崇徳院

「テレ東音楽祭」にてW(ダブルユー)が出演していました。

 

ダブルユーとは辻希美加護亜依によるユニットであり、前者は「ブログで何を書いても炎上する」でお馴染み辻ちゃんであり、後者は「タバコ吸ったらローリングストーン」でお馴染み加護ちゃんである。ともにモーニング娘。4期メンバーである。自分の10代は彼女らとともにあった。いまやこの文章を全く調べることなく書いている、くらいしか役に立ってないが、それはそれでいい。

 

さてダブルユーとしての活動は加護ちゃんが未成年でタバコ吸ってたのがフライデーにすっぱ抜かれて謹慎となったことで白紙に。その間辻ちゃん杉浦太陽と結婚し今や4児の母。加護ちゃんは完全に紆余曲折あったが、今では2児の母。色々あった。本当に。なもんで正式に解散とか活動休止が発表されたわけではなく、なんとなくフェードアウトしていったのだ。完全なる不完全燃焼だ。

 

加護ちゃんが事務所を離れてしまったという理由もあるが、辻ちゃん辻ちゃんで育児に忙しく、とてもではないが再結成とか言ってる場合ではなかった。もちろん数年後再結成したところで需要があったわけでもなく、復活する理由も機会もなかった。ただそれだけである。

 

しかし時代は令和。モー娘。OGが集まってテレビに出てみたり、なし崩しに福田明日香が合流してたり、時の流れはいろんなことを「なあなあ」にする。「うやむや」にするでもいい。もちろん参議院選挙に出馬してみたり、タバコどころではないガチの犯罪者になって引退した人がいたり、なあなあにできない事情があるメンバーもいるわけで、それに比べれば加護ちゃんはもう赦されたと言ってもいい。

 

だから決して去り際がキレイではなかった加護ちゃん辻ちゃんと共演するのは自然な流れ。今年のハロプロのライブでしれっと復活したのだ。その流れを受けての今回のテレビ出演。披露されたWinkのカバー「淋しい熱帯魚」はともかく(一応「デュオU&U」に収録されてるけど)、持ち歌「ロボキッス」に自分は不覚にもグっときてしまった。

 

若い人からすれば30過ぎのオバサンがブリブリのアイドル衣装で珍妙な曲を歌っているだけにしか見えなかっただろう。大した思い入れのない人たちは「劣化しまくりかよ」とか思ってるんだろう。しかし自分には当時のことを思い出すどころか、当時見ていた記憶よりも遥かにダブルユーの二人が神々しく見えた。こう思ってしまったんだよ。

 

「人生はいくらでもやり直せる」

 

たかだか昔のアイドルがちょいとテレビで昔の曲を披露しただけで何を大袈裟な、と思われるだろう。冷静に考えればそうだ。しかし当時加護ちゃんがあんな形で活動休止を余儀なくされ、そして分かりやすくダメな方向に転がっていき、自分を含めた誰もが「ああ、こりゃもうダメだなあ」と思った。もちろん現状の加護ちゃんが当時と同じ輝きを放っているとは思わない。しかしこうして辻ちゃんと二人並んでダブルユーとして歌っている姿は、確かに神々しかったんだ。なぜだろう。記憶補正じゃないんだ。だって記憶より素晴らしいんだから。

 

「すべていつか納得できるさ」とは娘。の曲「I WISH」の一節であるが、自分は今回のダブルユーを見て、このフレーズが頭に浮かんだ。今そう思えるために過去の失敗がある。人生は何度でもやり直せる。そう、人生って素晴らしい。

 

 

 

 

 

そんなことを考えたのち、元KARAのハラさんがブラ丸出しで歌っていたのを見て自分は「そう、おっぱいって素晴らしい」に記憶を上書きした。