a monster in the lake

モンスターペアレント
今話題の無茶苦茶を要求する親「モンスターペアレント」を題材にしたドラマ。米倉涼子主演。


米倉涼子がやり手の弁護士で、次から次へとクソッタレな要求を押し付けてくる親たちを豪快になぎ倒すといういわゆる「ショムニ」的なドラマかと思ってたんですが、どうもそうではなかった。米倉涼子のやり手弁護士っぷりは江角マキコチックではあったんで今後そうなる可能性はあるが、とりあえず初回を見た時点ではそういう感じではなさげ。


モンスターと呼ばれる親たちが悪役であり、それに対抗する米倉がスカっと撃退するという明確な善悪二元論に落とし込みたくなりそうなもんだが、それをぐっと堪えて初回にストレスの溜まる作りにしたのは結構な冒険であるように思う。さすがに「親たちの言い分にも一理ある」とまでは言わなかったが、弁護士が法的屁理屈を楯に突っぱねれば解決できるような話ではない、というドラマの方針を立てたのは今後の面白さを予感させるような出来ではあった。但しそれと同時に「ショムニ」のようなドラマを期待していた人にはつまらなかったかもしれない。どちらがいいという話ではないが、このドラマの制作陣は題材に真正面からぶつかることにした、ということだろう。


個人的な話ではあるが(まあここの文章は全て個人的な話ではあるんだけど)、米倉涼子の出演するドラマというのを実に久しぶりに見た。どうも自分は米倉涼子が生理的に得意ではないようで、意識的に避けてきたというわけでもないけどずっと見てないできた。黒川紀章、もとい「黒革の手帳」も見てなかった。 wikipediaで過去の出演作を遡ったら、最後に見たのは「天気予報の恋人」(2000年)である。当時の米倉はナイナイの矢部に突っ込みをいれる脇役でしかなかったわけで、主演クラスになってからは一本も見ていないことになる。実に8年ぶりの米倉のドラマ。まさかこんなに見てないとは思わなかった。


米倉の好き嫌いはともかく、ドラマのほうは注目する価値はありそう。関西テレビ製作のドラマらしくエンジンがかかるまでに1ヶ月以上を要する可能性は大いにあるが、最後まで見終わった時には結構な満腹感のありそうな感じはする。レギュラーの役者に加えて、モンスターとして登場するゲスト親たちにも注目だろう。初回は木村佳乃で次は南野陽子。妙齢の女優たちが好物な自分にはたまらない。