うらやましくない力(りょく)

新年あけました。今年も脱力更新していく予定なんで何卒。呟きのほうも同じ感じです。


さて、年初を飾る一発目の更新をどうしようかと数日考えておりました。ちょろっと酔った勢いで呟いた「ボツネタ」があったんですが、あまりに年初から愚痴めいたものになったのでやめました。いい具合に発酵したら登場するかもしれませんが、たぶんボツです。


で、その代わりに選んだネタが「与沢翼のうらやましくない力(りょく)」であります。


そもそも「与沢翼」って何者よ、という方に紹介いたしますと、「有吉ジャポン」で紹介されたいわゆる「ネオセレブ族」であり、年収12億を豪語するお金持ちさんであります。現金主義であり、いろんなものを現金で買ったりします。また、自動車もたいへんお好きなようで、高級外車を何台も所有しておりますし、彼女のるり子さんも系列会社の社長さんのようで、大変お綺麗な方です。時間があればランチでヘリを飛ばして長野まで行って蕎麦を食べます。要するにお金持ちさんです。


しかし、全く羨ましくないのはなぜだ。なぜなんだ。


まあ、お金持ちさんに対する「強がりの羨ましくない」は結構一般的なものです。自分もそりゃたまにはお金を大量に使って綺麗なおねえちゃんを両脇に侍らせてあんなことこんなこと、と妄想しないわけではありません。自分より豪勢にお金を使う人に対して「くそお、羨ましいなあ」と思うことがしょっちゅうとは言いませんが、ままあったりします。相田みつを先生も書で仰っているように「お金はないよりあるほうがいい」わけです。そこらへんは自分の欲望に素直です。なので、あらかじめ「強がりを言っているわけではない」ことは理解してほしいのです。お金があることは羨ましいです。


そして現状の生活にどっぷり満足しているわけでもありません。もちろん100%不満というわけでもないのですが、そもそも生きていくことに大した望みがあるわけではありません。残念ながら可愛い嫁さんも子供もおりませんので、そういう生活を送ってみたいという願望がないわけではないのですが、かといって今すぐそれが実現できるかというとそれも無理。そのための努力も完全に怠っております。言うなれば完全なる社会の歯車、奴隷街道まっしぐらな可哀想な人間と言うべきかもしれません。いちばんの不満はロクにテレビを見れやしないことですか。


というわけで、現時点での自分の主張は「お金があることは羨ましいし、現状の生活に満足しているわけではない」という、大抵の人間が抱いているまっとうに素直な欲望だと思うのです。このことを前提になお続けるのです。


与沢翼は全く羨ましくない、と。


成金の金持ちには、いくつかの「一般人がひく成金あるある」が存在すると思っています。たとえば「似合わないけど高級な服を着ている」「金にしか魅力を感じていないのがミエミエな女が周囲にいる」「いいもの食べてるから小太り」とか。それらすべてのあるあるを兼ね備えたのが与沢氏なのではないだろうか。別に前述したあるあるが与沢氏のことを意識して書いたわけではないんだけど、まあどれも当てはまってますよね。申し訳ないが。成金は多かれ少なかれこの「あるある」要素を満たす。それは成金という性質上仕方のないことではあるんだが、かといってそれらを全て満たしている「成金あるある役満」はあんまり見たことがない。そりゃ羨ましくない。


結局「成金あるある」の何がいけないか、といえば最終的に「下品」ということに尽きる。金持ちには金持ちにしか見えない「何か」が見えているんでしょうが、絶対に「金持ち」には見えてない何かが我々には見えてしまいますよね。あるいは見えているのに見ないふりをしているのかもしれないけど。自分はそれが見えているうちはやっぱり羨ましくない。実際彼の周囲の人物はどんな風に思っているんだろうか。自分のイメージではみんな半笑いなんだけど。


ただ、別に与沢氏のすべてを否定しているわけではない。テレビ的にはとっても「アリ」な人材だと思う。テレビ局は金があるうちにおちょくるだけおちょくるべきだろう。テレビ局は金持っているからと社長を丁重に扱うことが多いが、もっとぞんざいな扱いをしていいんだと思う。熱湯風呂とか入ってほしい。


あんなに金持ってるのにちっとも羨ましくない、羨望の対象にならないのはやっぱり一種の才能なんだと思う。こうなったら与沢氏にはこの才能を最大限に生かし、今のまま「金持ちあるある」を突き詰めていってメディアにもガンガン登場することで、国民全員から「やっぱり羨ましくないな」と思われてほしい。最終的な目標兼キャッチフレーズは「国民総半笑い」でいかがだろう。そうと決まれば羨ましくはないけど応援したい。むしろ応援すべき。


たぶん今年もこんなことばっか書いてます。