ゴーリキー

昨日北海道でOAされた「マツコの知らない世界」で、ライムスターの宇多丸が「アイドルの定義」ってのを語ってました。終始宇多丸と話が合わなかったマツコデラックスだったけども、この定義の話のときには食いついていた。


んでまあ宇多丸曰く、アイドルの定義とは「魅力が実力を凌駕している人」を指すとのこと。実力以上の魅力によってファンがそのギャップを埋めてくれることにより実力になっていく、みたいなことも言っていた。アイドルの定義として面白いんじゃないかと思う。こっそりwikipediaあたりに掲載してもバレないんじゃないか。素直になるほどなと思った。


唐突にこんな話題から入ったが、先ほどまで見ていたのはやはり「私が恋愛できない理由」の第2話である。起承転結でいうところの起と承の間のような回。まあいろんな伏線めいた話だったり、運命ゲーム(人生ゲームがモチーフのボードゲーム)のくだりなど、随所にドラマのテクニックが見え隠れ。多少あざとい気もするが、このくらい分かり易いほうがいいんだろう。そんなことより大島優子の妹として突如出現した剛力彩芽(ごうりきあやめ)について書いてみたい。


今話題の女優剛力彩芽。今年の顔にも選ばれていた。ただ今絶賛売出し中の彼女であるが、この売り出され方はなんだか危なっかしいものを感じる。完全にキャパシティ以上のことをさせられている。宇多丸の定義ではないが、完全に実力を凌駕した仕事を与えられている。しかもそれを魅力でカバーできるのであれば完全なる「アイドル女優」なのだろうが、その魅力を上回ってで仕事を放りこまれている。オスカーももうちょっと考えたらどうなんだ。


決して剛力彩芽が可愛くないとか演技が下手だとか言いたいわけではない。可愛いと思うし、第2話を見た限りでは(といってもワンポイントの出演でしかないが)特別下手なわけでもない。当然上手くもないが。ただ、「なんだかよく分からないけど、売り出されてますよ!」という印象は大きく持った。ここで剛力なの?っていう感じ。違和感あり。なぜここまで剛力が推されるのか。そりゃ事務所としては売り出したいわけだから推すのは当たり前なのだが。事務所の推し方以上に周りも一生懸命「推したがっている」感じを受ける。


たぶん「剛力彩芽」、特に「剛力」って言いたいだけなんだと思う。


やっぱり可愛らしい女の子の本名が「剛力」ってのはインパクトあるもの。芸名ならまだしも、本名が剛力。しかも可愛い。南海キャンディーズしずちゃんみたいなのが「剛力」だっていうんなら分かるが、可愛らしい女の子で剛力。こりゃ口に出したくもなる。いわゆる「声に出して読みたい日本語」のシリーズだろう。


実力を上回る魅力、さらに魅力を上回る仕事、そしてその仕事を上回る苗字のインパクト。彼女はまだまだ女優ではなく、かといってアイドルの定義にも当てはまらない、名前先行型のタレントである。もし彼女の名前が吉田和代*1だったら売れていたのか。そこらへんのことをもう一度考えてドラマを見ていきたいと思う。ウソだが。


つづく。

*1:唐突に出してしまったが、乙葉の旧姓本名