グウノネ

「ハンゲキ」4時間SPが長かったけど録画で全部見た。


詐欺師と直接対決をすることで罪を認めさせ、被害者を救済する番組。年に数回放送され、欠かさず見ている。やはり詐欺師に対する憤りを感じるし、また詐欺師に騙されるメカニズム、詐欺師の身勝手さに戦慄を覚える。


今回自分の身につまされたのが、結婚詐欺女とシングルマザー詐欺女だった。どっちも共通するのは「独身男性の弱みに付け込んで金を騙し取る」というもの。もうね、本当に多少の吐き気を催しながら見てましたよ。まあそれは昨晩飲み会で飲み過ぎただけなんですけども。それは冗談にしても(嘘ではない)、これを見て「ああ、もう自分は結婚とか出来なくていいな」と深く思いましたね。4時間に渡って希望に縋るから絶望に突き落とされるというメカニズムを分かりやすく目の当たりにしましたよ。


詐欺に遭った二人とも、詐欺女との出会いは飲み屋。もう独身男性になると飲み屋くらいでしか新しい出会いがないし、さらにいい年こいて結婚してない男なんぞ何かしら欠点や欠陥があるのだから、もう水商売の女の養分になるしかないわけですよ。どちらも構図としては「水商売の女性の養分の延長線上としての詐欺」であって、女からすれば「金を巻き上げるための駆け引きの一種」だと認識しているんだろうなあ。番組後半に登場した投資詐欺のオッサンとは違い、「騙して生きていく」という感じがしない。息を吸うようにウソついて金を巻き上げる。悪気はないのに悪意しかない。


客観的に見ると「ああ、悪い水商売の女に引っかかったなあ」としかならないんだけど、いざ自分の身に置き換えてみたときにそれは恐怖以外の何物でもなく、「現在独身であることの意味と身の程を知るべき」と教えてくれたような気がした。なぜ何のとりえもない自分のような人間にキレイなねえちゃんが好意を寄せるようなことがあるのか。そんなことはないぞ金目当てでしかないぞ。詐欺よりも怖い現実に自分は何の反撃の術を持っていないことに愕然とする。次回から自分にとってはこの番組が「自分の置かれている立場を考慮するとぐうの音も出ない」ことから「グウノネ」に名前が変わります。他人の振り見て我が現実見つめなおせ。お前に言い寄る女はいない。グウノネ。