時効じゃないから、時効じゃないから。

爆報! THE フライデー
コロコロ変わる爆笑問題のTBSの番組。田原俊彦をMCに加えリニューアル。系譜としては「爆!爆!爆笑問題」で田原俊彦をゲストに呼んだことが発端だろう。しかしまあ爆!爆!は面白かったんだから、あれをもう一度やればいいのに、と思う。


さて今回新番組として始まったこの番組が取り上げたのが、「ゲストMC」つうなんだかよく分からない立ち位置の田原俊彦の、17年前の記者会見の真相に迫るというものだった。田原が実質芸能界を干されるようになった「ビッグ」発言が飛び出た記者会見である。*1


今回の放送で、田原のあの記者会見は彼なりのジョークに交えて、しかも記者の質問にはちゃんと答えているという事実が発覚した。当時は彼のビッグ発言だけが独り歩きし、こんなにちゃんと質問に答えているだなんて知らなかった。当たり前といえば当たり前だが。太田がコメントしていたように「ビッグ発言があってもなくても、芸能界から干そうとしてたんじゃないのか」という言葉がしっくりくる。芸能史を修正する非常に大きな放送だったと思う。その割にはあっさり放送されてた気もするが。


しかしまあ、マスコミが偏向報道しているのは今に始まったことではないと知っているつもりではいたが、今回マスコミ側からこうも堂々と「我々は偏向報道を行っていましたよ」と堂々と白状するのはどうなんだ。ある意味潔い気もするが、それ以上に「お前らどうなってんのよ」という気持ちも否めない。なんとなくではあるが「17年も経ってるし、本人もそれでいいと言ってるんだから、時効でしょ、時効」とTBS自ら開き直っている気がしないでもないのだ。もちろんずっと真相が埋もれるよりは遥かにマシだが、でも田原バッシングにTBSが加担していないというわけではなし、なんかこう、気持ち悪い。


TBSが当時の田原の扱いを「すまんかった」と謝罪した上での放送であればなんとなくわからんではないのだけど、結局TBSとしては「真相暴いてやったどー!」と自分たちの非はまるでなかったかのように放送してるんだもの。「昔はワルかった」と中年が自慢しているような感じ。お前の中ではいい思い出化してるかもしれないけども、許されてないって周りは思ってるんじゃないのか。そんな感じ。


話のオチとして「自分が干されてまでプライベートを守ろうとした娘が芸能界デビュー」というのは非常にキレイにまとまっているものの、オチがキレイだからといって今までのことが許されるわけじゃあないと思うんだけど、それは自分の狭量というものだろうか。

*1:どうでもいい注をつけるが、たまに吉田栄作の「ジャンボ」発言と混同します