南方といえばチャンバラトリオ


新知識階級クマグス
深夜番組ながらV6が全員出演する新番組。実質「学校へ行こう!」の後継番組である。北海道では放送されていなかったが、なぜか土曜の昼間に放送が開始される。これが開始されるならなぜ「あらびき団」を放送しないのかとHBCには改めて腸チフスの呪いをかけておく。


タイトルは博物学者である南方熊楠の名前から拝借したもので、彼の博学っぷりに負けないような偏狭な知識をもった人を紹介していくというもの。つまりはNHKの「熱中時間」やら、以前北海道でも放送されていた山田五郎の「マニア解体新書」と同じジャンルの番組である。今更V6でこの企画をやるという意図もいまいち掴めないけども。


初回に登場したのは紅白歌合戦マニアの放送作家寺坂直毅。マニア界では割と名の知れた放送作家であり、今回扱った紅白歌合戦のほかにもデパートやら「徹子の部屋」に詳しいようだ。かくいう自分は寺坂氏のことをマニアではなく、別番組の企画として放送された「童貞ながら夏目ナナに自分のポコチンを見てもらった男」として認識していたため、こんな特技があるとは知らず素直に驚いた。


熱中時間」はマニアをストレートにマニアとして扱い、「マニア解体新書」はマニアマニア(マニアが好きな人)である山田五郎のマニアとしてのアプローチがあり、そしてこの「新知識階級クマグス」はマニアからは程遠い人たちであるV6と対峙させることでマニアがマニアであるが故のおかしな部分を際立たせる作りになっている。どの番組も基本的にマニアウェルカムなのではあるが、この番組が一番「一般人の目線」に近いような気はする。だからとっつきやすさはある。


ただ基本的にはV6太鼓持ち番組であるので、積極的に見る視聴者はV6のファンだろう。だからいかに番組としてとっつきやすくても登場するマニアが凄いかということを紹介しても、視聴者は真剣にマニアのことなんか見てないんだろうなという気はする。物凄く大雑把な言い方をすれば「マニア、キモイ。V6、カッコイイ」の対比でしか見られてないんじゃないだろうか。目新しさはないけど、マニア番組としては軽さがあって見やすいと思うわけで、良さが伝わらないのでは勿体ない。