女子アナのタレント化も遂にここまで来たか

近年、とかかっこつけて言うまでもなく、女子アナのタレント化、アイドル化が叫ばれて久しい。原稿を読めないアナウンサーが多発しているということだ。その「アイドル化」はフジに著しく、これまでに色々なアナウンサーがタレントのようなそうでないような活動をしている。最近では「アヤパン」こと高島彩なんかがいい例だろうか。ただ高島は地味にアナウンス能力が高いので一概にそうとも言い切れないような気もするが。

フジだけでなくTBSもタレント予備軍から引っ張ってくることがままある。小倉弘子小林麻耶なんてのは「恋のから騒ぎ」(日テレ系)出身であることは有名であり、小林麻耶はその生来のアイドル気質がアナウンサーに向いてないとのもっぱらの評判だ。

しかし、アナウンサーという職業はアタック25の話の時にも書いたが、なかなかそう簡単になれる職業ではなく、それこそ倍率うん十倍という難問をかいくぐって内定をもぎ取るという職業なのだ。だからこそ、あまりにアナウンス能力の低い人間がアナウンサーとして居座っていると不満を漏らす人間が出てきても少しも不思議ではない。

また、テレビに出演しているとはいえ、「一介の会社員」であるという立場のアナウンサーは、タレントと違ってその身分をわきまえるべきだという意見もよく目にしたり耳にしたりするが、一般論としては間違っていないように思う。あまりにタレント気取りのアナウンサーは確かに鼻につく。(ただ、「一介の会社員だ」という言い方は、アナウンサーがよく逃げ口上に使うのであまりよろしくない)

ただ、男性アナはともかく、女性アナは見た目も重要であることは言わずもがななわけであり、あまりに顔面の状態が優れない人が出てくるよりは美人さんを映していたほうがマシという理屈も正論である。だもんで、「アナウンサーのタレント化」という側面は批判的ながらも避けて通れない部分であるように思える。


ところで。

皆さんは「平井理央(ひらい りお)」という女性をご存知だろうか?

ここでこの名前にピンと来た人は少ないと思うのだが、ちょっと前までタレントやってた人である。ティーンの時からアイドルとして活躍し「OHAガール」(テレ東系「おはスタ」のアシスタント的役割)などを務め、つい最近では「動物のお医者さん」というドラマに出演していた。アイドルが好きな人には割と有名なのだが、一般にはあまり馴染みがないかもしれない。

で、先ほど「タレントをやっていた」と書いたが、どうやら昨年末で所属していた事務所を辞めたらしい。

そんな彼女、実は物凄く頭が良い。高校の時から成績優秀で、東大も現役で狙えたほどの実力だったといわれている。将来の夢は「獣医」と公言していただけあって、実によく勉強ができたのだ。(しかし獣医になることはなく、それこそ「動物のお医者さん」で獣医のタマゴを演じたことによって満足してしまったのかもしれないが)

で、今現在平井理央は某有名私立大学に在籍しているらしい。詳しいことは知らんが、事実のようだ。でもって、彼女、フジテレビの内定を取ったらしいのだ。


噂によれば来年からフジテレビのアナウンサーとして就職が内定したらしい。いや、実際問題まだフジに就職すると決まったわけではないから本当にそうなるかはわからないが(そもそもこの話が噂に過ぎないから、間違いであるならばとっととこの文章は削除でしょうな)、本当ならば来年から彼女の姿をフジのアナウンサーとして見ることができるようになる。

「アナウンサーのタレント化」ではなく、「タレントのアナウンサー化」である。びっくりだ。

もちろんアナウンサーからタレントのような仕事に転身するというケースはそう珍しいことではない。しかし、タレントからアナウンサーに転身したというのは自分には覚えがない。タレントの娘がアナウンサーだというのは知っているが(高橋英樹の娘がそうです)。

アナウンサーのタレント化が許されないならば、タレントをアナウンサーにしちまえばいいではないか。これぞコペルニクス的転回、コロンブスの卵である。タレントとしての活躍はそうでもなくても、学歴という裏打ちされた実績があれば誰も文句は言えない。普通に内定を勝ち取ったんだから。

今後似たようなケースが出てくるかは不明であるが、できる事なら「コネ」とか「アイドル」とか「話題性」とか抜きにしたマトモなアナウンサーが活躍してくれることを自分は望むんですけどね。




しかしまあこんな時代が来るとはね。平井理央については地味に昔から注目していたタレントだったんで、妙に思い入れがあるもんで、このニュースを聞いたときは感慨深いというか、複雑な心境ですわ。もしアナウンサーになったら今年の27時間テレビの提供読みとかやるんでしょ?違和感ありまくりですわ。ごめんな、個人的雑感で。