あの日に帰りたい


人生には、やり直したいと思う時がある。

誰しも「あの時もしああでなかったら」と思うことがあるだろう。もし、もし仮にタイムマシーンで過去を一度だけやり直せるとしたらあなたはいつの時点に戻るだろうか?仕事で大事な失敗をした時ですか?好きな人に振られたときですか?受験に失敗した時ですか?それとも、最初からやり直しますか?

自分は、あまりそういう事を思うことがない。なぜかと言えば、単純に面倒くさいのだ。いや別に振り返りたくない思い出しかないとか、あの時こうしておけば、とか思うことは未だに沢山ある。未練とか後悔だらけの人生だ。でも、今更やり直すとかそういう気分にはならない。きっと自分の場合、小学校くらいからやり直しておけばもっとまっとうな、というよりかは普通の青春とか送っていたのかもしれない。ただ、普通の青春を送っていないからこそこうやってサイトにテレビ批評めいたものを書くようなことになってるんだろうが。それはどうでもいい。

それはともかく、自分の人生をやり直すという気分にはやっぱりならない。また中学高校と華やかかつ煩わしい生活を送るのはもう結構だ。やり直しのきく人生なんぞテレビゲームのなかだけでいいのである。

しかし、こんな自分でもたまーに、ごくたまーに「ああ、あの時こうしておけば」と後悔することがある。


「放送禁止3」という番組を見た。

昨年の春にフジテレビで「放送禁止」という番組が放送されたのだが、それのシリーズ第3弾である。フジテレビでは今年の3月末に放送されたのだが、北海道では18日の深夜に放送された。

久々に、久々にうなった。これは面白いぞ、と。

放送されていない地域もあるだろうし、また見ていない方も沢山おられるだろうので、中身を説明したいのはやまやまなのだが、自分はその中身について一切説明をしたくないのだ。それは、「できれば多くの人に何の先入観もなしにただ見て欲しい」という願いがあるからだ。

で、この番組、フジの番組であり地方局では放送していないところも多いであろう。そして再放送されることもDVDで発売される予定もないので、きっと「放送禁止3」を今後お目にかかる機会は殆どないはずだ。だが、そうであったとしてもなお内容を話そうという気にさせない。(ま、ネットが発達している時代なので、先日開発者が逮捕された、なんとかっつうソフトを使えば入手することは可能なのであるが、それはあくまで裏技であるのでここでは一応その手段をないものとして扱っておく。)

ネット上を検索すれば、「放送禁止3」の中身からあらすじから全て分かってしまう。ただ、この番組を知らなかった方、見ていない方、さらには今後見る予定のある方は絶対にそれをしてはいけないと思うのだ。そんなことをしてしまえば、この番組が持ちうる「面白さ」が半減してしまう。是非とも、いつ来るかわからない再放送、DVD化、もしくは「放送禁止4」の放送を待つべきだと思う。

これだけ煽られれば「あらすじをちょっと見てみたい」と思う方も当然にいると思う(というか思って欲しい)。ただ、その気持ちを「ぐっ」とこらえて、来るべき日を待って欲しい。待つだけの価値はあると思っている。

というわけで、見る機会にもし恵まれたならば、必ず「放送禁止」、見たほうがいいですよ。


さて、冒頭の「あの日に帰りたい」であるが、実際今回の「放送禁止3」は名前が示すとおり3作目なのである。で、部屋にあるテレビジョンを漁ってみて「1」と「2」が以前に北海道で放送されていないか調べてみたのだが、「2」は昨年の9月30日に、「1」は昨年の11月4日にそれぞれ放送されていた。(1と2の順番が違うのが地方局っぽいところであるが)

ということは、今回自分が初めてシリーズ3作目を見ることになる以前から、「2」も「1」も見ようと思えば見ることができたのである。これは悔やんでも悔やみきれない。ただ、今となってはどうしようもないこと。だから、こういう時にこそ思うわけですよ。「ああ、昨年の9月30日に戻りたい」と。