言ってもジャンルは多種多様。今回の放送でもおおまかながらツボを押さえた番組紹介ではあったように思うが、それでも満足感よりも圧倒的に「物足りなさ」が勝ってしまう。4時間という長丁場だったにも関わらずまったくもって物足りないのだ。もっともっともっとじっくり見たい。


いっそのこと今年の27時間テレビはこのバラエティ50年史を放送したらどうだろう。今回の放送には収まりきらなかったVTRを含めて過去の放送を一挙放出してほしい。オチに使用されてしまった「めちゃイケ」をメインに据えてナイナイでやってみてはいかがだろうか。そして極楽とんぼの山本を一夜限りで復活させてはいかがだろう。


実は今回の放送で山本が出てくるんじゃないかと密かに思っていた。「めちゃイケ」が山本をずっと追いかけているという本当かウソか分からない情報もあるわけで、いつの日か復活するんであれば今回のタイミングしかないだろう、と。今回「めちゃイケ」のVTRが出なかったのは「オチ」扱いがあったにせよ、本当のところは「山本なしではめちゃイケを語るに不足する」という側面があったような気がする。名物企画は数あれど、めちゃイケのコントの核を担っていたのは間違いなく山本だった。


だから今回「めちゃイケ」を紹介する上で山本が華麗に「油谷さん」として復活すれば、これはもう誰もが許さざるを得なくなったんじゃないか、などと番組途中から夢想してしまったのである。実現はならなかったけど。最後まで紹介されないオチと、欽ちゃんに対する極楽加藤の挨拶で乗り切った感はあったので満足ではあるが。


あと気になった点は、フジは過去VTRに映り込んでいた素人さんにボカシをかけていなかったこと。前にテレ朝の50周年特番のときにやたら多用されるボカシが気になったということを書いた。「個人情報保護の観点で仕方ないだろう」としたけども、今回フジが平気で放送していたことを考えれば、テレ朝の過剰なボカシは全然仕方なくなかった。だから今回改めて言わせてもらいたい。テレ朝なんだあれ。


それはともかく、今回のバラエティ50年史は素晴らしかったのと同時に全然物足りなかった。フジテレビの50年はバラエティと共にあった。色々制約等あるだろうが、是非とも27時間テレビでやってほしいように思う。そしてフジのバラエティを支えた出演者を次々と登場させるのだ。予算の8割を出演者のギャラに当ててもいい。過去VTRをひたすら振り返りながら盛り上がる。こんなんだったら27時間見た後に死んでもいい。