深読みというバカの言い訳

朝っぱらから「めざましどようび」のももクロちゃんを見てお祭りわっしょいですよね。ま、基本的に土曜日の早朝から起きられるはずもなく録画したのを見たわけです。まさか6時ジャストから仮想ディストピア歌うとは思ってなかったけど、よく考えたらテーマソングだからOPから歌うのは想定されるべきことか。脳が退化しとる。それはともかく、基本的に朝からももクロちゃんがテンション高く動いてるのを見て悪い気はしません。


番組内ではスマホを使ったアンケートなんかを行ったりしている。いまや地上波がデジタル化したせいで、「双方向」との旗印のもとこういうアンケート調査、あるいは視聴者参加型なんてことが積極的に行われているようだが、いまいち作り手のほうが有効活用できていない印象。NHKは積極的にこのシステムを生かそうという気概が見られるが、民放は殆どやる気なし。単純にアンケート的な使い方しかできていない。本当は民放が率先してやるべきことなんだと思うんだが、いかんせん金がかかるんだろう。なんか寂しいことではあるんだけど。


そんなただのアンケート的な使い方による、「何が楽しいんだかよく分からない投票」において、有安杏果(緑)が百田夏菜子(赤)に対して望むことは何?という2択アンケート。「漢字を読めるようにしてほしい」のか「メールの返信をちゃんとしてほしい」なのか。もちろんモノノフからすりゃあ楽しくて仕方ないアンケートも、ふつうの視聴者からすれば「知らんがな」である。そんなことを2択でやられても……感はありありだが、まあそれはいい。答えは「漢字を読めるようにしてほしい」だった。


ももクロのリーダー百田夏菜子さんはアホの子ですから、漢字が全然読めません。そんなことはモノノフならば百も承知なのです。そんな百田さんはこんな風に言い訳するのです。


「漢字を読み過ぎちゃう、漢字の向こう側を見ちゃう」と。


これ、元々は紅白歌合戦出場を目標と掲げてきたももクロちゃんたちが、紅白出場を果たしたあとはどうなるのかという話で「紅白の向こう側」という言葉を使いだしたことからの引用というか、まあセルフパロディですわな。もちろん百田さんがセルフパロディだなんて意識があるかどうかは別として、この言い訳は非常にアホの百田さんらしい言い訳だと思うのですよ。


一方で、バカな人ってすぐに「深読み」って言いますよね。


「深読み」つう言葉をネットで調べると、「必要以上に読み取ること、うがちすぎること」と説明されている(デジタル大辞泉)。なのでこの言葉には「そもそもの意味が分かっていながら」という前提が内包されている。だからこそ「深」読みなのだ。しかし「深読み」という言葉を使う人ってのは、大抵の場合言い訳で、そして深読みどころかマトモに読めてないことが多い。ていうか殆どマトモに読めてない。そういう人間に限ってこの言葉を多用する。


深読みという言葉が便利なのは、「自分はそもそも分かっていたんだけども、あまりに考えすぎて間違ってしまった」という、言い訳のニュアンスが多く含まれていることだろう。間違った事実は認めつつも、自分は本当は間違っていなかったんだ、分かっていたんだけど深く読んじゃったんだよと「頭悪くない」アピールをしてくる。それが自分はイヤでたまらない。マトモに物事を読み取れないバカがバカじゃないアピールしてくるのが腹立たしい。気持ちは分からんではないが、その言葉で救われるのは言った本人のプライドだけで、こちらとしては「しょうもない言い訳してんじゃねえよ」というストレスにしかならない。だったら言わないほうがいい。


たぶん深読みという言葉を何気なく使っている人は、こんなこと考えたりしないんだろう。そもそも、何をもって「深読み」と言ってるのかすら自分で分かってないと思う。「分かってるけど間違った」という言い訳をする便利な言葉としか思ってない。そんな「深読み」という言葉を深く考えられない奴が到底「深読み」なんて出来るわけがない、と自分は心底思っている。


「深読み」を多用する奴の思考は限りなく「浅い」。少なくとも自分はこの言葉を多用する人間を快く思わない。使う際にはご注意を。