サルヂエ


自分が愛してやまなかった「マネーの虎」終了に伴い、日テレ別バラ枠(22:54〜)に新番組。

その名も「サルヂエ」である。特殊メイクで猿に扮した藤井隆岡田真澄が人間の知恵を試す問題を出題。つまりは、ちょっとしたクイズを出題するというなんてことのないクイズ番組である。

そう、なんてことはない。本当に。

昨年末に本文で「IQサプリ」を取り上げたのだが、この時に「頭の体操のようなクイズをまた流行らそうとしてんじゃねえの」という話をした。予想通りに「IQサプリ」が篠井英介から伊東四朗に司会を鞍替えして土曜7時から始まることになっている。その「頭の体操」クイズをそのままやっているのがこの「サルヂエ」である。

サルが人間をバカにするという発想そのものは素晴らしいとは思わないが、決して悪くはない。なにせ頭の体操のクイズというのは、ネタ自体ありふれた題材であり、それを番組として成立させるには何らかのプラスアルファ要素が必要であるからだ。だからこそ「IQサプリ」だって「サプリ」という言葉でひとひねりしてあるように。だから、「サルヂエ」という発想は悪くないのだ。

しかし、発想まででこの番組は終わってしまっている。内容が最悪だ。

最初に問題の正解率を提示し、出題。それを4人の芸能人が考えるだけ。正解したら別室で優越感に浸れるようにはなっているが、ただそれだけ。早く抜けることにそれほどの意味があるわけでもなく(最下位はバカにされるというだけの話)、ポイントがあるわけでもない。答えに詰まったらヒントをくれるが、それもヒントを出した時にヒント提示後の正解率が出るだけで、だからといって何があるわけでもない。

番組の流れで行けば、ただ問題が出題され、それを解き、ビリがバカにされ、また問題をの繰り返し。なんだこの単調な番組は。

あまりこんな事言いたかないが、ひねりがなさすぎる。視聴者をナメてんのか。

結局、「サルヂエ」と番組が名づけられているものの、本当に「猿知恵」で浅はかなのはこの番組のスタッフである。アイディアひとつで成立させた番組であるかもしれないが、そのアイディアだけでどうにかなるってもんでもない。アイディアひとつから番組を成立させるのは構わないが、その番組をちゃんと構成するのも仕事である。


こんな番組では内Pにあっさり潰されるのがオチだ。3ヶ月終了見込み。