ソレデモシタイ

雑誌「SPA!」ヤレる女子大生ランキングが波紋を呼んでいるようで。

 

そりゃ当該大学に通っている女子大生からすればいい迷惑だ。そもそも大学という個人のパーソナリティの一部分にしか過ぎないものでもって大雑把に「ヤレる」というカテゴリにぶちこまれるんだもの。これが「モテる」だったら何の問題もなかっただろうに(とすんなり書いてはいるが、本当ならこれはこれで問題なのだけど、今は面倒なのでとりあえずスルーしておく)、わざわざ「ヤレる」だなんて書くから面倒なことになっている。

 

まず自分が思うことは「いやあ週刊誌ってこういうもんでしょうよ」ということ。何も今に始まったことじゃなく、ゲスいもんである。ただ今は昔より圧倒的に情報の拡散能力が高く、いとも簡単に悪い情報も良い情報も広まってしまう。だから昔は目くじら立てずに済まされたことが看過されないというだけのこと。週刊誌が昔から甘えていた「言ったもん勝ち」に待ったがかかっていると考えるべきだろう。

 

フェミニズムなんて観点を持ち出すまでもなく、分が悪いのは週刊誌側というのは誰でも分かること。自分も擁護するつもりはない。ただ、怒りより先に「なんだろうこれは」と思うことがいくつかある。

 

ひとつは、この記事誰に向けて書いてるんだろうということ。

 

以前にも自分は「週刊誌なんてもはやジジイしか読んでいない」と書いたことがある。

自分がマーケットにいない - 投げヤリズム

今回槍玉に上がっている「SPA!」にしても、正直自分には購買層が全く分からない。30代オッサンの自分は「SPA!」なんて年に1度コンビニで立ち読みするかしないかくらいに縁がない。自分より下の世代が読んでいるところなんて全く想像できない。となれば読んでいるのはやっぱり自分より上の世代になるんだろうが、そんな世代が未だに「ヤレる女子大生」の記事を読んでいるのか?いやもう意味が分からない。まだ女子大生とやろうと思ってるのか?

 

「あの大学の女はヤレる」という文言は、少なくとも同世代の大学生が友人同士で使う文句だ。ギリギリ20代くらいまでは使っているのかもしれない。それより上の世代の人間がこんな事言ってるとしたら、それはもう、ちょっと距離を置きたい感じになる。でも「SPA!」なんて読んでいるとしたら確実にその世代。週刊誌は読者を想定した記事を書いているんだと思うが、おおよそ女子大生とは縁がないはずの世代に向けて書いているとしたら、それは記事の中身そのものより怖くないか。ガリガリガリクソン風に言えば「おーこわ」だ。ヤケクソなのか。そっちに関しての抗議はしなくていいのか。

 

もうひとつ。大学側も大学側で抗議するより先に「そんな風に思われる大学になってしまったこと」への反省はないのか。あくまでヤレると思われているのは通っている学生に対してであり、大学そのものが原因ではないのだろうけど、大学のブランディングという意味では反省すべきところもあるんじゃないのか。そりゃ抗議も大事だが、自分が大学の中の人だったら「あれ、そんな生徒ばっか集めてしまっていたか」と思うような気がする。

 

まあ、色々と書きましたけども、結論としては「そんなにヤリたければソープへ行け!」という北方謙三イズムです。