エロタの神様

総選挙も終わりましたねえ。山崎拓自民党副総裁が選挙で落ちたくらいにして、まあ、民主党の躍進が目立った選挙でしたが、特にこのサイトで言及すべきこともなく、菅直人の息子源太郎があっさり落選したことに胸を撫で下ろすばかり。

さて、そんな選挙はともかく本題。先日の「エンタの神様」において、イジリー岡田が物真似を披露していた。イジリー岡田といえば、ホリプロ所属の物真似芸人である、という説明が無駄なくらいに、エロスな芸人である。勿論かつてテレビ東京で放送されていた「ギルガメッシュナイト」に由来する。後は各々の懐かしい記憶に判断を任せる。

イジリー岡田はかつて「ゴールデン放送禁止芸人」と呼ばれていた。ていうか、今でも自分はそう思っている。にも関わらずイジリーがイジリーとして土曜の22時の番組に出演出来ているのか、と考えれば、それは間違いなく日テレのものまね番組「ものまねバトル」の流れを汲んでいるということになる。もちろんイジリーは元々ものまね芸人なのだから、出てきても不思議ではない。不思議ではないんだけど、イジリーが出てくると番組そのものに「どことないエロス」が漂い始めるのは何故だ。

イジリーがどんな物真似を披露していたかといえば、それこそ「ものまねバトル」でもおなじみの顔真似「小出監督」やら「宮崎駿」やら、出オチだがそこそこ笑わせてくれるというパターン、もしくは微妙に「似ていない」に偏り気味の歌真似である。さとう宗幸の「青葉城恋唄」こそ似ていたものの、その後の松山千春なんかはもう、悲しいくらい似ていなくて。ちょっと歌の上手いオッサンのカラオケですから。

そんなややガッカリ感のあるモノマネですら、この番組のゲストとMCは大喜びである。いや、大喜びしたと認識させるような彼らの笑い顔の挿入がなされるわけだが、あまりに大笑いしているので、自分が本当に面白いと思っていても「これは面白いと思い込まされているだけなのでは?」と不安になってしまう。あまりいい作用とは思えない。

ただ、それでも彼らゲストは笑うのだ。それが仕事だから当然といえば当然だけども、彼らは本当にイジリー岡田で爆笑しているのか。「イジリー岡田が 22時台の番組で爆笑を誘っている」という命題の重さに彼らは気づいているのか。ま、それほど深刻な話でないけど。

この日イジリーを見て笑っていたのはグラビアアイドルの若槻千夏若槻千夏山本梓の区別がつかない身としては、正直若槻だったと断言する自信はないけども(まあ世間からすればどっちも知らないんでしょうけども)、若槻だということにしておく。で、その若槻がイジリーの「芸」を見て笑うわけである。なんだか、不思議な光景だ。でもきっと若槻はイジリーがギルガメなどでやってた「高速舌なめずり」とか見たら嫌悪感を露にした顔で「気持ち悪い」とか吐き捨てるんだろうな、というのを想像してみると意外に悪くない。何が。