その突き放し方

アメトーーーーーーク
家電芸人はもはや誰のための需要なんだかよく分からなくなってるんだけど、まあいいや。


運動神経悪い芸人が中学イケてない芸人と似て非なる点は、中学イケてない芸人が過去の産物で笑いに昇華されているからいいものの、運動神経悪いのは日常生活で別に問題ないとはいえ、その状態が現在進行形であり「笑える」というより「バカにしている」というきらいがあるところだろうか。いや別にお笑い芸人が運動神経が悪いことを笑いにしているのだからそれで問題ないのだけれど、中学イケてないのような爽快感がないのは、やはり自分も運動神経悪い部類に入るからだろう。いや結局出来る人に出来ない人の気持ちはわからんのですよ。


問題作は「売れてないけど子供いる芸人」でしょうか。いや面白かったのは面白かったんだけども、なんというかその「子供いる芸人」の中でも編集に格差があって、「売れてないけど子供いる芸人の中では売れてる芸人」と「売れてないけど子供いる芸人の中でもやっぱり売れてない芸人」に峻別されている気がして。自己紹介や自分の子供になったつもりのメッセージを割愛された芸人の扱いってどうなんだろう。


もちろん時間の都合もあり放送出来ないのは百も承知なんだけれども、売れてないことを前面に出す割には、その売れてないことをまた突きつける形の編集って地味にひどくないか。そう思ったのは自分だけか。いや売れてない芸人を甘やかす必要なんてないのだろうが、それにしても。とどめとして最後に「早く売れるといいね」というテロップ。あんたらが編集で切らなかったら売れたかもしれないのになー、と漠然と考えてしまった。放送しきれないメンバーの量なら最初から呼んでやるなよと思ってしまった。


ただこの企画にしても、年末恒例の「プロ野球戦力外通告を受けた男たち」にしてもそうなんだけど、結局は売れてようとなかろうと、配偶者がいて、さらにはどんな形であれ子供を養えるほどの経済力はあるという「幸せもの」なんだということ。売れてないのかもしれないけど、独り身で収入も少ない自分からすれば愛すべき存在がいるというのは逆に羨ましかったりするわけで。だからといって今回のアメトーークの突き放し方がいいとも全く思わないんだけども。


通常放送の延長戦を見逃しているので、そこでフォロー的な取り上げ方はあったかもしれない。なのでこの感想は間違っているのかもしれないが、少なくとも3時間見たうえで自分はそう思ったとさ。ただまあフォロー的な扱いがあったところで、代走みつくにが大々的に取り上げられているとは全く思わないんだが。代走みつくにに家族がいたことがまず驚きだったんだけどさ。