ジグソーパズルのように

ラブシャッフル
こちらも視聴率的には苦戦しましたが、堂々たる娯楽作。


やっぱり初期設定がマズかったのかなあ、の一言に尽きる。だって面白かったんだから。ドラマの運び方から中盤のトリッキーな展開、そして最終回に至るまで今期のドラマのなかでは一番巧みな構成だったと思います。オチも既定路線ではあるけど綺麗。さすが野島伸司と言っても差し支えない。


まあ序盤一通り「ラブシャッフル」を行う中で後半に向けての仕込みをする部分はダルい部分も少なからずあったんですけど、後半その伏線がジワジワと効いてきたのだから結果オーライと言ったところ。惜しむらくは後半まで行かずにリタイアしてしまった人が少なからずいたことだろう。最初から見てない人はもう仕方ないとしか言えない。


多数のファンタジー要素(つうか「ドラマ以外では有り得ない」要素)はあったにせよ、ここまで清々しくやりきってくれたなら満足です。「ありふれた奇跡」のようなドラマでありながらもどこか現実を匂わせるドラマがある一方で、「ラブシャッフル」のようにドラマであることを最大限に生かしたドラマのような話にも面白さはあるんですわな。どっちが優れているという話でもなし。


それにしても玉木宏は「情けない顔」の似合う役者だよなあ。「のだめカンタービレ」の千秋もなかなかのハマり役ではあったけども、「鹿男」にせよ「ラブシャッフル」にせよ、情けない顔がよく似合う。香里奈は今後もっと活躍しそうな雰囲気。DAIGOは世間に飽きられなければ今後もドラマ起用可能でしょう。☆は3つ半。



今期(自分が最後まで見た)ドラマの抜けた3本は「銭ゲバ」「ありふれた奇跡」「ラブシャッフル」でした。後半までは横一線でしたが、「銭ゲバ」の衝撃の最終回で頭ひとつ抜けて出て今期のベスト作品。脚本の出来もそうですが、この3本は出演者がみな達者だという点も共通。ま、脚本のよさが役者を、役者の達者な演技が脚本を盛りたてるという相乗効果はありますわね。


まだ最終回が残っている「VOICE」や「キイナ」、「メイちゃんの執事」といった数字的には好調な作品はあまり面白みを感じませんでした。ま、視聴率と番組の面白さは必ずしも比例しませんが、自分の好みとドラマ視聴者の好みが乖離しているんでしょうかね。ちと不安。


あ、総括めいたこと書いちゃいましたけど「VOICE」の感想は後日。