再利用

この4月から始まった番組、とりわけバラエティ番組には昔の番組を再利用したものが多い。例えば「ぴったんこカンカン」(昔の「ぴったしカンカン」)やら「世界ごリッパですね」(昔の「なるほどザワールド」)だの、少し変わったところでいけば「最高!ブギウギナイト」(昔の「夜もヒッパレ」:これは局が違うが制作会社が一緒。前ふたつは同じ局での練り直し)とかである。確かに昔の番組を復活させるのは、数字の見込みも出しやすいだろうし、それでいいのかもしれないが簡単に言えばものすごく安易。

でまあ、色々とある焼き直し番組のひとつに「世界バリバリバリュー」つう番組がある。タイトルだけ聞くと何の番組かはよくわからないが、往年の名番組「世界まるごとHOW MUCH」の焼き直しなのである。

司会は島田紳助で、アシスタントは水野裕子。司会の紳助は磐石という感じがあるけども、「水野裕子って誰じゃい?」という人もまだまだ多いはず。彼女はいわば女版照英である。いや、顔がゴリラとかいうわけではなく、その売り出し方が照英と似ている、という意味である。彼女が一躍有名になった番組が「筋肉番付」改め「体育王国」である。体育王国のオープニングが妙に北朝鮮ぽいとかいうのは今は関係がない。

この番組の名物企画「SASUKE」は有名だと思うが、この「SASUKE」の女性版ともいうべき「KUNOICHI」というものが出現し、そこで目立った活躍をしたのがこの水野裕子というわけだ。元々はワンギャルだったそうだが、あまり記憶にない。何時の間にか総合格闘技にまで進出し、肉体派女性タレントに俄かに頂点に立ってしまったという印象。

そんな彼女がアシスタントをやってるのは、妙に場違いという感じで。何か大きな力が働いたのかは定かではないが、ちょっと浮いているという印象は否めない。

ま、今回そんなことはどうでもよく、なぜこの番組を取り上げるのかと言えば、大橋巨泉が出演していたのだ。大橋巨泉といえば説明するまでもなく「ハウマッチ」の司会であった。議員もリタイアしたなら芸能界もセミリタイアではなくきっちりリタイアしろ、でお馴染みの巨泉であるが、ことこの番組だけに関しては復帰に関してちょっとした感慨があるというものだ。ハウマッチのニセモノに本物の司会者が解答者で登場するんだから。
でも巨泉、全然正解できない。巨泉を知らない世代には「ただの偉そうなオッサン」にしか映らないな、これでは。元となった番組の司会者であることにどれほどの意味もない、つうことか。