太田はこう思う

爆笑問題のニッポンの学問SP 爆笑問題×京大
レギュラー放送前のプレ番組における東大、慶應に続く「爆笑問題×大学」の第3弾。「独創性」をテーマに、爆笑問題と京大教授、そして京大生が3時間半にも及ぶトークを展開(放送は90分)。東大慶應も面白かったけども、今回が一番面白かったかなあと。


学問における独創性の話として、天動説に対する地動説のような現在の科学(あるいは学問体系)と真っ向から衝突するような独創性のある自説を展開する学生がいたときに、京大の教授はその意見を肯定することが出来るのかという議論は非常に興味深かった。


太田が「水星が太陽の周りを周っているのは、水星が生きているからだ」という説を掲げる生徒がいたとする、という話題を立てたいにも関わらず、天文学の教授が「それは違う、科学じゃない」という説明で突っぱねようとしていた。これは科学の定義の問題であり、教授からすればそのような説は定義として科学から外れるから話にならないと言いたいのだが、太田からすればその定義を無視し(あるいはそれまでもが科学の範疇と捉え)自説を展開する学生を“やはり”受け入れられないのでは、という話をしたかったはずなのに話がかみ合わない。


傍目から、また科学の定義をあまり考えたことのない文系人間の自分から見れば、太田が表現しようとしていることは瞭然なのだが、どうにも教授たちには伝わっていなかったのがもどかしい。真の独創性とは誰もが発想しなかったことであり、今までの考えを真っ向から否定する可能性が高いという話がしたくて例を挙げているのに、その前段階で詰まっていては「(そんな生徒がいても)自由にやらせる」とは口で言うものの、どうにもそうは行かないだろうなあという雰囲気であった。案外日本の未来は暗いかもしれない。