「有吉反省会」の2時間SPを見たあとの爽快感について書いてみたい。
「有吉反省会」は日テレで放送されている「本当に有名人」もしくは「本当に有名人?」という一流芸能人が登場し、自らの行いを反省し償うという「てい」の一流面白バラエティ番組である。番組が始まった当初は「アウトデラックスのフォロー番組だなあ」と思ったものの、日テレバラエティの底力でもってなんだかおもしろい番組になっている。
今この番組で最も熱いコンテンツが「大鶴義丹をめぐる三角関係」だ。大鶴義丹といえば「マーちゃんごめん」でお馴染みの人物であるが(紹介が雑だけどこれで通じる)、俳優の湯江タケユキと宍戸開が義丹の「一番」を狙って火花を散らしている。湯江が「週5義丹」(週に5回は義丹と会っている)を主張すれば、宍戸は「月30義丹」だと譲らない。もう書いているだけで心底どうでもいい話でしかないのだが、この心底どうでもいい話を大真面目に心底どうでもいい感じで煽るのがこの番組。最高。
過去に2度義丹は湯江から絶交ドッキリを仕掛けられるも、湯江が「なんでこんなことをしなければならないのか」という純愛っぷりを炸裂。今度は宍戸が義丹を巡って湯江と言い争いになり、どちらを選ぶのかというドッキリを仕掛ける。ドッキリと書いてはいるものの、もはや何がドッキリかもよく分からない。結果義丹は「宍戸開は自分の世界を持っているので大丈夫だけども、湯江は捨てられた犬のような目をしており、放っておけない」との理由で湯江を選択。これが広瀬すずとかが絡んでくる話であれば最高なのだけど、登場人物は全てオッサンである。
別にBLが好きというわけでは全然なく(むしろBL好きの人はこのオッサン3人からちゃんと同人誌作ってほしいとは思うが)、何をこんな大真面目にオッサン2人が大鶴義丹を取り合うという様を堂々と放送しているのか、と普通に思う。しかし心底どうでもいいこのVTRは完全に面白い。別に義丹が湯江を選ぼうが開を選ぼうが、結末の是非なんて全くない。ただひたすらに、見終わった後で「自分は何をしていたんだ…」という自分の人生における1ミクロンの糧にもならないVTRを見ることで、なんだかよく分からないけど爽快なのである。
あと何気に面白いのは、ナレーションにおいて「湯江様」と「宍戸様」と反省人として登場した二人には敬称として「様」がつくのだけど、義丹だけはずっと「義丹」と呼び捨てなこと。しかも大鶴でもなく義丹。このままいくと近藤サト(有吉反省会のナレーション)の「義丹」回数がマルシアを超える日もそう遠くはないだろう。
なんてことをダラダラ書いてみたが、有吉反省会の義丹関連のVTRと今書いてきた上記の文すべてが明日地球上から抹消されても本当に何一つ困らない。けどバラエティってそういうことじゃないのかな。ありがとう義丹。