そして誰もいなくなった

・アンフェア the movie
すっとこ映画でした。点数をつけるとすれば4点。もちろん100点満点で。


ドラマの時は「次はどうなるんだろう?」という緊張感の持続で見せ続けてくれたが、2時間映画になるとある程度展開は見えてしまうし物語の雑さが目立ってしまってマトモに見るには厳しいものがある。連ドラの時も決して緻密な作りのドラマではなかったはずだが、「ここまで酷かったか?」と映画は思わせてくれる。


ドラマから続く「アンフェアなのは誰か?」という答えに一応の決着はつくものの、最後のシーンで新たに匂わせる裏切り者(というか劇中本命の裏切り者)の存在にげんなり。続編の下心も見え隠れしていたが、今のところそんな様子もなく一安心。あれ以上裏切り裏切りでやられてしまうと「もう誰でもいいわい」となってしまう。事実全員裏切り者みたいなもんだし。


SATが弱すぎたり、「要塞」と形容される病院に雪平があっさり潜入したり、すっころんで防護服を破って細菌感染した成宮寛貴は観客がどう受け止めればいいのか不明だったり、普通小さい子供のほうが抵抗力弱いのにけっこうしぶとく生きてたり、その他諸々どこからツッコミを入れていいのか分からないほどツッコミどころ満載。無料のドラマで期待させるだけさせておいて、金払って見た映画があまりにもしょっぱいお粗末なものだというのが一番の「アンフェア」だったのかもしれない。


ちなみに採点した4点のうちの3.8点は取ってつけたようにブラウスになり濡れて透けた篠原涼子の黒ブラジャーの点数です。映画の出来があまりにもしょっぱかったので、ああでもしないと観客が満足しないと気付いてたんじゃないでしょうかね。


ドラマの映画化はここでも常々「イヤだ」と表明していますが、こんな映画を見せられた日にはやっぱり堂々と「ドラマの映画化は最低だ」と言ってしまおう。ちょっと流行ったくらいで映画になんかするな。流行る前から(そもそも流行らなかったのに)映画にした「スシ王子!」はテレ朝の社員が責任を持ってチケットを100枚づつ自腹で買い取るべきだと思います。そのくらいしないとまた同じことやらかす。